三陸フィッシャーマンズ・キャンプ 南三陸合宿 後編

水産業の担い手がビジネスを学ぶ場『三陸フィッシャーマンズ・キャンプ』。
南三陸合宿2日目の午後、参加者たちは
昨日と同じまなびの里 いりやどで各々の事業戦略を発表していました。

プランはこの2日間で練り直されています。
が、講師陣から見ればまだ改良すべき点が多いようです。
カリキュラムを共にした仲間からも鋭い質問やアドバイスが投げられます。


「オイスターバーをするなら産地食べ比べができた方がいい。地元のカキの良さもはっきりするからね。」
「いいところは分かりやすくアピールしなきゃ。」
「そのまま店名にしちゃったら?」

ダメ出しする方もされる方も、なぜか楽しそうです。

「南三陸の漁師さんは寡黙なイメージがあったのですが、思った以上に積極的でした。
 新しいネットワークも生まれているようですね。」

講師の一人で東の食の会事務局代表、高橋 大就さんはそう話します。

月1回、全3回コースの『三陸フィッシャーマンズ・キャンプ』ですが
水産業への志を持つ方であれば2月の回からの参加も可能だそうです。
(文末のお知らせをご覧ください)

「南三陸町のほか気仙沼・塩釜などからも参加者が集まっています。
 ライバルではありますが、ぜひ他地域の同業者の皆さんと交わってください。
 そういった交流によって自分の地域の良さが分かり、また新たな発想にもつながります。」(高橋さん)

事実、過去のキャンプでの出会いから
若手漁師団体『一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン』が誕生しています。
現在「真にカッコよく稼げるフィッシャーマン」となるべく
イベント出展や商品開発の実績を重ねているそうです。

水産業の振興は国の未来を大きく左右するものです。
いま三陸のフィッシャーマンズが動き出しています。

■三陸フィッシャーマンズキャンプ 南三陸合宿 第2回のお知らせ
 開催日:2月13日~2月14日
 事務局より:
第2回は『小さな会社を強くするブランドのつくり方』というテーマで、
商品の価値をいかにお客様に伝えるかについて学びます。
漁師や水産加工業に従事している方を中心に、まだまだ参加者を募集しておりますので、
第1回に参加できなかった方も是非ご参加ください。
ご応募はこちらから。

 三陸フィッシャーマンズ・キャンプ南三陸合宿(第2回)参加応募フォーム
 http://goo.gl/forms/HiAPSLDTta

 お問い合わせ:一般社団法人 東の食の会 サイト
 http://www.higashi-no-shoku-no-kai.jp/

(日比谷)

より多くの方に読んでいただけるよう
「南三陸なう」は現在、ブログランキングに参加しています。
以下バナーへの1クリックにご協力をお願いします!m(_ _)m
  ↓  ↓  ↓


 

三陸フィッシャーマンズ・キャンプ 南三陸合宿 前編

町の産業の主軸といえば水産業。
「海に関わる仕事を興したい!」
そんな人に向けた強化プログラムがあります。
一般社団法人 東の食の会主催『三陸フィッシャーマンズ・キャンプ』です。

1クール3ヶ月をかけてビジネススキルを叩き込むキャンプが
これまで石巻・大船渡などで開催されており、
既に何人ものフィッシャーマンが新規事業に踏み出しているといいます。

開始から1年、今期とうとう南三陸にやってきた『三陸フィッシャーマンズ・キャンプ』。
本日はその第1回の模様をお伝えします。

年明け間もない1月7日、お邪魔したのはまなびの里 いりやどです。

募集定員は30名でしたが、当日の会場には50名近くの参加者が詰めかけていました。
漁師をはじめ水産加工会社社長、鮮魚店、海洋研究者などなど、
海に関わるお仕事は多様です。

今回は2日間に渡って事業のビジョン作りとマーケティングを学びます。
講師は水産庁加工流通課 上田勝彦さん。
元漁師の経験を持ち、現在は魚食の啓蒙のため全国を飛び回って活動されています。

水産庁の調査によると、国内の魚介類の摂取量は2006年頃に肉類に追い越され、
現在は更に差を付けられているそうです。
日々の食卓のみならず、外食の際も魚料理を選ぶことは少なくなってきています。
特に子ども世代の魚離れが深刻。
このままでは10年後20年後には大変なことになる、と上田さんは力説します。

「食は国なり。
 水産業は国の原点を支える仕事なんです。
 魚食を選ぶ受け皿の育成、つまりお客さんを育てることが必要です。
 海外へのアピールもいいが、僕はまず国内で頑張るべきだと思っています。」

それには何をするべきなのか?
参加者それぞれ暖めてきたプランを発表するのですが・・・。

「子どもたちに海の魅力を伝える体験講座か。
 学びからどう先に繋げるのか、定着するプログラム作りが要るな。」
「人材育成しながら目標仲間100名、であれば100名雇用できるだけの利益が要るわけで。
 具体的な事業計画が必要です。」
「他所よりずいぶん栄養価高いじゃないですか。アピールが足りない。」

多彩なビジョンはいわば原石。
事業として世に出すには知恵と工夫が必要です。
フィッシャーマンズはこの合宿で何を得、何を生み出すのか?
次回へ続きます。

■お問い合わせ
一般社団法人 東の食の会 サイト http://www.higashi-no-shoku-no-kai.jp/

(日比谷)

より多くの方に読んでいただけるよう
「南三陸なう」は現在、ブログランキングに参加しています。
以下バナーへの1クリックにご協力をお願いします!m(_ _)m
  ↓  ↓  ↓


防災集団移転  歌津 港地区のいま

今日は、10月にご紹介した歌津 港地区の防災集団移転の現在の様子をご紹介いたします。
(前回の記事はコチラ)

歌津 港地区の防災集団移転の団地は、
「港地区 堺団地 (みなとちく さかいだんち)」と
「港地区 長羽団地 (みなとちく ながはだんち)」の2団地。

では、国道45号線沿いにある、港地区 堺団地から。]

前回、2014年9月はこのような感じでした。

そして今回、2015年1月。

お!新しいお住まいが増えております!
もう入居されている方もいらっしゃるようです^^

前回から約4か月、ずいぶん進捗がありました。

そして、国道45号線から少し山側に入った、港地区 長羽団地。

前回、2014年9月はこのような感じでした。

今回、2015年1月。

こちらも、着々と住宅の建築が進み、新しい暮らしがスタートしている方もいらっしゃるようです^^

 

「住まいの復興」が目に見えて実感できました。

(高橋)

より多くの方に読んでいただけるよう
「南三陸なう」は現在、ブログランキングに参加しています。
以下バナーへの1クリックにご協力をお願いします!m(_ _)m
↓  ↓  ↓


やきとり なっちゃん&大畠青果

0

南三陸といえば“海鮮”のイメージが強いですが、
おいしいやきとり屋さんもあること、知ってましたか?
「やきとり なっちゃん」です!!

少し前まで、八幡川の近く、クボホームセンター跡地にお店があったのですが、
かさ上げ工事の関係で現在の場所に移転されたんだそうです。
移転後初めて行ってきました!

んーやきとりのいいにおい♪
おばんでーす、なっちゃんのお母さーん(^o^)

気さくな美人お母さん(‘∀‘)☆ (恥ずかしいからーとマスクはとってもらえませんでした。(>_<)
震災前は、クボホームセンター敷地内でお父さん(旦那さん)と八百屋さんをしていたんですって。

震災で八百屋さんは流失してしまいましたが、
その年の7月には、お父さんが大畠青果(おおばたけせいか)としてお店を再開。
初めはテントだったそうですが、9月頃からこの可愛らしいペイントのされたプレハブで営業開始。

ちなみにこのペイント、当時ボランティアで来ていたフランス人の方が描いたのだそうですよ!
店内に入ると、果物のあまーい香りが♪
果物はもちろん、野菜やおつまみも売っています。

「うちは支援とか特になかったから、プレハブも買って、自力で再開したのー!
 保健所の許可とか手続きとか色々あって~大変だった!大畠の意味?うちの屋号!」
と明るく話す、お母さん。

んで、お母さんは、なして、やきとり屋さん~? (なして=なぜ、どうして、という意味の方言です。)
「八百屋はお父さん一人で間に合ってたからねぇ。
 やきとり屋やってみないかって話が出て。震災の年の12月くらいからかな、やってみたのよ。」

やってみた、とは言いますが、
・ボリュームのある国産のお肉を使用
・入谷地区で作られた炭を使った炭火焼き
・タレはお母さんオリジナル
と、こだわりいっぱいのやきとり屋さんです^^

移転して1か月とちょっと。
看板や照明をどうするか、改善点やお悩みもあるとのことですが、
これからも、こだわりのやきとり屋さんと八百屋さん、頑張ってくださいね!

■やきとり なっちゃん
住所 : 志津川御前下17-1(コメリ志津川店とガソリンスタンドEssoの間)
営業時間 : 14:30~19:30頃(日によって多少の前後あり)
定休日 : 日曜日(臨時休業あり)
お問い合わせ : 090-6257-3315

■大畠青果
住所 :志津川御前下17-1
営業時間 : 9:00~18:00頃(日によって多少の前後あり)
定休日 : 日曜日(臨時休業あり)

(高橋)

より多くの方に読んでいただけるよう
「南三陸なう」は現在、ブログランキングに参加しています。
以下バナーへの1クリックにご協力をお願いします!m(_ _)m
  ↓  ↓  ↓


寄木ささよ

1月15日の夕刻、歌津地区 寄木漁港に大漁旗がはためきました。

小正月の行事 寄木ささよの始まりです。
今年もそんな季節なんですね。
(一昨年の記事はこちら 昨年の記事はこちら)

『寄木ささよ』は一年の海上安全と大漁を祈願する行事です。
小学生から中学生の男の子が務めることが習わしとされていますが、
今年大将の畠山楓斗君は小学6年生。
以下4名、全員が小学生です。

「俺らの頃は同級生だけでも5~6人いて、総勢数十人で練り歩いたもんだがねえ。」

彼らの祖父世代の男性はそう話します。
地域の子どもの数は団塊の世代をピークに減り続けてきたそうです。
津波の被害も重なり、今やささよの担い手は数人となってしまいました。

今年もこの日のために、浜の人たちは当然のように支度を進めていました。
土砂崩れしていた道路は補修され、
年少の大将のために軽めの旗竿が用意されました。

「はい、声あげて!」
「ほらもっとちゃんとしてー。」


4人の子どもたちが地域の方々に励まされながら、
旗を担ぎ、お神酒を注ぎ、祈願の歌を歌い上げました。
来年には高台団地にもこの歌が響くことでしょう。
250年続く伝統は人々の手で守られています。

(日比谷)

より多くの方に読んでいただけるよう
「南三陸なう」は現在、ブログランキングに参加しています。
以下バナーへの1クリックにご協力をお願いします!m(_ _)m
  ↓  ↓  ↓


 

戸倉 津の宮合羽沢団地、津の宮原団地 (2015年1月)

本日は戸倉2団地の風景をお伝えします。

まず津の宮合羽沢(つのみやかっぱざわ)団地から。

造成着工2013年8月13日、竣工2014年9月25日、戸数7戸
復興見える化 戸倉 津の宮・滝浜地区 津の宮合羽沢団地
  http://www.town.minamisanriku.miyagi.jp/index.cfm/6,4200,81,318,html

県道からスロープを昇り、造成地に入ります。


土地利用計画図がL字になっているのは個人所有地と接しているためです。
いずれ住居が建てば全体で一つの集落に見えるでしょう。
宅地南側の階段を昇ると、団地が一望できます。

東には椿島と津の宮漁港も望めます。
最高のお散歩コースですね。

続いて津の宮原(つのみやはら)団地を。
丘を挟んですぐ隣です。

造成着工2013年11月19日、竣工2014年12月25日、計画戸数6戸
復興見える化 戸倉 津の宮・滝浜地区 津の宮原団地
  http://www.town.minamisanriku.miyagi.jp/index.cfm/6,4201,81,318,html

椿島が更に近づきました。

こちらの団地は12月下旬に造成が完了したばかり。
1月中旬の撮影日には細部の補修作業が行われていたようです。


また団地には津の宮生活センターが隣接しています。
震災時に避難所として利用されていたという、地域の方にとって思い入れ深い施設です。
これからも大事な場所となりそうですね。

(日比谷)

より多くの方に読んでいただけるよう
「南三陸なう」は現在、ブログランキングに参加しています。
以下バナーへの1クリックにご協力をお願いします!m(_ _)m
  ↓  ↓  ↓



平成27年 出初め式

1月11日、朝9時。
ベイサイドアリーナにて消防団・交通指導隊出初め式が行われました。

南三陸町消防団の団員は現在520名余り(定員630名)。
農業・漁業など地元で本業に従事する団員の割合も多く、
有事の際はその始動の早さが発揮されます。


勤続30年近いベテラン勢が活躍する一方、
若い世代の志願も続いています。
この日は今年度入団者13名が辞令交付を受けました。

平成26年、南三陸町では「安全・安心なまちづくり条例」が制定されました。
今年3月には仙台で国連防災世界会議が実施されます。
大災害を経験した町がその後どのようにして地域を守るのか、
世界へ手本を示していかなければなりません。

・・・と、頼もしい背中につい期待を募らせてしまいますが
何事もないのが一番ですよね。
安心・安全は私たち町民の日頃の心構えから。
今年一年、皆が平穏無事に過ごせますように。

(日比谷)

より多くの方に読んでいただけるよう
「南三陸なう」は現在、ブログランキングに参加しています。
以下バナーへの1クリックにご協力をお願いします!m(_ _)m
  ↓  ↓  ↓



平成26年度成人式

1月11日、ベイサイドアリーナ。
今年の成人式も快晴となりました。


南三陸町では今年度、192名の若者が成人の日を迎えました。
進学・就職はもちろん、故郷を襲った未曾有の災害もあり
彼ら全員がここ数年を大きな変化に揉まれながら過ごしてきました。
再会の感慨もひとしおのようです。


新成人の声をご紹介します。


津島さくらさん 水産会社勤務

育児とお仕事を両立し、
しっかりしたママになりたいです。


阿部杏奈さん 大学生

薬剤師として、
多くの人に貢献できるようになりたい。
大人としての責任を持って
行動していきたいと思います。


齋藤みおさん 水産会社勤務

毎日笑顔で!

文化交流ホールで開かれたのは手作りの成人式です。
若い人たちが自らの門出の舞台を自分たちで作り上げ、
大人としての一歩を踏み出しました。
ご成人おめでとうございます。

(日比谷)

より多くの方に読んでいただけるよう
「南三陸なう」は現在、ブログランキングに参加しています。
以下バナーへの1クリックにご協力をお願いします!m(_ _)m
  ↓  ↓  ↓



公立志津川病院 仕事始め式

0

1月5日、夕刻。
公立志津川病院 仕事始め式が行われました。


2011年、津波により甚大な被害を受けた公立志津川病院。
その後登米市のご厚意をうけ、市立よねやま診療所内の病棟(38床)にて運営を再開。
現在は主な外来診療は南三陸診療所、入院患者受け入れは公立志津川病院と
2拠点に分かれ活動しています。

最も不安な時期は脱したものの、
車で50分の距離は医療業務・運営への負担となっていました。
が、今年秋には待望の(仮称)町立南三陸病院・総合ケアセンターが完成予定。
安心して医療を行える、受けられる暮らしが近づいています。

この日の仕事始め式には約20名の病院スタッフが出席しました。
佐藤仁町長の訓示では台湾をはじめとした数々の再建支援、病院完成と移設時期、
医療施設と観光を連ねる構想などについて報告がありました。

「再建について、これまで皆さんには見えない部分もあったかもしれないが
 やっと今年10月には新病院も完成します。
 どうか光が目の前に見えたと思って、これからも頑張っていただきたいと思います。」(佐藤町長)

新体制への準備等、2015年も忙しくなりそうです。

■公立志津川病院・南三陸診療所 http://www.minamisanriku-hp.jp/

(日比谷)

より多くの方に読んでいただけるよう
「南三陸なう」は現在、ブログランキングに参加しています。
以下バナーへの1クリックにご協力をお願いします!m(_ _)m
  ↓  ↓  ↓



町の仕事始め

三箇日が明けた1月4日。
町内では地区ごとに新年の会合が開かれていました。
こちらは『歌津地区 新春のつどい』会場です。

「いまだ、心から祝う気持ちになれない方もおいでのことと思います。
 あらためまして皆様。
 新年あけましておめでとうございます。」(すばらしい歌津をつくる協議会会長 千葉光雄さん)

同協議会会員を中心に、平成の森アリーナに約40名が顔を揃えました。
佐藤仁町長より昨年の復興事業進捗について報告がなされたほか
町議会議長 星喜美男さんからは祝辞が、
南三陸商工会副会長 千葉教行さんからは
商店街と地域の歴史の復興・継承についてスピーチが行われました。

一方、こちらは同日の『入谷地区 新春のつどい』。

各行政区長、地元農業団体会員、青年部員などなど100余名が出席。
入谷婦人会の手料理が振る舞われ
公民館に和やかな談笑の声が広がっていました。


翌日5日には公的機関も始動し、
南三陸町仕事始め式や辞令交付式が行われました。
町主催の新年懇談会には招待客として県議・町議・代議士、地元団体代表らも列席。
およそ100人が町民憲章を唱和し、故郷への思いを新たにしました。


「町民の方々のお気持ちからすれば
 町の復興の取り組みは決してスピードがあるという風には思われていない、とも感じております。
 長く険しい道のりであります。
 しかし決して倒れず、屈せず、立ち止まることなく、小さくてもキラリと光る町を取り戻すため、
 全身全霊を捧げ町政運営に当たって参ります。」(佐藤仁町長)

震災後4年目の今年は南三陸町誕生10周年の節目の年でもあります。
しばしの休息が明け、町の2015年が始まりました。

(日比谷)

より多くの方に読んでいただけるよう
「南三陸なう」は現在、ブログランキングに参加しています。
以下バナーへの1クリックにご協力をお願いします!m(_ _)m
  ↓  ↓  ↓