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    帰ってきた「走らない“大運動会”」。コロナ禍でもコミュニティ構築へ!

    運動会なのに「走らない」ことが一番のルール。この時期の風物詩とも言えるイベントが今年も無事開催されました!昨年に引き続き、消毒や三密を避ける工夫を取り入れつつ、よりパワーアップした当日の様子をお届けします。コロナ禍でも住民のコミュニティ構築へ、大きな一歩となりました。

    みんなが待ちに待った大運動会

    「走らない大運動会」は結の里イベント実行委員会主催で、南三陸町社会福祉協議会の方々や地元のあさひ幼稚園、志津川高校やたくさんの企業の方々の応援のもと開催されました。2017年から開催されているこの運動会も5回目。すっかりこの時期の風物詩となっているようです。

    開会式直前まで入念な打ち合わせで準備万端

    会場となった志津川地区東団地の広場には、昨年の参加者150名を上回る187名の方々が開場前から集まり、各テントで世間話しに花を咲かせながら今か今かと始まりの合図を待っていました。

    走らないけど盛り上がる!?10年ぶりの運動会

    走らなくても大歓声!支え合いと笑い合い。走らないミニ運動会

    健康の秘訣は…走らないミニ運動会2020!

    開会式といえばこれ!聖火点灯!

    この記事を毎年見られている方々はご存知かと思われますが、「走らない運動会」の開会式といえば、そうこのド派手な聖火点灯です!

    聖火ランナーの子どもたちは毎年この熱に気圧されてしまいます

    今年は実行委員の方々によるダンスも織り交ぜたポップな聖火となりました。
    会場のボルテージと気温も上がり、いよいよ運動会開幕です!

    つい走りたくなってしまう運動会種目

    昨年からコロナ禍での開催ということで、随所に「消毒」や「三密を避ける」工夫が施された種目となり、楽しさだけではなく安心と安全も兼ね備えたプログラムになっていました。
    前回好評だった「ソーシャルディスタンスボールリレー」「除キーンリレー」などが引き続き実施。こんな状況をもエンターテインメントに変えてしまうのがこの運動会の何よりもの強みかもしれません。

    「玉転がしリレー」をアレンジした「ソーシャルディスタンスボールリレー」では、園児たちとおじいちゃんおばあちゃんたちが互いに声援を送りながらボールを繋ぎ、実の孫と遊ぶような姿にほっこりしました。

    志津川高校の生徒さんたちもスタッフとして参加してくれました

    新種目の「初めての共同作業」は、二人で協力し布を使って文字が書かれた箱を運び、最後に揃った箱の文字を並び替えて言葉にするという種目でした。

    それぞれ南三陸にゆかりのある言葉になっており、最初はなにかわからなかったものの揃った文字を見て「なんだべ簡単だっちゃ〜」とつい笑ってしまったり、夢中になって駆け足になったところを「これ!走らない運動会だべっちゃ!」と同じチーム同士で声をかけたり、終始和気あいあいとした時間になりました。

    みんなで楽しむショータイム!

    「あさひ幼稚園園児おゆうぎ」と「ハーフタイムショー」がプログラムにあるのを見た時に、どんなものが見れるのかワクワクしてたのですが、ついにその時が!

    「おゆうぎ」では園児たちが一生懸命練習してきたダンスを先生たちの掛け声に合わせて旗やバンダナを振りながら、かわいく披露してくれました!

    「それでは皆さん!丸く円になるように集まってくださーい!」と声がかかり、
    担当の職員さんと参加者さんで二重の円が会場に出来たと思ったら、陽気な音楽とともに体操をモデルにしたダンスショーが始まりました。

    この日のために皆さんたくさん練習してきたのでしょう。笑顔を届けたい気持ちが会場全体にしっかりと届いていました。

    つながりを深め、広げていく

    「こうしたイベントを開くと住民たちが集まるようになりました」
    実行委員の方々にお話を聞くと、普段の結の里での活動が団地の方々や地域の中で着実に実を結び始めていることがわかりました。災害公営住宅が全戸完成してから間もなく5年。コミュニティの再構築が課題となるなか、コロナ禍で交流が制限されてしまっていました。そんななかでも諦めずに地道にできることを続けてきた成果が見え始めているのかもしれません。

    「この運動会も、他のイベントも交流の場として定着しつつある。これからも沢山の人に訪れてもらえるよう頑張っていきたい」

    温かい熱意があるからこそ、この場にはいつも人が寄り添い、笑顔が溢れているのでしょう。また来年に向けて皆さんと健康づくり、頑張ります!

    ミナミサンリク移住カフェせきららVol.5料理好き移住者大集合!

    南三陸町に移住した人たちがざっくばらんに本音トークを繰り広げるライブ配信コンテンツ「ミナミサンリク移住カフェせきらら」が11月11日(木)にYouTubeLIVEで配信されました。今回のゲストは、食欲の秋にぴったり!料理が大好きという移住者のみなさん。旬の食材やその食材を使った料理を通して見えてくる南三陸の魅力について語っていただきました。

    料理好きの移住者3人が「食」の視点から南三陸の魅力を語ります!

    お招きしたのは、海の幸はもちろん、山や里の幸にも恵まれた南三陸で、充実した「食」生活を送っている3名のゲスト。

    2018年、地域おこし協力隊をきっかけに埼玉から移住した平山太一さんは、今年3月に任期を終えた後も、水道やガス、電気を自給自足できる環境にやさしいトレーラーハウス作りに励み、住む場所を自由に選べるライフスタイルを提供したいと活動を進めています。フリーランスという働き方を活かして毎日のように自宅で料理を楽しんでいるそうです。スパイスをふんだんに使った本格カレーが得意で、最近では専用のフライパンを購入してオムレツ作りにはまっているんだとか。

    ムール貝のカレー(左)。お店のようなクオリティにみなさんびっくり!牡蠣養殖の副産物としてとれるムール貝は南三陸では安価で手に入る食材。

    震災ボランティアがきっかけで2013年に東京から移住した栗林美知子さん。女性が活き活きと活躍する場所を提供したいと設立されたNPO法人「Women’s Eye」の事務所長として、女性目線での地域づくりや地域で活躍する女性を支援するために精力的に活動しています。その一環として「パン・菓子工房oui」(南三陸町入谷)を2017年にオープンさせ、パン作りを仕事にしたい地域の女性たちに雇用の場を提供、自らも工房長として地元の旬の食材を使った天然酵母のパン作りに励んでいます。

    栗林さんが工房長を務める「菓子・パン工房oui」の前で。

    長野県出身の吉島有紀さんは東京で長く働いた後、仙台を経て昨年10月に南三陸に移住。同時期にオープンした南三陸ワイナリーのオープニングスタッフとして、移住前から店舗作りやワイン用のブドウ栽培に携わってきました。もちろん大のワイン好き!毎晩、ワインに合う料理を作るのが楽しみだそうです。

    料理をすると言えば、ほとんどがワインのおつまみという吉島さん。地元の野菜や魚介を使った料理が食卓に並びます。

    移住して変わった「食」の価値観

    そんなみなさんは移住後、どのように食生活が変化し、そして南三陸の食材でどんな料理を作っていらっしゃるのでしょうか。3人が実際に作ったおいしそうな料理の写真を見ながら移住後の生活についてお話を伺いました。

    平山さんが南三陸で一番好きな食材としてあげたのは「銀鮭」。銀鮭養殖発祥の地である南三陸町では漁獲のある4月から7月にかけて新鮮な銀鮭が安く手に入ります。餌にこだわった銀鮭は臭みが無く、脂が程よくのっていてとろける食感、生食でもいただけるのが特徴です。平山さんは南三陸に来るまで、国産の生食用鮭があることを知らなかったそうです。南三陸で生食できる鮭が捕れることを知り、一度食べてそのおいしさの虜に。1匹まるごと買って、カルパッチョや炙り焼きなどいろんな料理にして楽しんでいるそうです。

    彩りもあざやか、銀鮭のカルパッチョ。生食できる銀鮭ならではの楽しみ方です。
    銀鮭をさっとあぶっただけのシンプルな一品。自宅で栽培しているローズマリーを添えて。盛り付けにも平山さんのこだわりが光ります。

    もともと米があまり好きではなかったという栗林さんは、南三陸に来てそのおいしさに驚いたといいます。お気に入りは宮城県の品種「ササニシキ」。農家さんから直接買って食べているそうです。さらにおいしくいただくために、ごはんのお供も手作り。地元の方にいただいた生のりで佃煮を作ったそうです。

    「煮詰めるだけでできるよ~」と教えられてはじめて挑戦したのりの佃煮。ごはんがすすみそう!
    栗林さんが工場長を務める「パン・菓子工房oui」では地元食材を使ったユニークなパンも並びます。こちらはフランスパンの生地に南三陸産のわかめを入れたパン。今後は自分たちで育てた小麦粉を使ったパンも商品化したいと話していました。

    移住前と食生活がガラッと変わったと話すのは吉島さん。東京で勤務していた頃は、オフィスが高層ビルの40階にあり、ランチを外で食べようとするだけで一苦労。仕事もハードだったため、不規則になりがちな食生活をなんとか正そうという思いで、必要に迫られて料理をしていたそうです。移住してからは、ご近所さんからの海産物や野菜などのいただきものにも恵まれ、大好きなワインに合わせて料理を考えるのが日課に。食べたいものを食べたいときに食べられる今の生活に幸せを感じていると話していました。

    いただき物の銀鮭と牡蠣をバターでソテーしたもの。素材そのものがおいしいため、調理方法はシンプルにいただくことが多いそうです。
    吉島さんが南三陸の食材で一番好きだという「あまころ牡蠣」。産卵前、1年未満で出荷する牡蠣で、初夏に旬を迎えます。サイズは小さめですが、雑味がなく甘みの強さが特徴です。町内では旬の時期のみ南三陸ワイナリーで提供され、これを目当てに来るお客さんも。オリーブ油と岩塩、自家製ポン酢、ヨーグルトソースでいただきます。

    海も山も里の恵みも!食で旬を体感する喜び

    みなさん口を揃えて話していたのは「南三陸に来てから食で旬を体感できるようになった。」ということ。吉島さんは「東京に住んでいた頃は季節に関係なく、牡蠣を食べたいときはオイスターバーに行けばよかった。牡蠣がいつ獲れるかなんて知らなかった。」と話します。また、ご近所や生産者からのいただきものが多いことにも触れ、作っている人と直接つながれることで、新たな食材に出会ったり、地元ならではの食べ方を教わったりできるのが南三陸の魅力!と語っていました。

    吉島さんが漁師さんからいただいたという「アカザラガイ」。牡蠣やホタテを養殖する際の副産物で、あまり市場には出回りません。こんな食材に出会えるのも南三陸ならでは。濃厚な味わいで酒蒸しにするとおいしいんだそうです。

     

    移住者の本音を聞き出す「ミナミサンリク移住カフェせきらら」、次回は12月11日(土)15時からYouTube「南三陸なうチャンネル」でライブ配信の予定です。ゲストは南三陸に移住して子育てをしているパパさんママさん。南三陸での子育て事情の本音に迫ります。次回の配信もお楽しみに!

    ※「ミナミサンリク移住カフェせきらら」とは?

    南三陸町移住・定住支援センターと町公式メディア「南三陸なう」が共同企画し、毎月11日にYouTubeLIVEにて座談会を実施、南三陸町に集うさまざまな移住者の姿をお伝えするライブ配信コンテンツ。自らも移住者でこのカフェの店長を務める藤田岳さんが毎回テーマに合った3人の移住者をゲストに迎え、移住のきっかけや暮らしながら見えてきた町の魅力、時には不便さなど、率直なせきららトークを聞き出します

    「ミナミサンリク移住カフェせきらら」アーカイブ映像

    vol.0「南三陸移住の今を知る」

    vol.1「なぜ埼玉県民が南三陸に惹かれるのか?」

    vol.2「山も海も遊び尽くす!アウトドア移住者大集合」

    vol.3「おうち時間が好きインドア派移住者」

    vol.4「地域おこし協力隊の仕事と暮らし」

    vol.5「おいしいものたくさん!料理好き移住者大集合」

    2021年11月30日/定点観測

    南三陸町市街地の復興の様子を定点観測しています。戸倉地区、志津川地区、歌津地区の3箇所の写真を公開しています。

    戸倉地区

    撮影場所 [38.642969, 141.442686

    パノラマ

    志津川地区

    撮影場所 [38.675820, 141.448933

    パノラマ

    パノラマ

    パノラマ

    パノラマ

    歌津地区

    撮影場所 [38°43’5″ N 141°31’19” E

    パノラマ

    他の定点観測を見る

    音楽を通して地域のコミュニティ作りを~みんなの音楽祭

    南三陸町の多世代交流施設「結の里」で10月3日、音楽イベント「みんなの音楽祭」が行われました。晴天の中、町内外から集まった音楽愛好家たちが楽器の演奏やダンスを披露し、会場を訪れた人たちと共に楽しい時間を過ごしました。

    感染防止対策をしながらの開催

    「みんなの音楽祭」はその名の通り、誰でも気軽に参加して楽しめるイベントとして、そして新型コロナウイルス感染拡大の影響で発表の機会がなくなってしまった音楽愛好家の活動の場や地域住民の交流の場として企画されました。当日は大正琴やアコーディオン、ギター、オカリナなどの演奏やダンスなど9演目が披露されました。出演者の多くが町内在住、南三陸にゆかりのある音楽愛好家も仙台市や大崎市からかけつけ、イベントを盛り上げました。

    宮城県では9月30日をもって「まん延防止等重点措置」が終了しましたが、リバウンド防止徹底期間中のため、イベントは感染防止対策を徹底して行われました。演目も楽器の演奏が中心で大声を出さないものに限られました。会場にはこの日を待ちわびていた地域の方々が朝早くから訪れ、距離をあけて座る、声援の代わりに手拍子や拍手で盛り上げるなど、ルールを守って楽しんでいました。

    会場入り口を一か所にし、手指の消毒や検温、客席間の距離をあける、会場内での飲食禁止などの感染防止対策が行われました。

     

    新しい地域コミュニティ作りのきっかけに

    主催したのは大崎市でフリースクールの運営やイベント企画を行っている「フリースペース道」。代表の髙橋雅道さんは「震災から10年、ハード面の復興は進んだが、ソフト面の復興において我々がお手伝いできることがまだまだあると感じている。復興住宅など新しい建物ができたものの、そこに住む方々のコミュニティ形成の難しさを知った。地域の新たなコミュニティづくりの手助けとなればと思い、今回の音楽イベントを企画した。」と話します。

    イベントを主催した「フリースペース道」(大崎市)代表の髙橋雅道さん

    久しぶりのステージに思わず笑顔

    出演者のみなさんも思い思いに久しぶりのステージを楽しみました。結成からおよそ30年という「南三陸大正琴の会」のみなさん。当初30名ほどいたメンバーも、震災後、住む地域がばらばらになり、一時は活動休止に。しかし、震災から2年後、集まれるひとだけでも集まろうと練習を再開。現在は6名で活動しています。コロナ禍で演奏を披露する機会もなくなり、練習もできなかったみなさんにとって実に2年ぶりのステージ。演奏が終わると、口を揃えて「緊張した~!」のひとこと。しかし、「ワクチン接種も終わって、緊急事態宣言も解除されたので、これからたくさんのイベントに呼んでもらえるよう、一生懸命練習します!」と笑顔で決意表明してくださいました。

    「南三陸大正琴の会」のみなさん 2週間みっちりと練習した童謡や懐メロを披露しました。

    志津川地区の災害公営住宅入居者によるグループ「レッド&ブルー」のみなさんは健康づくりの一環で毎朝行っているラジオ体操を自分たちでアレンジしたダンスを披露。元気いっぱいのダンスに会場も盛り上がりました。

    会場でひと際目を引く揃いの衣装で登場「レッド&ブルー」のみなさん。

    朝早くから最前列で熱心に聞き入っていた女性は「音楽が大好きで、今日を心待ちにしていました。家にこもることが多かったので、久しぶりに外に出てみんなと歌ったり踊ったりして、気持ちが晴れ晴れしました。」と話していました。

    会場となった社会福祉協議会「結の里」の髙橋吏佳さんは「ウィズコロナ時代、人と人との距離は離れていても、心と心は密につながりながら、これからも地域づくりをしていきたい。」とイベントを締めくくり、髙橋さんの音頭で南三陸町社会福祉協議会オリジナルの「長生き坂音頭」を会場を訪れた人全員で輪になって行いました。

    青空の下、久しぶりのイベントに地域の人たちの笑顔あふれる一日となりました。

     

    地元志津川高校生がレポート!南三陸の「森」を学ぶオンライン企業研修

    この記事は「志津川高校ジュニアインターンシップ」に参加した学生より寄稿頂きました。(写真・文:志津川高校 情報ビジネス科2年 菅原惇、佐藤吏玖)

    10月26日から28日の3日間、地元志津川高校2年生が「ジュニアインターンシップ」として町内の事業所で活動をしました。南三陸研修センターで受け入れた佐藤吏玖さんと菅原惇さんの2人に、期間中に開催されたオンライン企業研修に同行していただき、その様子をレポートしてもらいました!写真や文章など、ほぼすべて高校生が自分たちで考えたものになります。温かく目を通していただければ幸いです。

    はじめに

    私たちは志津川高校2年生です。志津川高校では毎年ジュニアインターンシップで南三陸町内の職場を3日間体験します。

    その中でも、私たち2人は「南三陸まなびの里いりやど」にお邪魔させていただきました。いりやどでは宿泊業務の他に、全国各地から来る学生や社会人の研修のサポート、そして南三陸町の情報発信事業をしています。私たちはその業務の一端を体験させていただきました。今回のインターンシップは清掃員さんやフロント業務のサポートなどをさせていただいたほか、新型コロナウイルスの感染拡大によって企画されていたオンライン研修に同行しました。この記事ではその様子を書かせていただきました。

    私たちが書いた記事を読者のみなさんに読んでいただき、伝われば幸いです。

    森について学ぶ

    今回はオンラインツアーの一環として、株式会社佐久様の佐藤太一様にお話を伺いました。私はそこまで山に興味はなかったのですが、今回の話を聞いて山がどれだけ南三陸町に貢献しているのかということを学ぶことができました。企業の労働組合の皆さまが今回のオンラインツアーに参加をし、今まで以上に山に対して深い関心を持ちました。

    この写真をご覧ください。この写真は木と木の間隔が狭いことが見て取れます。そして下草はほぼ生えていません。この山を「Aの山」としましょう。次にこの写真をご覧ください。

    この写真は木と木の間隔が広いことが分かります。そして、下草はすごく生えていることが見て取れます。この山を「Bの山」としましょう。みなさんはどちらの山が良い山だと思いますか?

    ぱっと見て答えるのならば下草が少ない「Aの山」が良い山だと答える方が多いかもしれません。しかし違います。実は「Aの山」は植えてから間伐をしていないのです。それに比べて「Bの山」はどうでしょう。間伐をしているので木が真っ直ぐ上に伸びており下草が多いのです。実はこの下草の有無が「良い山」かどうかの判断基準にもなっているのです。

    ここでまた疑問が生まれると思います。それは下草が多いとなにが良いの?ということです。実は下草が多いと動物たちのすみかとなりそこで暮らしている動物もいます。したがって私たち人間だけでなく動物たちにも嬉しい環境なのです。また土砂災害を防ぐ役割があったり、 二酸化炭素をより吸収したり、山の役割をしっかりと果たしているのです。こうした整備された南三陸の一部の山はFSC認証という世界規模の認証を獲得しているのです。

    ですが課題として、南三陸も含めて全国で放置林が増えているのが現状です。これを解決していくためには私たちになにができるのでしょうか。

    YES工房で学ぶフォーク・スプーン体験づくり

    森のお話しを聞いた後にはYES工房でフォーク・スプーンをオリジナルで作る体験が始まりました。

    スプーンフォークの柄になるのは、先ほどまでお話しを聞いていた株式会社佐久さんの森から出た杉枝を使用。杉枝は昔、薪として使われていましたが、今は使われなくなって山に放置されています。放置されてしまっている杉枝を利用するために、南三陸でモノづくりをしているYES工房とコラボして、フォーク・スプーンづくりを考えました。

    ワークショップに先立ち、参加者の手元にはフォークまたはスプーン作りキット一式が届きます。杉枝、小刀、木工ボンド、サンドペーパーなど、必要なものがそろっており、家で用意するものは新聞紙とティッシュペーパーだけで、簡単に誰でも作れます。

    約40分間集中して杉枝を削ると、次はサンドペーパーで杉枝を磨きます。

    そうすると、表面がすべすべできれいな形になりました。磨き終わったら、杉枝の穴の中に木工用ボンドを流し込んで、フォークまたスプーンの先の部分を差し込みます。そして、えごま油を杉枝に塗って一日乾けば完成です。

    参加者はとても楽しそうに時間を過ごしており、思い思いの形に削りながら交流を図っていました。「自分で作ったスプーンでカレーを食べたい」「毎朝のヨーグルトを食べようかな」とワクワクしていました。

    世界に一つだけのオリジナルで作れるフォーク・スプーンなので、それも魅力の一つです。他にも魅力はたくさんあるので、YES工房の体験プログラムで魅力を探してみてください!

    放置林が増えているという課題には、私たちが普段から森のことや木材を使った商品に目を向けることが大切だと感じました。実際に森の話を聞き、そこから出た木材を使ってスプーン・フォークを作ることで、より今回の話や南三陸の森のことが身近に感じられると思いました。

    感想

    今回の活動を通して感じたことは、まず山の凄さについてです。私は今まで山が生きるために必要ということは知っていました。しかし、生きるために必要ということしか分かっていませんでした。そのため講話を通して学んだことがたくさんあります。まず、木の根っこがむき出しになっていると土砂崩れが起こりやすくなる。そして下草があるところは動物のすみかだったり、間伐をすると下草まで光が当たるからすごく伸びる。などたくさんのことを学ぶことができました。また、南三陸にある水は南三陸に降った雨だけでまかなわれているということに、一番驚きました。

    YES工房の感想としては、まさか私がYES工房のスタッフさんのお手伝いとしてカメラの画角調整を行うと思っていなかったので、貴重な体験をさせていただきました。この貴重な体験を通してニュース番組やバラエティ番組のスタッフさんがしている仕事がどれだけ大変かということを感じることができました。私は、まだいりやどでお手伝いをさせていただきたいと思うくらいこの3日間はとても楽しかったです。この体験を少しでも将来に生かすことができればなと思います。

    志津川高校 情報ビジネス科2年 菅原惇

    この3日間でたくさんのことを学ぶことができました。いりやどでは、接客業やサービス、おもてなしについて知りました。一人一人が大事な役割をもって活動しているのがよく分かりました。株式会社佐久さんの林業では、山の大切さや自然のすごさについて知りました。南三陸は海もすごいけど、山もすごく豊かで、改めて南三陸は良い町だと思いました。私が入っている自然科学部では、南三陸で干潟の調査を行っています。干潟に生息する生物は毎年増えていて、レッドリスト掲載種、新種なども見つかっています。今回行った山のお話を聞いて、南三陸の山のおかげで干潟の生物たちがイキイキと生活していることがわかりました。山の重要さについてたくさんのことを知ることができました。YES工房では、オンラインツアーのフォーク・スプーン作り体験について学ぶことができました。杉枝を使って自分なりに作ることがすごく面白そうでした。この3日間とても楽しかったです。また、学んだ経験を将来に生かせるように頑張りたいと思います。

    志津川高校 情報ビジネス科2年 佐藤吏玖

    累計1600個以上販売の大人気「里山ランチ」!「もみじ弁当」が今年も待望の登場!

    南三陸町入谷地区の里山を盛り上げようと設立された入谷の里山活性化協議会(会長:阿部國博)が、地域の飲食店や宿泊施設と合同で期間限定の弁当、里山ランチ「もみじ弁当」を企画。販売を前にお披露目会が11月9日(火)ひころの里で行われました。

    弁当の販売期間は11月15日(月)~21日(日)の1週間。今しか味わえない、南三陸の魅力がぎゅっと詰まった里山ランチ「もみじ弁当」をご紹介します。

    累計1600個以上販売の人気弁当が今秋も待望の登場!

    コロナ禍で毎年行われていた秋祭りやイベントの中止が相次ぎ、活気を失ってしまった地域を少しでも盛り上げようと昨年から始まった「里山ランチ」。呼びかけに賛同した入谷地区の飲食店や宿泊施設が地元食材を使ったオリジナルの弁当を考案し、期間限定で販売しました。昨年秋の第1弾「もみじ弁当」は780個、今年の春に販売された第2弾「春告げ弁当」は860個を売り上げ、地域の皆さんにも大好評!第3弾となる今回の「もみじ弁当」は入谷地区の6店舗が参加し、腕を振るいます。

    「里山ランチ」には3つのルールがあります。ひとつは南三陸の食材を使うこと。包装は竹皮の弁当箱で統一し、なるべく自然にかえるものを使用すること。そして、何よりも作り手が楽しんで弁当を作ること。見た目や味にこだわるだけではなく、人や環境にもやさしいお弁当を目指しました。

    思わず全種類食べたくなる!?今年のラインナップを紹介

    それでは、南三陸の海や里の幸、そして作り手の愛情がたっぷり詰まった今年の里山ランチ「もみじ弁当」のラインナップをご紹介します。

    まめ菜工房 ビーンズくらぶ「まめ菜弁当~秋バージョン2021~」

    注文 TEL:090-7562-6127 受付時間 9:00~17:00 申し込みは3日前まで

    ほんのり甘い栗とさつまいものおこわと、香りと食感の良い新しょうがごはんのおにぎり。優しい味付けでふわっとした口当たりの豆腐ナゲットはかわいらしいクマの形に。入谷産の大根とリンゴで作ったサラダ、さつまいものバター炒めが絶品。(写真提供:入谷の里山活性化協議会)

    ひころの里ばっかり茶屋「秋のばっかり弁当」

    注文 TEL:0226-46-4310 受付時間9:00~16:00 申し込みは3日前まで

    香ばしい焼きおにぎりと、塩漬けにしたしその葉おにぎりは素朴な味わい。愛のこもったハート形のひとくちハンバーグがポイント。入谷産のさつまいもで作ったホクホクの大学芋は冷めてもおいしくいただけます。もみじ柄のリンゴはひとつひとつ丁寧に切り抜いたスタッフの力作!(写真提供:入谷の里山活性化協議会)

    校舎の宿 さんさん館「秋のプチ精進イタリアン弁当」

    注文 TEL:0226-46-5633 受付時間9:00~16:00 申し込みは3日前まで

    メインのおかずはベジローフ。炒めた玉ねぎやニンジンにすりおろしたれんこんと高野豆腐を加えてミートローフ風に仕上げた手の込んだ一品。バジルみそとバルサミコ醤油でそれぞれ味付けした厚揚げの他、ごぼうのから揚げ、里芋まんじゅう、さつまいもやカボチャのグリルなど地元産野菜づくしのヘルシー弁当。デザートには入谷産のりんご「サワールージュ」のミニパイを。(写真提供:入谷の里山活性化協議会)

    パン・菓子工房oui「季節のサンドイッチ」

    注文 TEL:090-6065-1517 受付時間9:00~18:00 申し込みは3日前まで

    ※弁当販売日17~20日限定

    写真左は工房前で育てた小麦「ゆきちから」の小麦粉とふすまを使って焼き上げた2つ折りのパンに無添加ベーコンと玉ねぎのピクルスをはさんだシンプルなサンドイッチ。右は入谷産のかぼちゃを生地に練りこんだベーグルにラムレーズンのクリームチーズをはさんだもの。付け合わせにかぼちゃ、さつまいも、れんこんなど食感が楽しい秋野菜のチップスを。(写真提供:入谷の里山活性化協議会)

    農漁家れすとらん 松野や

    注文 TEL:0226-46-4986 受付時間9:00~16:00 申し込みは3日前まで

    ※弁当販売日15~19日限定

    インパクト大な五目海鮮おにぎりにはホタテ、あさり、たこ、ムール貝など南三陸産の魚介がたっぷり!ごはんに混ぜた刻みたくあんの食感がアクセントに。店の畑で採れた大根、キュウリ、セロリ、にんじんをピクルスにし、食べやすいようにレタスで包んで梅味噌でいただくユニークなサラダに女将さんのアイデアが光ります。(写真提供:入谷の里山活性化協議会)

    南三陸まなびの里いりやど「秋彩弁当」

    注文 TEL:0226-25-9501 受付時間9:00~17:00 申し込みは3日前まで

    志津川産の牡蠣をふんだんに使った炊き込みご飯、メインのおかずは秋鮭の香草焼き。入谷産のヒラタケが入ったハンバーグは赤しそのふりかけを練りこんでさっぱりとした味付けに。他、ごぼうのから揚げ、里芋の煮つけなど秋野菜もたっぷり!(写真提供:入谷の里山活性化協議会)

    弁当から町の魅力を再確認 四季を通して提供していきたい

    この日は町内の観光や飲食店関係者およそ40名が集まりました。各店舗による弁当のお披露目が終わった後、お楽しみの試食タイム。どの店舗の弁当が食べられるかはくじ引きで決めることに。みなさん、受け取った弁当をわくわくしながら開ける姿が印象的でした。

    それぞれのお弁当を見比べる楽しみも

    全員で「いただきまーす!」の掛け声の後、協議会事務局の阿部忠義さんからひとこと。

    「食べるときはお弁当にケチをつけないこと。“おいしいね”とみんなで褒めあって食べてください。それでこそ、お客さんも飲食店のみなさんも元気になりますから。おいしい喜びを分かち合いましょう!」

    おいしさに思わず笑顔がこぼれます。

    試食を終えたみなさんからは「おいしかった!」という声はもちろん、「南三陸のおいしい魅力が詰まっているので、教育旅行などで訪れた学生さんに食べてもらえれば町をPRできるのでは」とか「海と里があってこそ南三陸なんだぞっていうのが体現されているお弁当だと思う。お弁当をきっかけに里山も盛り上がってほしい。」など、期待の声も寄せられました。そしてなによりも一番多かったのは「全種類制覇したい!」という声。

    里山活性化協議会会長の阿部國博さんは「各店舗が工夫を凝らし、町の良さが弁当箱ひとつに表現された見た目も味もおいしいお弁当を作ってくれた。この弁当をきっかけに地域が元気になって、ゆくゆくは四季折々の食材で春夏秋冬バージョンを作って、町内外のたくさんの人に食べてもらいたい。」と意気込みを話しました。

    入谷の里山活性化協議会会長の阿部國博さん 今後は教育旅行など団体客への販売促進を目指し、活動を続けていきたいと話します。

    里山ランチ「もみじ弁当」は1週間の期間限定販売です。ぜひこの機会に南三陸の秋の味覚を堪能してみてはいかがでしょうか。

     

    インフォメーション

    ■弁当販売期間

    11月15日(月)~21日(日)

    ※販売日は店舗によって異なります。詳しくはチラシをご覧ください。

    ※要予約で1個から注文可能。

    ■注文方法

    各店に直接お電話にてお申込みください。

    ■受け取り方法

    ひころの里ふれあい休憩所にて11時~13時の間にお受け取りください。配達は南三陸町内に限り、10個以上のご注文で相談可能。

    里山ランチの販売期間中、受け取り場所のひころの里は紅葉が見頃。紅葉を楽しみながらお弁当を食べるのもいいですね。

    ミナミサンリク移住カフェせきららVol.4地域おこし協力隊の「暮らし」と「仕事」

    毎月11日にYouTubeLIVEで配信している「ミナミサンリク移住カフェせきらら」。南三陸町に移住した人たちがざっくばらんに本音トークを繰り広げるオンライン座談会イベントです。今回のゲストは、町内で活躍する地域おこし協力隊のみなさん。現在全国で活動する協力隊員は5,500名ほど、南三陸町でも6名の協力隊員が現役で活動しています。隊員のみなさんは南三陸町でどんな仕事をして、どんな生活を送っているのでしょうか。仕事や暮らしを通して見える南三陸の魅力とは?今回も“せきらら”に語っていただきました。

    南三陸町の地域おこし協力隊ってどんなことしているの?

    地域おこし協力隊は、地方自治体から委嘱を受け、地域の魅力発信や特産品の開発、住民の生活支援など、さまざまな方向から地域を活性化させる活動に取り組む移住者です。南三陸町では任期を終えた人も含め、これまで16名の地域おこし協力隊員が活躍してきました。その中から今回はOB隊員と現役隊員2名が登場。

    いつものカフェを飛び出して協力隊OBの海野さんが開業したお店から配信。

    北海道出身で協力隊OBの海野健児さんは市街地活性化支援員として2018年1月に着任。震災で壊れてしまった地域のコミュニティを食やスポーツを通して再生するというプロジェクトに3年間取り組んできました。任期終了前の昨年秋、長年飲食店で働いた経験を生かし「大人も子どもも集える場所を」と町特産のタコを使用したタコ焼きとワインなど洋酒が楽しめるお店をオープン。敷地内には子どもたちが遊べる場所も作りました。

    子どもと大人が笑顔になれる居場所を目指して新規出店!/Oct-VIN369 井原健児さん

    震災後、町の人たちの前向きな姿に触れたのが移住のきっかけだったと話す海野さん。復興途中の町を訪れたとき、瓦礫が残る様子にショックを受けたものの、そこで暮らす人々の明るさに惹かれたそうです。新しいことを始めたいと思っていた時期と重なり、自分も楽しみながら町の人が喜んでくれることをしたいと移住を決めたそうです。

    左から海野さん、相澤さん、佐藤さん。隊員同士、普段から情報交換をしたりと仲がいいそうです!

    宮城県仙台市出身で2019年6月に着任した相澤あゆみさん。大学時代から野生動物の研究が専門で、現在は一般社団法人サスティナビリティ―センターに所属し、野生動物の農林業被害対策や環境教育の活動などを行っています。

    前職では主に山林で野生動物の保護管理や農林業被害対策の仕事に携わっていたという相澤さん。南三陸は山だけではなく海に関連した仕事もできることに魅力を感じ、移住を決めたそうです。前職の経験を生かし、着任後も取り組んでいる野生動物の農林業被害対策について「学生時代は野生動物を保護するのが中心だったが、ここでは動物だけではなく、人々の生活や生物多様性の保全も並行して考えなければならない。動物のため、町民のため、環境のため、いろんなところに自分のモチベーションを置いて仕事できるので、やりがいを感じる。」と話します。

     

    3人目は今年4月に着任したばかりの新米協力隊員、福島県出身の佐藤豪さん。南三陸杉を使用した木製品の商品開発や需要拡大を目指し、一般社団法人YES工房に所属して活動しています。大学で建築を学び、卒業後は一次産業を知るため3年間、林業の道に。大学時代に古民家研究で南三陸町入谷地区に通っていたのがきっかけで町に興味を持ち、今年の4月に移住しました。今は工房で毎日、デジタル工作機などを駆使し、木製品の企画製作に励んでいます。

    YES工房に新規協力隊員着任!南三陸木材のさらなるブランド化推進へ/佐藤豪さん

    協力隊員の南三陸ライフは?

    仕事の話が一段落したところで、隊員のみなさんに南三陸での暮らしについても伺いました。

    新婚ほやほやの海野さんは休日の過ごし方について、「奥さんと過ごすことが多い。二人とも食に関心があるので、おいしいものを食べに出かけるのが好き。いろんなおいしいものを食べて自分のお店で生かせないか日々研究を重ねている。」とのこと。

    相澤さんはお仕事柄アウトドア派かと思いきや、休みの日は家でのんびり読書や工作などをするのが好きなんだとか。

    晴れた日はバイクでツーリングを楽しむという佐藤さん。「南三陸はどこを走っても景色がきれいで、渋滞もなく、乗り心地が最高!」と話していました。

    町特産のタコを使用したお店自慢のタコ焼きも登場。定番のソース味に加え、照り焼き味、塩味、メキシカン味など種類も豊富。

    南三陸の魅力について海野さんは「海も山も行きたいときにすぐ行ける距離にあるコンパクト感がいい。移住前は自然に興味はなかったが、南三陸に来て自然が身近にある良さを感じている。」と話します。また、佐藤さんは「口下手なので普段は自分から話しかけにくいが、町の人は積極的に声をかけてくれるのでうれしい。」と、職場のお母さんたちから息子のようにかわいがられているエピソードも聞かせてくださいました。

    みなさんの話をうけ、カフェ店長の藤田さんは「町の外から若い人が移住してきて、専門的な知識や技術を町のために生かしてくれることは町民にとっても嬉しいこと。隊員のみなさんも自分の好きなことや得意なことを仕事にしているだけあって、キラキラしている!」と話しました。

    実は店長の藤田さんも地域おこし協力隊OBのひとり。南三陸町では任期を終えた後も定住し、まちづくりに貢献している隊員が多いそうです。それだけ町やそこに住む人たちに魅力があるということですよね。

    南三陸町では現在、地域おこし協力隊を募集しています。ご興味ある方は町HPをご覧ください。

    南三陸町HP「令和3年度南三陸町地域おこし協力隊員募集」

    https://www.town.minamisanriku.miyagi.jp/index.cfm/8,27206,110,427,html

    電話番号:0226-46-1371 南三陸町企画課 地方創生推進係

     

    移住者の本音を聞き出す「ミナミサンリク移住カフェせきらら」、次回は11月11日(木)20時からYouTube「南三陸なうチャンネル」でライブ配信の予定です。ゲストは料理好き移住者のみなさん。海の幸にも山の幸にも恵まれた南三陸で地域の食材を生かしたとっておきのクッキングライフを伺います。次回の配信もお楽しみに!

     

    ※「ミナミサンリク移住カフェせきらら」とは?

    南三陸町移住・定住支援センターと町公式メディア「南三陸なう」が共同企画し、毎月11日にYouTubeLIVEにて座談会を実施、南三陸町に集うさまざまな移住者の姿をお伝えするライブ配信コンテンツ。自らも移住者でこのカフェの店長を務める藤田岳さんが毎回テーマに合った3人の移住者をゲストに迎え、移住のきっかけや暮らしながら見えてきた町の魅力、時には不便さなど、率直なせきららトークを聞き出します。

    「ミナミサンリク移住カフェせきらら」アーカイブ映像

    vol.0「南三陸移住の今を知る」

    vol.1「なぜ埼玉県民が南三陸に惹かれるのか?」

    vol.2「山も海も遊び尽くす!アウトドア移住者大集合」

    vol.3「おうち時間が好きインドア派移住者」

    vol.4「地域おこし協力隊の仕事と暮らし」

    2021年10月31日/定点観測

    南三陸町市街地の復興の様子を定点観測しています。戸倉地区、志津川地区、歌津地区の3箇所の写真を公開しています。

    戸倉地区

    撮影場所 [38.642969, 141.442686

    パノラマ

    志津川地区

    撮影場所 [38.675820, 141.448933

    パノラマ

    パノラマ

    パノラマ

    パノラマ

    歌津地区

    撮影場所 [38°43’5″ N 141°31’19” E

    パノラマ

    他の定点観測を見る

    冬キャンプも可能に!新ログキャビンやサニタリーハウスなど神割崎キャンプ場新施設オープン!

    南三陸屈指の景勝地・神割崎にほど近い神割崎キャンプ場が一部施設をリニューアルし、待望の冬キャンプができるようになりました。新ログキャビン3棟、新サニタリーハウス、車中泊サイト、「冬の手ぶらでキャンプ」プラン、新メニューなどリニューアル情報をまとめました。雄大な太平洋から登る朝日、満点の星空など神割崎キャンプ場を一年中満喫してください!

    地元産材にこだわった新ログキャビン

    今回のリニューアルで目玉になるのが、キャンプ場へ入ってすぐ第一キャンプ場で真っ先に目を引く3棟のログキャビン。美しい木目と芝生の緑、そして青空のコントラストが美しく思わず見惚れてしまうほど。

    南三陸産材をふんだんに使用。扉を開けると南三陸杉の香りがふわっと漂い、まるで森の中にいるような感覚に襲われます。旧棟に比較して室内の広さは約2倍とゆったりとした空間で、木の温もりも感じながら過ごすことができます。

    また大きな軒先があり、家族や友人と汐風を浴び、波音に耳を澄ませ、雄大な景色に浸る。そんな贅沢な時間を楽しむことができます。BBQや焚き火用のスペースもあり、天候に関係なくアウトドアを存分に満喫できるのが特徴です。

    屋内外に電源もあり、室内にはエアコンも完備。寝具や毛布、折り畳み椅子、テーブルなども無料貸し出し。さらには「ハンモック」や「手ぶらでBBQ」など神割崎キャンプ場の充実したレンタル品を使えば、手ぶらで豪華なキャンプを楽しむことができます。キャンプ初心者や小さいお子さんのいるファミリーなどでも充実したキャンプ体験が可能。温もりのある建物で自然を感じながらリラックスしてみてはいかがでしょうか。

    キャンパー歓喜!きれいなサニタリーハウスで快適キャンプ

    さらにキャンプ場利用者にとって、最も喜ばしいリニューアルが次のことかもしれません。それがフリーサイト側にあるサニタリーハウスのリニューアルです。地元産材をふんだんに使用した改修工事が行われ、10月1日から利用が再開されました。

    トイレ棟とシャワー棟が分離され、より使いやすくなったほか、木材をたっぷりと使うことでキャンプ場とは思えないような落ち着いた空間に。

    神割崎キャンプ場を管理する南三陸町観光協会及川渉さんは「すでに好評の声が利用者から多々聞こえてくる。これからもより快適に過ごせるようしっかりと整えていきたい」と話していました。

    初めての「冬キャンプ」におすすめの新プラン登場

    今年度より冬季期間も利用可能になった神割崎キャンプ場。空気が澄んで満点の星空を楽しむことができる「冬キャンプ」は年々人気も上昇中。しかし、寒さ対策や料理など初心者にとってはハードルが高くなります。「冬キャンプ」に挑戦してみたい!けれど機材などに不安があるという方におすすめの新プランが登場しました。それが「冬の手ぶらでキャンプ」プランです。

    現在も提供し人気を博している「手ぶらでキャンプ」を冬の環境に合わせてバージョンアップ。電源設備のあるオートサイトでの利用となり、テントや寝具のほか、電源を使用する暖房設備や焚き火台、南三陸の冬の魅力をふんだんに盛りつけた鍋料理など、冬キャンプ初心者でも安心できる内容のプランとなっています。

    その他にもうれしい新プランがたくさん

    さらに近年需要が増してきたというキャンピングカーユーザー向けの車中泊サイトもオープン。オートキャンプ場下のフリースペースを活用して、車両1台1,000円/1泊とリーズナブルな価格で利用でき、オートキャンプ場とのすみ分けをしながら、より多くの方にとって利用しやすいサービスを提供していきます。

    また、地元食材を生かした新メニューや新食材も開発。テイクアウトメニューとして「タコの唐揚げ」、BBQ食材として漁師直送の「殻付き牡蠣」「タコ」「ホタテ」、オプションプランとして「手ぶらで海鮮鍋」「タコ飯セット」などが追加されました。南三陸町の旬をこれまで以上にキャンプ場でも楽しめるようになりました。

    四季折々、どんなキャンパーでも満足できるキャンプ場

    近年のキャンプブームや新型コロナウイルスの感染拡大以降、開放的な空間で密を避けて楽しむことができるアウトドア需要は拡大しています。神割崎キャンプ場も休日は予約でほぼ埋まっており、平日も各地からキャンパーが訪れています。

    「これからも地域のみなさんといっしょに、利用される方が満足していただけるようなプランや商品を開発していきたい。またキャンプ場を超えて地域に足を運んでいただけるような工夫をしていきたい」と神割崎キャンプ場を運営する南三陸町観光協会の及川渉さんは意気込みを話しました。

    神割崎キャンプ場の最大の特徴は絶景の太平洋を望むことができる眺望にあります。そして、初心者から上級者まで幅広い層が楽しむことができるレンタル品や充実の設備。今回のリニューアルに際して、要望の多かった「冬キャンプ」も可能になりました。四季折々の楽しみや旬の食材を満喫できるのもうれしいですね。リニューアルしてさらに使い勝手が良くなった神割崎キャンプ場へぜひ足を運んでみてください。

    神割崎キャンプ場新施設お披露目会に集まった地域住民や協力企業

    インフォメーション

    リニューアルしたログキャビン新棟などの詳細情報は下記の公式ホームページをご覧ください。

    神割崎キャンプ場HP https://www.m-kankou.jp/kamiwari-camp/

     

    オンラインツアーで体感する”サスティナブル”。「オラツー東北」参加レポート

    コロナ禍で新しい旅のかたちが模索されています。そんななか、東北を舞台にオンラインとリアルの両方の形式で開催するツアー企画「オラツー東北」。南三陸町では「サスティナブル」をテーマに、「森・里・海」にそれぞれ焦点をあてたツアーが三回にわたって実施されることが発表されました。今回は、その第一弾イベント「森から紐解く復興の歩み サスティナブルツアー」の様子をレポートします!

    南三陸杉の箸置きづくりキットが自宅に到着! 事前準備はバッチリ

    今回のツアーの目的の一つは「スタディ」です。震災からの復興に関する学びはもちろん、自然とともに生きる南三陸町の人々の姿から、人間と自然との共生の鍵を、「森・里・海」をテーマに探ります。

    南三陸町のイメージといえば、やっぱり海!しかし、実は町の面積の約8割は森林なのです。豊かな海を育むために欠かせない森林はFSC認証も取得しています。(詳しくはこちら

    東日本大震災を経験し、自然の脅威と対峙しながら、南三陸町は自然と共生する新しいまちづくりを進めてきました。南三陸町の「森」を通して今後私たちにとって大きなテーマとなる「サスティナブル」な社会について、楽しみながら学んでいくプログラムです。

    ツアーまでにパンフレットへ目を通しておくことで、当日のワクワクを高めていきます

    ツアー申し込み後、事前に南三陸町に関する観光パンフレットと共に、南三陸杉を用いた箸置きづくりのキットが事前に自宅に到着しました。ツアーの後半には、このキットを用いて、実際に箸置きを自分で製作するワークショップが組み込まれているみたいです!楽しみ!

    語り部講話を通して震災を学ぶ 南三陸復興祈念公園

    オンラインビデオチャットツール「zoom」を利用して、イベントに参加。東京駅前からスタートし、仙台駅を経由して南三陸町まで向かいます。(もちろんすべて、画面上の移動です(笑) オンラインだと、こんな移動も1分もかからずできちゃいます)南三陸研修センターが案内人となって進行しました。

    まずは、南三陸町が自然と共生する新しいまちづくりを行う大きなきっかけとなった東日本大震災について、その被害と復興の過程を振り返ります。南三陸町復興祈念公園に中継をつなぎ、南三陸町観光協会の阿部悠斗さんに語り部として公園を案内していただきました。当日は晴天に恵まれ、気持ちの良い青空が広がっているのが画面越しにうかがえます。

    復興祈念公園内の祈りの丘から黙祷を捧げて、公園の散策をはじめました

    歌津地区出身の阿部さん。当時中学生だった視点での避難所体験談などをお話ししていただきました。語り部の方々のお話を伺うたびに、それぞれの方が全く異なる経験をして、様々な想いを抱き、東日本大震災後の南三陸町を生きているのだということを実感します。東日本大震災の教訓を未来につなぐために、一人ひとりの経験を伝え続けることが大切だと実感しました。

    復興祈念公園を巡り終えたら、中橋をわたって南三陸さんさん商店街へ向かいます。休日のお昼時、しかも良い天気ということで、お客さんで賑わっている様子が見られました。

    サスティナブルな森林を維持する担い手 佐藤太一さん

    東日本大震災によって多大な被害を受けた南三陸の町が、ゼロからまちづくりを行うにあたって掲げた将来像。それが、「森 里 海 ひと いのちめぐるまち 南三陸」です。(株)佐久の佐藤太一さんは林業家。入谷地区で佐藤さんが管理されている森林と中継して、森の重要な働きについて解説していただきました。

    開口一番、ポーズを決めて「サスティナブル!」と呼びかける佐藤さん。本当は映像でお見せしたいところです

    佐藤さんが管理している山林とそうでない山林を見比べながら、間伐などの手入れを加えつつも、森林が自然本来の力を最大限発揮できるように管理することの重要性を教えていただきました。画面越しにも、佐藤さんの管理する森林の生き生きしている様子を垣間見ることができました。

    左の写真が管理されていない山林、右の写真が佐藤さんが管理する山林です。間伐が施され、太陽の光が地面まで届くことで、下草も元気に成長しているのが一目瞭然です

    森には、生物多様性を保存する役割や、根をしっかりと土に張り巡らせることで土砂災害を防ぐ役割など、人間の安心安全な生活を維持するための要となる役割が多く存在します。その多面的機能を発揮するためには、森林をしっかりと管理することが欠かせません。南三陸の森はFSC認証も取得しており、正しい林業を未来にわたって続けています。

    しかし、木価の安さや、林業の担い手不足により、放置されている森も少なくはないと言います。サスティナブルな人間社会のために、第一次産業がどうあるべきか。これは、私たち一人ひとりが真剣に向き合わねばならない問題でしょう。

    実践!箸置きづくり体験 YES工房

    森が果たす重要な役割について学んだ後には、お待ちかね!実際に南三陸杉を使ったワークショップを体験していきます。ワークショップの案内をしてくださるのは、入谷地区にあるYES工房の皆さん。入り口で、代表の大森丈広さんがお出迎えしてくださいました。

    建物は、かつての廃校を利用しています。Yes工房は、「廃(校)工房→はい工房→YES工房」という流れで名づけられましたが、「震災後にNoと言わない!」という思いが込められています

    YES工房は、震災後に地域住民の雇用と交流の場としてオープンしました。店内には名物のオクトパス君がずらりと並んでいるほか、可愛らしいまゆ細工の置き物なども置いてあります。

    そして、お店をさらに進むと南三陸町でとれた木材、主に杉材を用いた木製品が並びます。お土産としてプレゼントすると喜ばれそうなオシャレなものから、子どもが喜ぶおもちゃまで、多彩なバリエーションが魅力的!最新の工作機械を用いつつ、職人の技も大切にして作られた商品です。

    店内に並ぶ商品たち

    そしていよいよ、ワークショップの箸置きづくり体験に入っていきます。ここからは、YES工房の製作リーダーの佐藤さんにご指導をいただきながら、参加者全員でzoom越しに一緒に作業を進めていきます。

    左が代表の大森丈広さん、右が製作リーダーの佐藤さんです

    それではここから、箸置きづくり体験の様子を、写真を並べながらお伝えさせていただきます!

    今回のワークショップのセット内容はこちら!箸置きが2つ、紙やすりが2種類(荒削り用が1つ、仕上げに使うものが1つ)、えごま油(コーティング用)の5点セットです
    荒削り用のやすりでしっかり削った後に、仕上げようのやすりで削ります。全体的にくまなく行いました
    左が削る前、右が仕上げまで終わった後の様子です。右のほうが、全体的に丸くなっているのがわかるでしょうか?
    左が加工を全く施していない状態で、右がコーティングのえごま油まで塗り終わった状態です。すべての手順が終わった後のほうが、温かみのある色合いになりました。えごま油を塗ることで、長く使えるようになるほか、木材ならではのやさしい雰囲気が出るようになります
    左右両方とも、仕上げのえごま油まで塗り終わり、完成です!全工程で所要時間は30分ほどでした。この箸置きを使えば、いつもは抜きがちな朝ごはんも食べる気になれるような気がします!

    真剣に作業を進めながらも、YES工房のお二人に時折声をかけていただき、和気あいあいと作業を進めていきました。子どもから大人まで、参加者一同とても楽しくワークショップに参加することができました!

    木製品を自分の生活に取り入れることで、林業を身近に感じ、周囲の環境に対して興味を持てるような気がします。小さな一歩かもしれませんが、サスティナブルな生活への大事な一歩なのではないでしょうか。南三陸の豊かな自然と社会の源である森について、貴重な学びと経験を得ることのできた、大満足のイベントでした!

    サスティナブルツアー第二弾は「里」編

    そして、タイトルに「第一弾」という表記があるのにお気づきになられたでしょうか?今回は「サスティナブルツアー 第一弾 森編」ということで、10月31日(日)に第二弾のツアー「【宮城県南三陸町サスティナブルツアー第二弾】今に息づく「里」の取り組み」が予定されております!

    第二弾では、古民家を舞台に「藍」の栽培について学ぶほか、再びYES工房の皆様と一緒にまゆ細工のワークショップを行う体験が予定されています。

    サスティナブルを感じられる、南三陸の逸品もお土産としてセットでついてくる上、Go Toイベントの対象となっているため、お得に参加できてしまうオンラインツアーです!

    申し込み方法などの詳細はこちらからご覧ください。受付締め切りは10月22日(金)18時です。忘れずにチェックして参加し、たくさんの人で盛り上がりましょう!