令和4年度「二十歳の輝き式典」/123名が節目の一日を祝う

1月8日(日)、南三陸町総合体育館文化交流ホールにて「令和4年度 二十歳の輝き式典」が行われました。本年度の対象となるのは男性59名、女性64名の計123名。振り袖姿やスーツに身を包み、新たな門出を祝し、旧友たちとの再会を懐かしんでいました。

二十歳の門出を迎えた123名

2022年4月に成人年齢が18歳に引き下げられてから初めてとなる成人の日。南三陸町では従来通り20歳を対象として「二十歳の輝き式典」と名を新たにして1月8日(日)に開催されました。本年度の対象者は、男性59名、女性64名の計123名。2020年の新型コロナウルスの感染拡大以降、感染対策の観点から来賓へのご案内は自粛していました。しかし今回は、消毒・検温・換気の基本的な感染症対策を講じながら、コロナ禍以前と同様の規模での開催となり、保護者や来賓も合わせて一生に一度の晴れ舞台を過ごすことができました。

「みなさんが小学生だったとき東日本大震災という未曾有の災害が発生しました。あの日から今日までみなさんにはさまざまな困難があったことと思います。これまでみなさんが経験した数々のできごとや、その時々に感じた思いは、これからの人生において糧になり、日々の自信につながっていくものと思います。

これからの長い人生の道のりにおいては、幾度となく人生の岐路にたつことになります。みなさんはその都度、自ら判断をし、そして悩み、決断をしていくことになります。

もしもこれからの日々において厳しい現実に直面したときには、ご家族や友人、地域の人と過ごした日々を思い出しながら、みなさんがもつ無限の可能性を信じて挑戦をつづけてほしい。

未来に向かって明るい希望を持ち、自ら生き抜こうとする力強さをもって、これからの社会を切り開いていってほしいと思います」

佐藤仁町長は次世代を担う若者に力強くメッセージを送りました。


決意を新たに希望に満ちる1日に

「海のように広い心で 魚のようにいきいき泳ごう
山のように豊かな愛で
繭のようにみんなを包もう
空のように澄んだ瞳で
川のように命をつなごう
大きな自然の手のひらに
抱かれている町 南三陸」
南三陸町民憲章の唱和を行なった

「これからも、人との関わりを大切にし、生まれ育ったふるさと南三陸への感謝も忘れず、ここで育ってきた人間として何事にもくじけず、周りの人たちを笑顔にすることができる立派な社会人になれるよう日々精進することを誓う」と新成人代表の佐藤信太郎さんは二十歳の誓いを述べました。

誓いの言葉を述べた佐藤信太郎さん

「この町で暮らしてきたことを誇りに思い、これから挑戦を続けてほしい」

記念講演では『生きる力〜引き算の縁と足し算の縁〜』と題してフリーアナウンサーの笠井信輔さんが登壇。これまでのキャリアについて、そして東日本大震災の取材活動を通して出会った南三陸の人々のエピソードも話しました。

自身ががんを発症して闘病中に寄せられた南三陸の色紙を紹介。「なんて良い町なんだろう。みなさんはこんなに温かい素敵な町に暮らしていることを誇っていいと思います」と涙ながらに言葉を送っていました。

そして笠井さんが入院中に読んだ『鬼滅の刃』の言葉を引用し締めのメッセージとしました。

「入院中に頑張れた精神的支柱となったのは「己を鼓舞しろ」という言葉。自分で自分を励ますということは誰にも文句を言えないこと。人に言われてやるのではなく自分で自分の道を決めて自分でやり抜く、それがこの時代を生き抜く鍵になる。逆境のときこそ、自分の周りのものを取り込みながら前に進んでいくこと。自分で自分を鼓舞しながら励ましながら、次に進んでいくということ。震災の取材をして、がんになってみて学んだこと。それが私の生きる力になっています」

1時間にわたる熱いメッセージの数々は二十歳の節目を迎えたみなさんの胸にきっと響くものだったことでしょう。

混沌とした現代をこれから牽引していく新世代のみなさん。これまでふるさと南三陸で苦楽を共にしてきた仲間と共に羽ばたいていくことを期待しています。節目となる二十歳を迎えたみなさん、誠におめでとうございます。

2022年12月31日/定点観測

南三陸町市街地の復興の様子を定点観測しています。戸倉地区、志津川地区、歌津地区の3箇所の写真を公開しています。

戸倉地区

撮影場所 [38.642969, 141.442686

パノラマ

志津川地区

撮影場所 [38.675820, 141.448933

パノラマ

パノラマ

パノラマ

歌津地区

撮影場所 [38°43’5″ N 141°31’19” E

パノラマ

他の定点観測を見る

志津川高校から南三陸高校へ 今の思いをワインラベルに託して

令和5年度から「南三陸高校」と校名が変わる志津川高校。来年、創立100周年をむかえ、新たなスタートを切る志津川高校が、南三陸ワイナリーの協力で生徒たちがデザインした記念ラベルのワインを作ることになりました。これまでの志津川高校での思い出と、これからの南三陸高校への希望を込めてデザインしたラベルは全部で4種類。この度、生徒がデザインしたラベル第1号のワインが完成し、ラベル張りと海中で熟成させる作業が行われました。デザインに込めた思いと、作業のようすを取材しました。

南三陸ワイナリーとのコラボが実現

志津川高校ではこれまでも、地元企業と連携した商品開発や商品のパッケージデザインなど、地域と関わりながら実践で学ぶ授業に積極的に取り組んできました。

今回、ワインラベルをデザインしたのは情報ビジネス科の3年生12名。課題研究の授業で、南三陸ワイナリーを訪れ、佐々木道彦社長の話を聞くなかで、ミッションを与えられたのがきっかけでした。

「ワインを通じて、南三陸のファンを増やすにはどうすればいいか」

そこで生徒たちはオリジナルのワインラベルを制作することを提案。来年、創立100周年を迎え、新しく生まれ変わる母校への思いをラベルに託したいと伝え、実現しました。

地域に伝わる「切り子」で南三陸の魅力を表現

生徒たちはそれぞれ「南三陸町×ワイン」をテーマに自由な発想でデザインを考え、4つが採用されました。そのうち3つは現在の南三陸ワイナリーのラベルデザインを踏襲し、地域に伝わる文化である切り子で表現しました。

 

12月初旬、完成した最初のラベルをワインボトルに貼る作業、そして海中熟成をさせるため、海に沈めるかごへの取り付け作業が行われました。

作業は2日に分けて行われました。1日目はラベル張り、2日目は海中熟成のため、海に沈めるかごへの取り付け作業。
海中熟成にはカキの養殖用のかごを使います。海に沈めたときに動かないようにしっかりと紐で固定します。

 

こちらが今回完成した、できたてほやほやの第1号ワインラベル。

ワインは2021年収穫のメルロをフレンチオークの新樽とステンレスタンクでそれぞれ熟成させブレンドしたもの。赤い果実の香りと穏やかなタンニンにより心地よい飲み口で脂ののった魚料理や、肉の煮込み料理によく合うそうです。
赤ワインのボトルに映えるかわいらしいデザイン

南三陸特産であるタコが、同じく特産のわかめが踊る海の中でワインを楽しんでいる姿が描かれています。奥にはカモメも飛んでいますね。

デザインした千葉瑞貴さんは「南三陸は晴れていると、海がキラキラして、カモメが気持ちよさそうに飛んでいる姿を見ることができます。たくさんの人に南三陸のワインを通じて、おいしい海産物と風景を味わってほしいと思って、このデザインを考えました。」と話します。

デザインした情報ビジネス科3年 千葉瑞貴さん

また、ラベル上部には「Be Ambitious~志を高く~」と書かれています。これは志津川高校の愛称である「志高」を校名が変わっても残したいという在校生や卒業生の思いが込められているそうです。

100周年記念式典まで海の中で熟成

養殖かごにワインボトルを固定したあと、海中に沈めるため、船で海へ向かいました。15分ほどで養殖場に到着、かごを1つずつ丁寧に沈めてロープにくくり付けました。この日は雪が舞う寒さでしたが、生徒たちは作業の様子をじっと見守っていました。

漁師さんの協力でワインを海中へ
半年間、海中で熟成させます。
初めて見る作業に興味深々の生徒のみなさん

今回沈めたワインは創立100周年記念式典でのお披露目を目指し、それまでの間、海中で熟成させます。海の中に沈めておくと、ゆるやかな揺らぎや温度変化によって、ワインの熟成が早まると言われており、まろやかな口当たりになるそうです。

ワインを“水揚げ”する頃には、高校を卒業して新たな生活を送っているみなさん。

「海の中でおいしくなってほしいです!」

作業を終えた生徒からは「ワインを通して南三陸の良さをたくさんの人に知ってほしい」という声や「ぜひ若い人たちに飲んでほしい。若い人が飲んでそのおいしさを発信してくれたら、次の世代まで伝えられると思う。」という声が聞かれました。

担任の五十嵐由希先生は「南三陸の魅力を広く伝えたいという思いで今回のプロジェクトに挑みました。授業の中である生徒が、“たぶん二十歳になって飲みかわすお酒はきっとこのワインでしょう”というキャッチコピーを考えたのですが、それが叶うように、みんなが二十歳になったら再会して、このワインで乾杯したいです。」と今から待ちきれない様子でした。

次の世代に向けたメッセージ

各デザインのラベルには志津川高校の校歌を引用し、次の世代へ向けたメッセージが添えられています。

クラス全員で考えたメッセージ

文化のともしび、我が母校。

これまで、志津川高校では、たくさんの生徒が学び、社会へを巣立ちました。私たちは、南三陸でおいしいごはんを食べ、きらきらと輝く風景を見て、健やかに、たくましく、生きてきました。

これからも、志を高く持ち、自分が描きたい未来に向かって、少しずつ歩んでいきます。

南三陸高校に、栄えあれや。

 

クラス全員で考えたというこちらのメッセージからは、これまで地域で共に歩んできた志津川高校への感謝と、新しく生まれ変わる南三陸高校への希望が伝わってきます。

今回の海中熟成ワイン50本に続き、残りの3つのデザインもこれから順次作業をすすめて、来年春ごろまでに合わせて500本を作る予定です。出来上がったワインはそれぞれ、一般向けにも販売されます。4本すべてがお披露目されたら、またみなさんにご紹介しますね。

 

 

台湾政府職員が南三陸町で防災・減災に関わる視察を実施

台湾の台北市の防災関連職員6名が60日間という長期にわたり宮城県・福島県・東京都を訪れていました。南三陸町では11月29日から12月3日までの5日間滞在。東日本大震災という未曾有の大震災をどのように乗り越えてきたのか、反省や教訓も踏まえさまざまな意見交換を実施し防災減災の学びを深めていました。

志津川高校防災クラブとの意見交換

台湾の台北市の防災関連職員6名が11月29日から12月3日までの5日間南三陸町に滞在。佐藤仁町長との交流から被災現場の視察、10月にオープンした震災伝承施設「南三陸311メモリアル」を訪問し東日本大震災の爪痕を学んだほか、南三陸消防署や、志津川高校、志津川中学校など学校現場を訪問。さらには南三陸町職員との意見交換会を実施しました。

12月1日(木)には宮城県志津川高等学校を訪問し、防災クラブに加入する生徒との交流を実施。

南三陸町唯一の高校にある防災クラブとして、大きな被害を受けた東日本大震災の記憶を繋いでいき、震災での被害を少しでも減らしたい。そのために他地域や次世代の人に伝えていくということを理念に活動している防災クラブの活動紹介を行いました。

「何よりも命を守るということ。生き抜くということが大切だと考えている。たとえ多くのものを失ってしまっても命さえあれば新たなスタートを踏み出すことができる」と高校生たちから力強いメッセージがありました。

「幼少期ではあるが経験した震災の記憶」「震災を経験していないさらに若い世代や友達に対してはどのように伝えていくのか」「防災クラブに入ったきっかけ」など活発に意見交換を実施。話題は高校生が取り組む防災訓練へ。消防と連携して行われる応急手当法や防災講話だけではなく、先日は炊き出し訓練を実施。落ちている枝などを薪木として活用し、防災食を作る訓練など高校生が実践さながらの訓練を行っていることに台湾のみなさんも関心している様子が伺えました。

幼い頃から抱いていた人命救助の最前線にたちたいという思いがあるので防災クラブに加入したという小野寺海大さん(右)は高校1年生ながら防災指導員の資格を取得。その思いと行動力に思わず拍手が沸き起こっていました。

志津川高校では南三陸町と友好関係にある台湾との交流を重ねてきましたが、ここ数年は新型コロナウイルスの影響により実施できない状況にありました。特に3年生に関しては入学後ずっとコロナ禍という状況。三浦俊介さん、久保田鏡さんは生徒会活動でオンラインで台湾のみなさんと交流を図ったそうですがリアルで会うのは初。「やっぱりリアルで交流できるのは非常に楽しかった。とても面白い時間でした」と高校生にとっても充実した時間となったことが伺えます。

大震災を最前線で乗り越えた職員から防災を学ぶ

12月2日には、南三陸町役場にて行政職員との意見交換会を開催。

意見交換会冒頭では台湾の紹介から始まり、台北市の地理的な特徴や、災害リスクのシェアなどがありました。具体的には海に面していないため津波被害のリスクは少ないが、地震、水害、土石流などの防災における重要エリアが人口密集地域と重なっていることなどがあげられました。人口規模などは違えど未曾有の大震災を最前線で乗り越えてきた南三陸町職員のみなさんとの意見交換から少しでも学びを得たいとこの場が設けられました。

消防や都市計画、警察、交通から合意形成のあり方や自治体連携や復旧事業について、具体的かつ濃密な意見交換を実施。

「水源に津波で潮が入ってしまい水道の復旧に時間を要してしまった。飲用の水道を生活用水専用として復旧できたところから通すという異例の判断を実施した」

「先発医薬品と後発医薬品(ジェネリック医薬品)との照合が困難だった」

など通常の訓練では想定しにくい状況も経験者だからこその視点をシェア。震災時の成功体験だけではなく困難だった事例、反省点なども含め率直にお話をして学びのある時間となっていました。

南三陸町も台湾も地震をはじめとした災害リスクが多くある地理的環境。今後とも有益な情報交換を続けていき、両地域での防災減災へとつなげていくことが期待されます。

共立女子大と地元の中学生が一緒に考案「ホヤづくし弁当」

毎年、南三陸町の特産品「ホヤ」を使ったレシピづくりに一緒に取り組んでいる歌津中学校と共立女子大学(東京都)が今年の新作メニューをお披露目しました。今回は、ごはんにもおかずにもふんだんにホヤを使った「ホヤづくし弁当」。ホヤが苦手な人でもおいしく食べられるようにと大学生と中学生が一緒にアイデアを出し合って考えた、とっておきのお弁当、先日行われたお弁当作りの様子と合わせてリポートします。

今年で3回目を迎えた取り組み

町と共立女子大学・共立女子短期大学が連携協定を結んだことをきっかけに始まった、歌津中学校との南三陸の特産「ホヤ」を使ったレシピ作りは今年で3回目を迎えました。

歌津中からは毎年1年生が参加。町の水産資源を題材として「食文化と環境の理解」「南三陸への愛郷心」「課題解決力の向上」を身につけようと、家庭科の授業の一環として行っています。

同大学では歌津中との共同レシピ作りの他にも、南三陸の食材を使った大学の学食メニューの開発や、町の小中学校の給食の献立を考案して、地産地消の大切さを子どもたちに伝えるなど、これまでさまざまな活動を行ってきました。

共立女子大が南三陸の食材で給食の献立を考案 地元小学生と食育交流

みんなでアイデアを出し合って一つのお弁当を

今回のレシピ作りのテーマはホヤが主役のお弁当。冷めてもおいしく食べられる味付けや調理方法、見た目をきれいに仕上げる工夫など、1年生の生徒29名が5班に分かれて、お弁当に合うメニューを1品ずつ考えました。それぞれの班が作ったおかずを詰め込んで一つのお弁当に仕上げるのが今回のミッションです。

10月28日共立女子大の教授と学生が歌津中学校に来校 一緒にお弁当作りをしました。

共立女子大学からは家政学部食物栄養学科の学生3名が参加し、中学生たちが考えたメニューを、栄養学の観点からアドバイスしたり、お弁当作りに役立ててもらいたいと、栄養バランスや見た目、食中毒についてなど、お弁当作りのコツをまとめた動画を制作したりしました。

来校した共立女子大学家政学部食物栄養学科の学生2名。実は、ホヤは見るのも食べるのも今回が初めてだったそう。最初はうまくできるか不安だったと振り返ります。

中学生たちも、ホヤは地域の特産品でありながら、独特の見た目や味で苦手な人が多いという課題を解決すべく、オンラインで大学生たちと意見交換をしたり、試作をしたりしながら、ホヤが苦手な人でもおいしく食べられるレシピを完成させました。そして、10月28日、共立女子大学のみなさんが来校、一緒にお弁当作りをして、試行錯誤した成果を披露しました。

ごはんもおかずも!おいしい工夫がいっぱいの「ホヤづくし弁当」

完成したお弁当がこちら。ホヤが苦手な人でも好きな人でもおいしくいただけるホヤの魅力がぎゅっと詰まった色鮮やかな「ホヤづくし弁当」です。

お弁当箱ひとつにおさまりきならいボリューム!

 

それぞれのおかずにどんな工夫がされているのか、生徒のみなさんに聞いてみました。

ホヤチーズキンパ

様々な食材の味や食感を一度に楽しめる、韓国のり巻き「キンパ」の具にホヤを使いました。ホヤは臭みをとるために一度湯通しをして細かく刻み、キムチと豚ひき肉と一緒に炒め、焼き肉のたれを絡ませます。ホヤの苦手な人でも食べやすいよう濃いめの味付けに仕上げたのがポイントだそうです。
ホヤの他にはチーズ、にんじんや小松菜を一緒に巻いて彩りを加えました。ホヤとチーズの相性も抜群!
具をのせてからきれいに巻くのがなかなか難しい メンバー同士、力を合わせて作ります。

 

ホヤから

全員がホヤが苦手というこちらの班では、食感にこだわったホヤのから揚げをつくりました。衣に使ったのは砕いたポテトチップス。ホヤは臭みを消すために、衣をつける前に酢をまぶしておくそうです。下味にはカレー粉を使い、独特の風味を和らげる工夫も。冷めてもサクサクの食感で、ホヤが苦手な人も思わず手が伸びてしまいそうな一品です。
ポテトチップスを衣に使うことで、表面はザクザク、中身はぷりぷりの食感が楽しめるんだとか。ビニール袋を使って衣をつける、時短ワザも披露してくれました!

 

ホヤとマッシュルームのクリームパスタ

(画像左)ホヤは下ゆでをして臭みをとり、細かく刻んで、玉ねぎとマッシュルームと一緒に炒めます。塩コショウ、コンソメ、生クリームを加えて茹でたマカロニを絡め、粉チーズを振れば出来上がり。ショートパスタを使うところがポイントで、お弁当に入れても麺が伸びにくく、冷めてもおいしくいただけるそうです。

しそ巻きホヤフライ

おうちで食べたささみチーズフライがおいしかったので、それにホヤを加えたらおいしいんじゃないかという発想から生まれたアイデアレシピ。
鶏ささみ肉にしその葉、チーズ、ホヤをのせて巻いて、衣をつけて揚げます。
ポイントはホヤを蒸してから使うこと。蒸すと臭みは消え、ぷりぷりの食感は残るんだそうです。漁師さんから直接教わったという裏ワザに思わず大学生も驚いていました。

ホヤと海藻サラダ

他の班とは趣向を変えて、ホヤの風味を生かした、彩りのきれいなサラダ。工夫したところはヤングコーンやブロッコリーを入れて食感良く仕上げたこと。また、お弁当に水分はNGなので、余分な水分を吸ってくれるようにクルトンを入れたのもポイントだそうです。海藻もたっぷり入って栄養満点!
ホヤに合うドレッシングを見つけるために試食を重ね、しょうゆベースの和風ドレッシングに決定!

自分たちで知り、考え、作ることで地域食材の魅力に気づく

お待ちかねの試食タイムは新型コロナウィルス対策のため、自分たちが作った料理しか食べられませんでしたが、ホヤチーズキンパを作った生徒は「家ではホヤは絶対に食べないけど、自分で作ったやつは食べられた。」また、全員がホヤ嫌いというホヤからを作った生徒たちも「これならイケる!」「小さい子どもでもおいしく食べられそう!」と大満足の様子でした。地域の食文化を知り、実際に地域食材を使ったレシピを考え、自分たちで調理することで、その魅力を少し実感できたようです。

大学生たちも「から揚げの衣にポテトチップスを使ったり、定番のささみチーズフライにホヤをいれたり、中学生のアイデア力はすごいと思いました。工夫次第で苦手な食材もおいしく食べられるんだと可能性を感じました。」「今回、ホヤという食材を初めて知りました。自分の知らない食材がまだまだあると思うので、食べるだけじゃなくて地域に眠る食材の魅力をたくさんの人に伝えられたらと思いました。」と、今回のプロジェクトに参加したことで、地域食材の魅力や可能性を感じたと話してくれました。

来年はどんなメニューが誕生するか、今から楽しみです。共立女子大学との地域連携プロジェクト、今後の活動にも注目です。

 

 

走りながら南三陸の魅力を発信!ご当地ナンバープレート 志津川高校生がデザイン

11月、南三陸町では初となるご当地ナンバープレートが誕生しました。企画の提案から、デザインを手掛けたのは志津川高校の生徒たち。制作のきっかけやナンバープレートに込められた思いなどを伺いました。

田束山のつつじ、モアイ像、神割崎の日の出など町内の名所名産が1枚に!

完成した色鮮やかなナンバープレートには、田束山を真っ赤に染めるツツジ、その先に広がる志津川湾、景勝地・神割崎の岩間から昇る朝日、チリ地震津波をきっかけ始まったチリとの友好の証で震災復興のシンボルでもあるモアイ像がほどこされています。南三陸の魅力が一目で伝わるこちらのナンバープレート、11月10日から300枚限定で交付が始まりました。

見た目も鮮やか!南三陸の名所がぎゅっと詰まったご当地プレートが完成

きっかけは「志高まちづくり議会」

町でご当地ナンバープレートを交付するのは今回が初めて。今年2月に行われた「志高まちづくり議会」で、当時2年生だった生徒たちが提案したのがきっかけで実現しました。

「志高まちづくり議会」とは志津川高校の生徒が、地域課題の解決策を検討し、自分たちが考えるまちづくりへの思いを、町長はじめ町職員に提案する本番さながらの議会です。実際に町議会が開かれる議場で発表し、議長も生徒が担います。志津川高校魅力化プロジェクトの一環として毎年開催されている取り組みです。

2月の議会では当時の2年生20名がグループに分かれ、町に対し、放置林の活用法や企業誘致、新事業の立ち上げ支援などさまざまなテーマで課題の提起と解決案を発表しました。その中で、観光産業グループが町の広報戦略のひとつとしてご当地ナンバープレートの制作を提案。佐藤仁町長は提案を受け、その場で「やります!」と宣言し、実現に向け、提案した志津川高校にデザインを依頼しました。

同高校では全校生徒に向けてデザインを募集、集まった13案の中から今回のデザインが選ばれました。

 

町の「走る広告塔」に期待

11月10日の交付に先立ち、町職員が志津川高校を訪問。生徒たちに一足早く、完成したナンバープレートがお披露目されました。

完成したナンバープレートが初お披露目 緊張した面持ちで受け取る生徒たち

デザインが採用された3年生の山内明里さんは、「まさか自分のデザインが選ばれるとは思っていなかったので嬉しいです。南三陸には景色のきれいな場所がたくさんあるので、町に来たらぜひ足を運んでもらいたい田束山と神割崎を盛り込んだデザインにしました。ナンバープレートを通してたくさんの人に南三陸の魅力を知ってもらいたいです。」と話しました。

デザインが採用された山内さん 手に持つのはデザイン原案 子どもの頃から絵を描くのが好きだったそう

まちづくり議会で提案をした観光産業グループのメンバーも完成したナンバープレートを手に取りながら、それぞれ喜びを語りました。

自分たちが提案したものが形となって目の前にあるのが信じられない気持ちです。ナンバープレートが町民の町への誇りをを高めるひとつの手段になればいいなと思います。
完成するのを心待ちにしていました。ツーリングが趣味なので、ぜひ自分のバイクにもつけて町の魅力をPRしたいです。
提案したものがこのように形になって、志津川高校の誇りになるものができたと思います!
通学でバイクに乗るので、自分の町にオリジナルのナンバープレートができたのが嬉しいです。

南三陸町企画課の佐藤宏明課長は「生徒のみなさんからデザイン案を受け取った時、町をPRしたいという思いが伝わってきました。その思いがこうやって形になることで、町だけでなく志津川高校の魅力化にもつながると考えています。ご当地ナンバープレートが南三陸町を知ってもらうひとつのきっかけになればと期待しています。」と話しました。

南三陸町の魅力が詰まったご当地ナンバープレート、今後、町をPRする「走る広告塔」として、期待が高まります。

インフォメーション

今回の南三陸ご当地ナンバープレートは50cc以下のオートバイにつけるもので、300枚限定。交付には町役場1階の町民税務課での申請が必要です。

詳しくは南三陸町町民税務課 0226-46-1372

交付は無料です。数にまだ余裕がありますので、ぜひ皆さんも南三陸町のご当地プレートをつけて走ってみませんか?

大正大学地域創生学部3年ぶりに地域実習を実施

南三陸町と連携協定を結んでいる大正大学地域創生学部の南三陸地域実習が開催されました。新型コロナウイルスの感染拡大を要因としてここ2年間は現地での実習がなかったため3年ぶりの地域実習が南三陸町で行われ、学生合計21名が約1ヶ月にわたって南三陸町に滞在しました。

コロナ禍以来初となる地域創生学部の地域実習を開催

大正大学に2016年に誕生した地域創生学部では、地域問題を解決し、これからの地域を担う人材の育成を目指しています。学生たちは1年次から4年次まで都市と地方の双方で長期の地域実習に取り組みながら、都市の視点で地域活性化に貢献するとともに、地方の視点で都市問題にアプローチできる力を身につけていきます。

新型コロナウイルスの流行前の2019年までは毎年40日間ほどの長期実習に1年生と3年生が合計30名ほど実習で訪れ南三陸町と関わりを深くもっていました。

3年ぶりの開催となった2022年度は、コロナ禍ということもあり12日間を2回転する実習へと変更。第1回を10月3日から14日まで、第2回は10月17日から11月4日までのそれぞれ12日間。第1回には2年生9名、第2回には2年生8名が滞在。また3年生4名が個人研究としてそれぞれの期間に滞在をしました。

念願の地域実習で存分に地域を楽しんだ学生たち

初めてとなる地域での実習に緊張した面持ちで南三陸に到着した学生たちも日を追うごとにリラックして南三陸の風土に慣れていったようです。南三陸まなびの里いりやどを拠点にしながら2週間の地域での滞在を存分に楽しんだ学生たち。これまでコロナウイルスの感染拡大による影響で、地域創生学部という学部にいながら地域に自由に赴くことができなかった鬱憤を晴らすかのように濃い時間を過ごしていきます。

各グループで行われた最終報告会の様子は南三陸なうのYoutubeチャンネル内でもライブ配信を行いました。2週間の滞在で学んだ南三陸町の課題や魅力、そして今後の活動に向けた個人テーマ、仮設・提案など一人ひとりがしっかりと向き合ったことが伝わってくる濃密な時間となります。若い世代が南三陸町に滞在し、どんなことを思い、感じているのかは町で暮らす私たちにとっても新鮮で刺激になることばかり。今回の縁をきっかけとして、継続的なつながりをつくっていくことを期待しています。

それぞれの想いを抱き滞在した南三陸での2週間

今回滞在した学生たちは、入学後コロナ禍が直面し地域創生学部に所属しながら自由に地域を訪れることができなかった世代の学生です。今回実習としては初めてとなる地域に長期滞在をしながらの活動に喜びもひとしおの様子。各自のテーマを発見したり、追求する貴重なきっかけとなったようです。

「実際にオンラインと現地に来て体験できる南三陸はそれぞれのよさがあったが、現地に来たからこそ感じられる魅力がたくさんあった。また継続して訪れていきたい」と話すのは前半組の2年生リーダーを務めた黒川祐輔さんは話します。

岩手県久慈市出身の門枡銀河さんは「地元のようなあったかさで、南三陸に来ると心が落ちつくと感じている。今後も南三陸を主軸にしながら研究をしていきたい。機会がある度に南三陸を訪れたいと思います」と地元と重ねながら、2週間の滞在を感慨深げに振り返っていました。

南三陸実習後半組のリーダーを務めた野沢佑太さんは次のように話しました。

「昨年度がオンラインでの実習ということで今年度が初めての地域実習となった。2週間も長いなと思って過ごしていたが、南三陸のみなさんがあったかくて本当にあっという間の2週間となった。フリースペースでお話ししているときも『もっといたいよね』という話をみんなでしていた」

いずれも共通するのは、また南三陸に来たいという思い。この2週間をきっかけとして継続的な濃いつながりとなっていくことに期待しています。

地域住民にとっても待望だった地域実習

学生の長期滞在は地域住民にとっても3年ぶりの開催。これまでもさまざまな交流を重ねてきた町民からは持ち望んでいた!との声が相次ぎました。

佐藤宏明企画課長は「間違いなく帰ると南三陸ロスになる。南三陸よかったなと思うはず。ぜひ南三陸のファンになってまた戻ってきていただきたいと思います!」と学生にメッセージを送っていました。

「やっぱり大学生が町にいるとそれだけで活気が出る。特に地域創生学部の子たちは実習終了後も何度も何度も訪れてくれている学生が多くて歳の近い友人のようなイメージ。コロナで来られていなかった期間が非常に寂しかったのでこうやってまた日常に戻ってきている感じがうれしい」と発表会に集った南三陸町民からは喜びの声が聞こえました。

 

震災前の南三陸の写真募集「あの頃に会いに行く 南三陸の暮らし展」(寄稿)

この記事は「一般社団法人南三陸町観光協会」より寄稿頂きました。寄稿の依頼は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

2023年3月に、震災前の南三陸の風景を集めた写真展を南三陸311メモリアルにて開催します。ぜひ、みなさんのお家や携帯に入っている写真をご提供ください。

震災前の南三陸の風景を集めた写真展開催にあたっての写真募集

2022年10月、南三陸に新しいスポットとしてグランドオープンした「道の駅さんさん南三陸」。さんさん商店街、南三陸311メモリアル、志津川駅などを複合した施設としてオープンからも多くの方に足を運んで頂いています。

その一方、風景ががらりと変わった今のまちを眺めても、震災前にあった「当たり前の日常」を思い出せない方も多いのではないでしょうか。初めて南三陸に訪れた方は、ここにどんな景色があったか想像できないでしょう。

2023年3月に、震災前の南三陸の風景を集めた写真展を南三陸311メモリアルにて開催します。

ぜひ、みなさんのお家や携帯に入っている写真をご提供ください。

写真の提供方法

写真をご提供いただく方法は2つご用意しています。募集期間は2月下旬までを予定しております。原本などを持参して頂く場合、複製して原本は返却いたします。

●写真の原本、ネガ、データを直接持参可能な方

さんさん商店街内の佐良スタジオに直接お持ち込みください。

営業時間:10時~16時半

定休日:火曜日

※データは、携帯やカメラ本体ではなくSDカードなどに保管されているものに限ります。

●データで送付可能な方

南三陸311メモリアル代表メールアドレス(m311m@m-kankou.jp)宛に以下の情報を本文に添えてお送りください。

①提供された方のお名前

②撮影した地区名

③電話番号(ご連絡がつきやすい番号の記載お願いします)

※写真の送付の方法など分からないことがありましたら、南三陸311メモリアル宛にご連絡下さい。(電話番号:022-47-2550)

写真展概要

日時:2023年3月 ※日程は決まり次第、公開します

会場:南三陸311メモリアル(〒986-0752 宮城県本吉郡南三陸町志津川字五日町200番地1)

企画名:「あの頃に会いに行く 南三陸の暮らし展」

素材とデザインの粋が生んだ「宮城・南三陸テロワールキッチン」。

宮城県・南三陸町で育つ南三陸杉。豊かな自然に育まれた強く美しい南三陸杉を用い、デザイン性の高いキッチンが誕生しました。その名も「宮城・南三陸テロワールキッチン」。開発の背景や込められた想いを紹介します。

南三陸杉を内装材に。杉の価値と可能性を広げるためのキッチン開発。

木目の美しいキッチン扉をはじめ、温かみがありつつ、モダンなデザインのキッチン空間。足を踏み入れると、南三陸杉のよい香りに包まれます。

南三陸町の老舗材木屋・丸平木材株式会社と、空間演出ブランド・tossanaigh(トッサネ)のタッグにより生まれた、「宮城・南三陸テロワールキッチン」です。20221021日~30日に開催された「DESIGNART TOKYO 2022」でお披露目されました。

淡いピンク色の木肌が美しい南三陸杉をふんだんに使用した、“アートなキッチン”
展示会場は、有楽町駅から新橋駅間の高架下にある商業施設「日比谷OKUROJI」。たまたま通りかかった人がふらっと入ってくることも

キッチン開発の始まりは2021年10月。「南三陸杉はおもに建築材に使われてきましたが、もっと内装にも使ってもらいたいと、近年は内装材の新しいアイテムをいろいろと開発しています。そんななか、tossanaighの前田さんを紹介してもらったのです」と、丸平木材の代表取締役、小野寺邦夫さんは話します。商品企画のサポートに入ったtossanaighの前田圭悟さん(Kaibaデザインノード株式会社 代表取締役)は、「南三陸杉のよさを最大限に伝え、内装空間に取り入れてもらうにはどのような商品がよいのか、検討を重ねましたが、当初はなかなかおもしろいアイデアが生まれませんでした。そこで、デザイナー起点で考え直し、アートの視点を生かしたエッジのきいたものとして、キッチンという案が出ました」と振り返ります。

丸平木材株式会社の小野寺邦夫さん。「強く美しい南三陸杉の魅力を伝え、みなさんの生活を豊かにするお手伝いがしたい」と話す
左から、tossanaighの前田圭悟さんと山口雄作さん(木工)、そして今回デザイナーとして特別参加したNao Tokudaさん

「キッチンは家や家族の中心なので、目を引きやすく、シチュエーションを具体的に見せられると思いました。まず関心を持ってもらい、そこからリビングなどほかのところの内装材にも展開していけたらと考えています」と小野寺さん。前田さんは、「キッチンは画力があるので、ブランディングや発信力という点でも強みがあります。南三陸杉の価値をきちんと伝えるために、デザイン性にこだわりました。杉は和のイメージが強いですが、現代的な建築にもなじむということを示すため、モダンで大胆なデザインアプローチを重視しました」と話します。

来場者に説明をする小野寺さん。「杉という素材に初めて触れる方も多く、杉の質感や香りを体感してもらうよい機会になったと思います」と話す
南三陸杉の魅力・価値を伝えるため、業者向けではなく一般の人々にアピールできる機会として、「DESIGNART TOKYO 2022」を「宮城・南三陸テロワールキッチン」披露の場に選んだ

厳選した素材で土地の特性や魅力を伝える。

デザインにこだわったなかでも、特に工夫したのが「ダイヤモンドカット」という加工。「テロワールキッチンのために考えだしたデザインで、三陸の入り組んだリアス式海岸からインスピレーションを得たものです。無垢板を斜めにカンナで削り、奥行きと立体感を演出しています」と前田さんは話します。

ダイヤモンドカットを施したキッチン扉の表面パネル。陰影がユニークな表情を生みだす

また、素材の産地にもこだわり、南三陸杉以外にも、雄勝石など宮城県産のものを使用しています。「素材からその土地の特性を感じてもらいたいと、『テロワールキッチン』と名付けました。テロワールはフランス語で『土地』を意味し、日本では『生育環境』や『産地特性』という意味で使われています。ワインなど飲食関係で耳にすることが多い言葉ですが、キッチンというプロダクトにもテロワールがあるというメッセージを発信したいと思っています」と前田さんは力を込めました。

会場に展示されたカラーバリエーションのサンプル。柿渋や鉄染めなど、塗装にはすべて自然の素材を使用している

「デザインと技術の粋から生まれたキッチンを、ゆくゆくは丸平木材で製作していくために、うちの社員が長野県の工房で50日間研修受け、さまざまな木工技術を習得しました。木製キッチンというと、耐水性を懸念される方もいらっしゃいますので、天板は他の素材にも変更可能です。また、杉ならではの反りも出てきますが、そういった杉の特性やメリット・デメリットをきちんとお伝えしたうえで、経年変化も含めて楽しんでいただきたいですね」と小野寺さん。テロワールキッチンを、丸平木材の新しいアイテムとして、大事に育てていきたいと考えています。

ユニット化されているので、壁型キッチンやアイランド型キッチンなど、自在に組むことができる。オーダーメイドも相談可

「今回の出展は、まずみなさんにお見せする場で、いかに普段の暮らしに取り入れてもらえるかどうかが、今後の課題です。内装材に関する新しいウェブサイトを立ち上げたり、建材展などの展示会に出展したりと、継続的に発信・露出を行っていきたいと思います。南三陸杉のよさ、産地の魅力を伝え、みなさまに喜んでいただける商品をつくり、地域にも貢献していきたいです」と小野寺さんは抱負を語りました。

すっと空に向かってまっすぐ育つ南三陸杉

【入谷小学校】総合的学習の時間で入谷の魅力を発信する動画を制作

南三陸町立入谷小学校6年生の「総合的な学習の時間」を活用して、南三陸町や入谷地区の魅力を紹介する映像が制作され「南三陸なうYoutubeチャンネル」にアップされています。

ゲストと共に入谷の未来を考える

入谷小学校の6年生は、総合的な学習の時間に「探ろうふるさと 考えよう未来の入谷」のテーマで南三陸町入谷地区の魅力について考えてきました。

1学期に入谷地区で暮らしたり活動する3名のゲストティーチャーを呼び、それぞれの活動を紹介。ゲストは大森丈広さん(「YES工房の活動について」)、藤田岳さん(「入谷地区の古民家で暮らすことについて」)、そしてこの「南三陸なう」の活動について浅野拓也がお話しをしました。

ゲストの3名からはそれぞれ

・今までの活動、入谷で行ってきた取り組みについて
・取り組みを通して得られた効果
・今後の入谷地区の課題

などを子どもたちに伝えながら、普段生活している入谷地区の将来について考える時間をもちました。

普段の撮影機材に興味津々の子どもたち

地元の魅力を発信するために動画を制作

こうした1学期の経験を踏まえ、自分たち自身で課題を解決するようなアクションを落とし込んでいったのが2学期の活動になります。

子どもたちが考えたのが「入谷地区の魅力を伝えるために動画を制作して、南三陸なうのYoutubeチャンネルにアップする」ということでした。

動画の内容についても先生や子どもたちが授業のなかで話し合いをすすめました。

「どんな内容を伝えるべきなのか」
「どうやって伝えるのがよいのか」
「どんなシチュエーションがよいのか」
「どうやったら楽しんでもらえるか」

さまざまなことを議論していくなかで、動画の核となるプロットが決まっていきました。

自分たちで用意した企画を本格的に撮影

動画の設定は南三陸町のお馴染みのキャラクターであるオクトパス君が「転校生として入谷小学校6年生にやってきた」という小学生らしいオリジナリティのある設定。まだ南三陸町や入谷地区について知っていることが多くないオクトパス君に子どもたちが魅力を紹介したり、一緒に遊んだりしながらオクトパス君が南三陸町の魅力にどっぷりとはまっていくというもの。ドラマ仕立てのオリジナリティ溢れるプロットをもとに南三陸なうチャンネルの制作スタッフが撮影・編集を実施。

入谷地区の象徴的な施設のひとつであるひころの里でのロケ撮影や、教室にオクトパス君がやってきての撮影、さらには学校で本格的なグリーンバッグを設営しての撮影など本格的な撮影に子どもたちもワクワクしながら取り組んでいました。

本格的なグリーンバック撮影を教室で実現

自分たちで企画をして、紹介する場所の原稿を作成し、撮影を進めていく中で改めて地元の魅力を発見した子どもたち。まずは住んでいる人たちが地元のことを好きになること、地元を知っていくことが大切だと改めて感じさせられるプロジェクトとなりました。

完成した動画は下記よりご覧いただけます。子どもたちの奮闘をぜひご覧ください!