大正大学地域創生学部3年ぶりに地域実習を実施

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南三陸町と連携協定を結んでいる大正大学地域創生学部の南三陸地域実習が開催されました。新型コロナウイルスの感染拡大を要因としてここ2年間は現地での実習がなかったため3年ぶりの地域実習が南三陸町で行われ、学生合計21名が約1ヶ月にわたって南三陸町に滞在しました。

コロナ禍以来初となる地域創生学部の地域実習を開催

大正大学に2016年に誕生した地域創生学部では、地域問題を解決し、これからの地域を担う人材の育成を目指しています。学生たちは1年次から4年次まで都市と地方の双方で長期の地域実習に取り組みながら、都市の視点で地域活性化に貢献するとともに、地方の視点で都市問題にアプローチできる力を身につけていきます。

新型コロナウイルスの流行前の2019年までは毎年40日間ほどの長期実習に1年生と3年生が合計30名ほど実習で訪れ南三陸町と関わりを深くもっていました。

3年ぶりの開催となった2022年度は、コロナ禍ということもあり12日間を2回転する実習へと変更。第1回を10月3日から14日まで、第2回は10月17日から11月4日までのそれぞれ12日間。第1回には2年生9名、第2回には2年生8名が滞在。また3年生4名が個人研究としてそれぞれの期間に滞在をしました。

念願の地域実習で存分に地域を楽しんだ学生たち

初めてとなる地域での実習に緊張した面持ちで南三陸に到着した学生たちも日を追うごとにリラックして南三陸の風土に慣れていったようです。南三陸まなびの里いりやどを拠点にしながら2週間の地域での滞在を存分に楽しんだ学生たち。これまでコロナウイルスの感染拡大による影響で、地域創生学部という学部にいながら地域に自由に赴くことができなかった鬱憤を晴らすかのように濃い時間を過ごしていきます。

各グループで行われた最終報告会の様子は南三陸なうのYoutubeチャンネル内でもライブ配信を行いました。2週間の滞在で学んだ南三陸町の課題や魅力、そして今後の活動に向けた個人テーマ、仮設・提案など一人ひとりがしっかりと向き合ったことが伝わってくる濃密な時間となります。若い世代が南三陸町に滞在し、どんなことを思い、感じているのかは町で暮らす私たちにとっても新鮮で刺激になることばかり。今回の縁をきっかけとして、継続的なつながりをつくっていくことを期待しています。

それぞれの想いを抱き滞在した南三陸での2週間

今回滞在した学生たちは、入学後コロナ禍が直面し地域創生学部に所属しながら自由に地域を訪れることができなかった世代の学生です。今回実習としては初めてとなる地域に長期滞在をしながらの活動に喜びもひとしおの様子。各自のテーマを発見したり、追求する貴重なきっかけとなったようです。

「実際にオンラインと現地に来て体験できる南三陸はそれぞれのよさがあったが、現地に来たからこそ感じられる魅力がたくさんあった。また継続して訪れていきたい」と話すのは前半組の2年生リーダーを務めた黒川祐輔さんは話します。

岩手県久慈市出身の門枡銀河さんは「地元のようなあったかさで、南三陸に来ると心が落ちつくと感じている。今後も南三陸を主軸にしながら研究をしていきたい。機会がある度に南三陸を訪れたいと思います」と地元と重ねながら、2週間の滞在を感慨深げに振り返っていました。

南三陸実習後半組のリーダーを務めた野沢佑太さんは次のように話しました。

「昨年度がオンラインでの実習ということで今年度が初めての地域実習となった。2週間も長いなと思って過ごしていたが、南三陸のみなさんがあったかくて本当にあっという間の2週間となった。フリースペースでお話ししているときも『もっといたいよね』という話をみんなでしていた」

いずれも共通するのは、また南三陸に来たいという思い。この2週間をきっかけとして継続的な濃いつながりとなっていくことに期待しています。

地域住民にとっても待望だった地域実習

学生の長期滞在は地域住民にとっても3年ぶりの開催。これまでもさまざまな交流を重ねてきた町民からは持ち望んでいた!との声が相次ぎました。

佐藤宏明企画課長は「間違いなく帰ると南三陸ロスになる。南三陸よかったなと思うはず。ぜひ南三陸のファンになってまた戻ってきていただきたいと思います!」と学生にメッセージを送っていました。

「やっぱり大学生が町にいるとそれだけで活気が出る。特に地域創生学部の子たちは実習終了後も何度も何度も訪れてくれている学生が多くて歳の近い友人のようなイメージ。コロナで来られていなかった期間が非常に寂しかったのでこうやってまた日常に戻ってきている感じがうれしい」と発表会に集った南三陸町民からは喜びの声が聞こえました。

 

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