地元志津川高校生がレポート!南三陸の「森」を学ぶオンライン企業研修

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この記事は「志津川高校ジュニアインターンシップ」に参加した学生より寄稿頂きました。(写真・文:志津川高校 情報ビジネス科2年 菅原惇、佐藤吏玖)

10月26日から28日の3日間、地元志津川高校2年生が「ジュニアインターンシップ」として町内の事業所で活動をしました。南三陸研修センターで受け入れた佐藤吏玖さんと菅原惇さんの2人に、期間中に開催されたオンライン企業研修に同行していただき、その様子をレポートしてもらいました!写真や文章など、ほぼすべて高校生が自分たちで考えたものになります。温かく目を通していただければ幸いです。

はじめに

私たちは志津川高校2年生です。志津川高校では毎年ジュニアインターンシップで南三陸町内の職場を3日間体験します。

その中でも、私たち2人は「南三陸まなびの里いりやど」にお邪魔させていただきました。いりやどでは宿泊業務の他に、全国各地から来る学生や社会人の研修のサポート、そして南三陸町の情報発信事業をしています。私たちはその業務の一端を体験させていただきました。今回のインターンシップは清掃員さんやフロント業務のサポートなどをさせていただいたほか、新型コロナウイルスの感染拡大によって企画されていたオンライン研修に同行しました。この記事ではその様子を書かせていただきました。

私たちが書いた記事を読者のみなさんに読んでいただき、伝われば幸いです。

森について学ぶ

今回はオンラインツアーの一環として、株式会社佐久様の佐藤太一様にお話を伺いました。私はそこまで山に興味はなかったのですが、今回の話を聞いて山がどれだけ南三陸町に貢献しているのかということを学ぶことができました。企業の労働組合の皆さまが今回のオンラインツアーに参加をし、今まで以上に山に対して深い関心を持ちました。

この写真をご覧ください。この写真は木と木の間隔が狭いことが見て取れます。そして下草はほぼ生えていません。この山を「Aの山」としましょう。次にこの写真をご覧ください。

この写真は木と木の間隔が広いことが分かります。そして、下草はすごく生えていることが見て取れます。この山を「Bの山」としましょう。みなさんはどちらの山が良い山だと思いますか?

ぱっと見て答えるのならば下草が少ない「Aの山」が良い山だと答える方が多いかもしれません。しかし違います。実は「Aの山」は植えてから間伐をしていないのです。それに比べて「Bの山」はどうでしょう。間伐をしているので木が真っ直ぐ上に伸びており下草が多いのです。実はこの下草の有無が「良い山」かどうかの判断基準にもなっているのです。

ここでまた疑問が生まれると思います。それは下草が多いとなにが良いの?ということです。実は下草が多いと動物たちのすみかとなりそこで暮らしている動物もいます。したがって私たち人間だけでなく動物たちにも嬉しい環境なのです。また土砂災害を防ぐ役割があったり、 二酸化炭素をより吸収したり、山の役割をしっかりと果たしているのです。こうした整備された南三陸の一部の山はFSC認証という世界規模の認証を獲得しているのです。

ですが課題として、南三陸も含めて全国で放置林が増えているのが現状です。これを解決していくためには私たちになにができるのでしょうか。

YES工房で学ぶフォーク・スプーン体験づくり

森のお話しを聞いた後にはYES工房でフォーク・スプーンをオリジナルで作る体験が始まりました。

スプーンフォークの柄になるのは、先ほどまでお話しを聞いていた株式会社佐久さんの森から出た杉枝を使用。杉枝は昔、薪として使われていましたが、今は使われなくなって山に放置されています。放置されてしまっている杉枝を利用するために、南三陸でモノづくりをしているYES工房とコラボして、フォーク・スプーンづくりを考えました。

ワークショップに先立ち、参加者の手元にはフォークまたはスプーン作りキット一式が届きます。杉枝、小刀、木工ボンド、サンドペーパーなど、必要なものがそろっており、家で用意するものは新聞紙とティッシュペーパーだけで、簡単に誰でも作れます。

約40分間集中して杉枝を削ると、次はサンドペーパーで杉枝を磨きます。

そうすると、表面がすべすべできれいな形になりました。磨き終わったら、杉枝の穴の中に木工用ボンドを流し込んで、フォークまたスプーンの先の部分を差し込みます。そして、えごま油を杉枝に塗って一日乾けば完成です。

参加者はとても楽しそうに時間を過ごしており、思い思いの形に削りながら交流を図っていました。「自分で作ったスプーンでカレーを食べたい」「毎朝のヨーグルトを食べようかな」とワクワクしていました。

世界に一つだけのオリジナルで作れるフォーク・スプーンなので、それも魅力の一つです。他にも魅力はたくさんあるので、YES工房の体験プログラムで魅力を探してみてください!

放置林が増えているという課題には、私たちが普段から森のことや木材を使った商品に目を向けることが大切だと感じました。実際に森の話を聞き、そこから出た木材を使ってスプーン・フォークを作ることで、より今回の話や南三陸の森のことが身近に感じられると思いました。

感想

今回の活動を通して感じたことは、まず山の凄さについてです。私は今まで山が生きるために必要ということは知っていました。しかし、生きるために必要ということしか分かっていませんでした。そのため講話を通して学んだことがたくさんあります。まず、木の根っこがむき出しになっていると土砂崩れが起こりやすくなる。そして下草があるところは動物のすみかだったり、間伐をすると下草まで光が当たるからすごく伸びる。などたくさんのことを学ぶことができました。また、南三陸にある水は南三陸に降った雨だけでまかなわれているということに、一番驚きました。

YES工房の感想としては、まさか私がYES工房のスタッフさんのお手伝いとしてカメラの画角調整を行うと思っていなかったので、貴重な体験をさせていただきました。この貴重な体験を通してニュース番組やバラエティ番組のスタッフさんがしている仕事がどれだけ大変かということを感じることができました。私は、まだいりやどでお手伝いをさせていただきたいと思うくらいこの3日間はとても楽しかったです。この体験を少しでも将来に生かすことができればなと思います。

志津川高校 情報ビジネス科2年 菅原惇

この3日間でたくさんのことを学ぶことができました。いりやどでは、接客業やサービス、おもてなしについて知りました。一人一人が大事な役割をもって活動しているのがよく分かりました。株式会社佐久さんの林業では、山の大切さや自然のすごさについて知りました。南三陸は海もすごいけど、山もすごく豊かで、改めて南三陸は良い町だと思いました。私が入っている自然科学部では、南三陸で干潟の調査を行っています。干潟に生息する生物は毎年増えていて、レッドリスト掲載種、新種なども見つかっています。今回行った山のお話を聞いて、南三陸の山のおかげで干潟の生物たちがイキイキと生活していることがわかりました。山の重要さについてたくさんのことを知ることができました。YES工房では、オンラインツアーのフォーク・スプーン作り体験について学ぶことができました。杉枝を使って自分なりに作ることがすごく面白そうでした。この3日間とても楽しかったです。また、学んだ経験を将来に生かせるように頑張りたいと思います。

志津川高校 情報ビジネス科2年 佐藤吏玖

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