共立女子大と地元の中学生が一緒に考案「ホヤづくし弁当」

403

毎年、南三陸町の特産品「ホヤ」を使ったレシピづくりに一緒に取り組んでいる歌津中学校と共立女子大学(東京都)が今年の新作メニューをお披露目しました。今回は、ごはんにもおかずにもふんだんにホヤを使った「ホヤづくし弁当」。ホヤが苦手な人でもおいしく食べられるようにと大学生と中学生が一緒にアイデアを出し合って考えた、とっておきのお弁当、先日行われたお弁当作りの様子と合わせてリポートします。

今年で3回目を迎えた取り組み

町と共立女子大学・共立女子短期大学が連携協定を結んだことをきっかけに始まった、歌津中学校との南三陸の特産「ホヤ」を使ったレシピ作りは今年で3回目を迎えました。

歌津中からは毎年1年生が参加。町の水産資源を題材として「食文化と環境の理解」「南三陸への愛郷心」「課題解決力の向上」を身につけようと、家庭科の授業の一環として行っています。

同大学では歌津中との共同レシピ作りの他にも、南三陸の食材を使った大学の学食メニューの開発や、町の小中学校の給食の献立を考案して、地産地消の大切さを子どもたちに伝えるなど、これまでさまざまな活動を行ってきました。

共立女子大が南三陸の食材で給食の献立を考案 地元小学生と食育交流

みんなでアイデアを出し合って一つのお弁当を

今回のレシピ作りのテーマはホヤが主役のお弁当。冷めてもおいしく食べられる味付けや調理方法、見た目をきれいに仕上げる工夫など、1年生の生徒29名が5班に分かれて、お弁当に合うメニューを1品ずつ考えました。それぞれの班が作ったおかずを詰め込んで一つのお弁当に仕上げるのが今回のミッションです。

10月28日共立女子大の教授と学生が歌津中学校に来校 一緒にお弁当作りをしました。

共立女子大学からは家政学部食物栄養学科の学生3名が参加し、中学生たちが考えたメニューを、栄養学の観点からアドバイスしたり、お弁当作りに役立ててもらいたいと、栄養バランスや見た目、食中毒についてなど、お弁当作りのコツをまとめた動画を制作したりしました。

来校した共立女子大学家政学部食物栄養学科の学生2名。実は、ホヤは見るのも食べるのも今回が初めてだったそう。最初はうまくできるか不安だったと振り返ります。

中学生たちも、ホヤは地域の特産品でありながら、独特の見た目や味で苦手な人が多いという課題を解決すべく、オンラインで大学生たちと意見交換をしたり、試作をしたりしながら、ホヤが苦手な人でもおいしく食べられるレシピを完成させました。そして、10月28日、共立女子大学のみなさんが来校、一緒にお弁当作りをして、試行錯誤した成果を披露しました。

ごはんもおかずも!おいしい工夫がいっぱいの「ホヤづくし弁当」

完成したお弁当がこちら。ホヤが苦手な人でも好きな人でもおいしくいただけるホヤの魅力がぎゅっと詰まった色鮮やかな「ホヤづくし弁当」です。

お弁当箱ひとつにおさまりきならいボリューム!

 

それぞれのおかずにどんな工夫がされているのか、生徒のみなさんに聞いてみました。

ホヤチーズキンパ

様々な食材の味や食感を一度に楽しめる、韓国のり巻き「キンパ」の具にホヤを使いました。ホヤは臭みをとるために一度湯通しをして細かく刻み、キムチと豚ひき肉と一緒に炒め、焼き肉のたれを絡ませます。ホヤの苦手な人でも食べやすいよう濃いめの味付けに仕上げたのがポイントだそうです。
ホヤの他にはチーズ、にんじんや小松菜を一緒に巻いて彩りを加えました。ホヤとチーズの相性も抜群!
具をのせてからきれいに巻くのがなかなか難しい メンバー同士、力を合わせて作ります。

 

ホヤから

全員がホヤが苦手というこちらの班では、食感にこだわったホヤのから揚げをつくりました。衣に使ったのは砕いたポテトチップス。ホヤは臭みを消すために、衣をつける前に酢をまぶしておくそうです。下味にはカレー粉を使い、独特の風味を和らげる工夫も。冷めてもサクサクの食感で、ホヤが苦手な人も思わず手が伸びてしまいそうな一品です。
ポテトチップスを衣に使うことで、表面はザクザク、中身はぷりぷりの食感が楽しめるんだとか。ビニール袋を使って衣をつける、時短ワザも披露してくれました!

 

ホヤとマッシュルームのクリームパスタ

(画像左)ホヤは下ゆでをして臭みをとり、細かく刻んで、玉ねぎとマッシュルームと一緒に炒めます。塩コショウ、コンソメ、生クリームを加えて茹でたマカロニを絡め、粉チーズを振れば出来上がり。ショートパスタを使うところがポイントで、お弁当に入れても麺が伸びにくく、冷めてもおいしくいただけるそうです。

しそ巻きホヤフライ

おうちで食べたささみチーズフライがおいしかったので、それにホヤを加えたらおいしいんじゃないかという発想から生まれたアイデアレシピ。
鶏ささみ肉にしその葉、チーズ、ホヤをのせて巻いて、衣をつけて揚げます。
ポイントはホヤを蒸してから使うこと。蒸すと臭みは消え、ぷりぷりの食感は残るんだそうです。漁師さんから直接教わったという裏ワザに思わず大学生も驚いていました。

ホヤと海藻サラダ

他の班とは趣向を変えて、ホヤの風味を生かした、彩りのきれいなサラダ。工夫したところはヤングコーンやブロッコリーを入れて食感良く仕上げたこと。また、お弁当に水分はNGなので、余分な水分を吸ってくれるようにクルトンを入れたのもポイントだそうです。海藻もたっぷり入って栄養満点!
ホヤに合うドレッシングを見つけるために試食を重ね、しょうゆベースの和風ドレッシングに決定!

自分たちで知り、考え、作ることで地域食材の魅力に気づく

お待ちかねの試食タイムは新型コロナウィルス対策のため、自分たちが作った料理しか食べられませんでしたが、ホヤチーズキンパを作った生徒は「家ではホヤは絶対に食べないけど、自分で作ったやつは食べられた。」また、全員がホヤ嫌いというホヤからを作った生徒たちも「これならイケる!」「小さい子どもでもおいしく食べられそう!」と大満足の様子でした。地域の食文化を知り、実際に地域食材を使ったレシピを考え、自分たちで調理することで、その魅力を少し実感できたようです。

大学生たちも「から揚げの衣にポテトチップスを使ったり、定番のささみチーズフライにホヤをいれたり、中学生のアイデア力はすごいと思いました。工夫次第で苦手な食材もおいしく食べられるんだと可能性を感じました。」「今回、ホヤという食材を初めて知りました。自分の知らない食材がまだまだあると思うので、食べるだけじゃなくて地域に眠る食材の魅力をたくさんの人に伝えられたらと思いました。」と、今回のプロジェクトに参加したことで、地域食材の魅力や可能性を感じたと話してくれました。

来年はどんなメニューが誕生するか、今から楽しみです。共立女子大学との地域連携プロジェクト、今後の活動にも注目です。

 

 

いいね!して
南三陸を応援

フォローする