復興の足跡を描き続けてきた「南三陸なう」。2023年度末で一区切りを迎えます。

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2012年より始まった町公式メディア「南三陸なう」は2023年度をもって一区切りとなります。これまで12年間で公開した記事は約1550本。一つ一つの記事が未曾有の大震災から復興に向かう南三陸町の足跡です。公開される記事も復興のフェーズにあわせて変化。それぞれの年代で特徴的な記事を引用しながらこの12年間を振り返っていきます。

【初期】目まぐるしく変動する復興期のアーカイブメディア

「南三陸なう」は2012年12月、町公式ブログとしてスタートしました。

ブログ立ち上げのご挨拶

私たち南三陸町は、たくさんのご支援に支えられながら、一歩一歩、着実に、復興に向けて歩み始めています。このたび、そんな頑張っている復旧・復興の現場の様子を紹介するブログを立ち上げました。

いただいたご恩に報いる、その一つの方法が、私たちが復興に向けて、様々取り組んでいる姿をお伝えすることだと考えております。

また、町民のみなさまにもご覧いただき、町民どうし、お互いを勇気づけるきっかけにもなればと期待しています。

南三陸町の「今」に、どうぞご注目ください!

(南三陸町長 佐藤仁)

当時の南三陸町は復旧期の真っ只中。復興作業のために日々町の中をトラックが行き交い、町内各地で造成工事が始まるというタイミングでした。未曾有の大震災からの復興過程を些細なことでも記事として記録。復興のアーカイブメディアとして価値を生み出していきました。

漁協直販所オープン

防災集団移転促進事業の着工式

歌津寄木・韮の浜地区の造成工事(着工から6ヶ月)

【中期】新たな町へ挑戦する人々のストーリーを追う

2016年度より一般社団法人南三陸研修センターが受託し、WEBページも一新。2015年3月末をもってボランティアセンターが閉所するなど町の復興におけるフェーズが変化したことに伴い、復興におけるアーカイブメディアの側面を持ちつつもより南三陸の魅力や、そこに携わる人にフォーカスをあてたWEBメディアへとリニューアルしました。

特徴的なのは「連載特集記事」として、「復興計画」「子育て」「なりわい」「人」などテーマ性をもとに連載を始めたことです。単発の記事としてではなく、連続性を持たせ、よりストーリーや背景の物語までしっかりと伝えていくメディアとなりました。

隈研吾氏のグランドデザインで描かれる新しい町のイメージとは?

地域子育て支援センターってどんなとこ?

病を乗り越え、漁師×絵描きの二⼑流!/浅野健仁くん

また、同時期には情報発信事業として「南三陸なう」と連動しながら、Date fmエフエム仙台において南三陸町の紹介番組「みなさんぽ」を放送。毎週水曜日12:30〜12:55というランチタイムに、ラジオパーソナリティ庄子久子さんが町のみなさんのところにお邪魔しながらさまざまなお話を伺っていきました。

2年間続いた本番組を通じて県内多くの方に南三陸町を知っていただけたこと、たくさんのメッセージを番組宛にお寄せいただけたこと、改めてこの場で御礼申し上げます。ありがとうございました。

この時期の南三陸町は、復興事業の完成が目白押し。高台造成地区・復興住宅の完成、三陸自動車道の開通、本設となるさんさん商店街のオープン、役場新庁舎・生涯学習センターのオープン、サンオーレそではま海水浴場のオープンなど、毎月のように町内各所でテープカットが行われるほど、復興から創世・まちづくりへと移ろいを感じる時期となりました。

南三陸の門出!「さんさん商店街」待望の本設オープン!

志津川ICから南三陸海岸IC開通!さんさん商店街など中心部へのアクセス向上

南三陸町内すべての災害公営住宅が完成!! 復興事業の一つの区切り

【後期】南三陸町に眠る資源を可視化し魅力を伝える

2020年4月からは町公式のYoutubeチャンネルが本格運用開始。時を同じくして、世の中はコロナ禍となり観光業がメイン産業のひとつである南三陸町も大きな影響を受けました。一方、リモートワークやオンライン化が進んだこともあり、移住者は増加。地域おこし協力隊として町政に参画するメンバーも増加し、動画と連動しながら移住者の魅力や取り組みを積極的に紹介。

さらに、民話や史跡、志津川湾の魅力、郷土芸能など南三陸町がもともと持っている価値を改めて記事として紹介することで魅力を紹介してきました。

【福興市100回開催に向けて①】不屈の商人魂。市から福を興す/山内正文さん

時代と共に変化してきた郷土芸能~長清水鳥囃子~

シリーズ 入谷は民話の宝庫なり 第4景 坂の貝峠~残谷

一本一本の記事が南三陸町の復興の足跡

南三陸のものがたりを紡ぐWEBメディアとして2012年の立ち上げから2024年3月末までで1550本ほどの記事を公開してきました。この一つ一つの記事は、1000年に一度と言われる未曾有の大震災から、復興そして地域創生へと遂げてきた南三陸町の足跡そのものです。東日本大震災以降も数多くの災害が頻発している国内において、南三陸町の辿ってきた道のりが将来誰かのヒントになることを願っています。

これまで記事を楽しみにしていただいた読者のみなさん、誠にありがとうございました。

一旦公開は休止となりますが、今後のWEBページに関しての方針が決まり次第また掲載いたします。

南三陸町はこれからも歩み続けていきます。

ぜひ今後の南三陸町に注目いただけますと幸いです。

 

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