地元中学生が桜を植樹。「絆」の象徴・松原公園がさらなる憩いの場に。

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南三陸町志津川地区の松原公園内に志津川中学校1年生が桜の樹5本を植樹しました。この樹は震災以来南三陸町をサポートしていただいた「レンドリース・ジャパン」の寄贈によるもの。来春には花を咲かす見込みで、町民の新たな憩いの場としてお花見をする光景が今から待ち望まれます。

新たな憩いの場として復旧した松原公園

かつて南三陸町志津川地区の海岸近くにあった松原公園。陸上トラックや遊具などがあり、部活動などのスポーツはもちろん、親子連れや散歩コースにも最適な町民が気軽に集まることのできる憩いの場としてありました。しかし、東日本大震災によって被災。

かつての町民の憩いの場であった松原公園は、2019年夏に内陸の志津川中学校下(志津川助作)に移転復旧しました。

移転してからは、スポーツ少年団や部活動での使用、2019年秋には「南三陸スポーツフェスティバル~スポフェス~」が開催、さらには新しく整備された高台造成地からの散歩コースになるなど、町民から親しまれる場所となりました。また2020年にはレンドリースジャパンが松原公園内に「レンドリーステラス」と名付けたあずまやを寄贈。より一層、活用の幅が広がる公園となりました。

震災から10年の絆の証。松原公園に新たな憩いの場「レンドリーステラス」誕生。

 

震災以来サポートを続けたレンドリース・ジャパンが桜の樹を寄贈

心地よい春風が吹く5月13日、町民の新たな憩いの場となった松原公園に、地元志津川中学校1年生が桜の樹(ソメイヨシノ)5本を植樹しました。この桜の樹は、東日本大震災以降、「南三陸サポートプロジェクト」として南三陸町で支援活動を展開してきた建設会社レンドリース・ジャパンから寄贈されたものです。

植樹祭当日には、レンドリース・ジャパンのアンドリュー・ガウチ社長らも駆けつけ、中学生とともに植樹を行いました。

植樹祭に駆けつけたアンドリュー・ガウチ社長(右端)

「7年間で約600名のスタッフがボランティア活動を実施しました。東日本大震災による喪失感と悲しみは計り知れないものだったと思います。しかしボランティアで訪れる度に、南三陸町の皆さんの強い心にとても驚かされました。みなさんといっしょに植えた桜がきれいな花を咲かせ、花見しながらレンドリースのことを思い出してもらえたらうれしい」とアンドリューさんは話します。

志津川中学校1年生50人が力を合わせて植樹

地元造園業者の指導のもと、今年入学をした志津川中学校1年生50人が、高さ約5メートルの成木5本の植樹作業を行いました。チームに分かれ作業を行う中学生たちからは自然と笑みがこぼれ、コミュニケーションも自然と活発化。「自分たちで植えた桜の樹がきれいに咲いてほしい。春になるのが楽しみ」と思わず声をはずませます。

「震災前の松原公園にも桜の樹があって花見をしていたのを昨日のように思い出す。来年の春に、町民のみなさんが震災前と同じようにこの松原公園で花見をする光景が見られればうれしい」と話すのは佐藤仁町長。この日植えた桜の樹は、樹齢約30年の成木で来春にも花を咲かす見込みです。

満開の桜のふもとでみなさんでお花見できることを楽しみに

「今日皆さんといっしょに植えた桜はずっとこの場所で歳を重ねて大きく成長していく。町の成長とみなさんの成長を見守るシンボルのような存在になっていったらうれしい」とレンドリース・ジャパンの「南三陸サポートプロジェクト」を開始した当初から活動を共にしてきた松川さんは感慨深く話します。

震災から10年を迎え、今回の活動をもってレンドリース・ジャパンの南三陸でのプロジェクトはひと区切りを迎えます。しかし、その間に築かれたレンドリース・ジャパンのスタッフと南三陸町民の絆が途絶えることはありません。

昨年完成した「あずまや」で安らぎの時を過ごしながら、桜の樹の成長を見守り続けていきたいと思います。いつか大輪の花を咲かす桜のふもとで、町民とレンドリース・ジャパンのみなさまと10年間の活動を懐かしみながら花見ができることを楽しみに。

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