南三陸町と連携協定を結ぶ共立女子大学(東京都)が町内産の食材を使用した給食メニューを考案、2月18日に町内全ての小中学校で提供されました。普段から慣れ親しんでいる食材が大学生たちのアイデアで食べたことのないような料理に変身!地産地消の大切さを学びながら、いつもとはひと味違う給食を楽しみました。
今年で2回目「地産地消」の給食献立を考案
共立女子大学・短期大学では、2019年度よりSDGsのいずれかの目標と合致する課題解決学習として地域と連携した「地域連携プロジェクト」を開始。南三陸町では、2019年に連携協定を締結し、これまでに、町内産の食材を活かした学食メニューの提供や水産資源の課題に着目し消費拡大を目指したプロジェクトに取り組んできました。昨年11月には歌津中学校と一緒に特産のホヤを使ったレシピを考え、ホヤづくしの「1日レストラン」を開催しました。
町内産の食材を使用した給食の献立考案は昨年度に引き続き2回目。同大学家政学部食物栄養学科の木下伊規子教授と食物栄養学科管理栄養士専攻4年生1名、3年生3名が中心となって、昨年の6月から町の学校給食センターと何度も意見を交し合いながらメニューを開発しました。
食べ慣れた地元食材が意外なメニューにおいしく変身!
今回、使用された町内産の食材は笹かまぼこ、今が旬のタラや小松菜、しいたけです。これらの食材がどんなメニューになったかというと…。
アイデアいっぱいの給食は子どもたちにも大好評!完食はもちろん、おかわりに並ぶ子どもたちの姿も見られました。感想を聞いてみると「笹かまぼこはいつもそのまま食べていたので、卵と一緒に食べたのは新しい感じがした。おいしかったので家に帰ったらお母さんに作ってもらいたい。」という声や「シチューとタラの組み合わせは初めて食べたけどおいしかった。おかわりした!」「いつもの給食と違うメニューが食べられてうれしい。」などの声が。
考案した大学生とオンラインで交流会
給食後のオンライン交流会では、6年生8名とメニューを考案した学生を代表して3名が参加。子どもたちが給食の感想を伝えたほか、工夫したポイントを聞いたりして、意見交換が行われました。
「笹かまぼこをなんでピカタにしようと思ったのか?」という質問に対して、大学生からは「南三陸の人にはなじみのある食材で食べ慣れているので、新鮮に感じてもらえるようピカタにしようと思った。」とメニュー開発に込めた思いが話されました。
また、「地元で採れた野菜や魚を食べることで、新鮮でおいしいだけでなく、農家さんや漁師さんも喜ぶので、ぜひ積極的に地域食材を食べてほしい。」と地産地消の大切さも伝えていました。
南三陸町でプロジェクトに参加した学校給食センター栄養教諭の髙橋佳子さんは「給食を通して地産地消の大切さを学ぶいい機会に。来年もぜひ続けてほしい。」と話していました。