南三陸 里山の恵み 4season 〜春〜

2044

南三陸には、海だけでなく自然豊かな里山もあります。町の三方を山に囲まれ、一方は海に面しているため、町に降った雨はすべて町内の山や大地を通り、志津川湾へと流れていきます。豊かな海をつくる源となっている南三陸の里山。そんな里山の魅力を、シーズンごとにお伝えしていきます!第一弾は春です。

春告げやさい

南三陸は、冬に雪が少なく、日照時間が長いため、甘みと栄養がぎゅっとつまった野菜が育ちます。

寒さ厳しい季節に一足早い春をおすそわけしたいという思いを込めて、「春告げやさい」と名付けて生産・販売しています。

春告げやさいと呼ばれるものは1〜3月に出荷されるものだけで、古くからこの地域で作られていた、ちぢみほうれんそう・春立ち菜・菜花・アスパラ菜・ふきのとう・ちぢみ小松菜・ちぢみゆきなの7種類。

南三陸キラキラ丼春限定の「春告げ丼」にも春告げ野菜がのっています!

山菜採り

南三陸に来て驚いたのは、みんなそこら辺から食べ物をとってくること。山菜やタケノコ、梅や柿、様々なものを取りに出かけ、その四季折々のものを楽しみます。たくさんとれた時は近所にお裾分けをする。保存できるものは加工して保存する。

特に春は、一番季節の訪れを感じられる時だと思います。

寒い冬を乗り越え暖かい日差しに変わる頃、「あ、ばっ出てきた!」と山菜採りが始まります。

中でも毎年楽しんでとるのが「たらっぽ(たらの芽)」。
じぃちゃんの畑にあるたらっぽの木を、芽が出た頃から毎日のように見張り、いい頃合いを見計らって収穫。高枝切りバサミで切り落とします。

チャンスを逃すと通りすがりの人に取られてしまうので、毎日大事に見張ります。

仕事中、上司と車で出かけていても、「ほれ、そこにたらっぽあっぞ。」と車を止めて確認。山菜を見つけたら思わず止まってしまうほど、暮らしの中に当たり前にある習慣なのです。

他にも、ばっけ(ふきのとう)、こごみ、こしあぶら、わらび、ぜんまいなど。たくさんの山菜をいただきます。春の訪れを感じられる素敵な時期です。

 

フキ

南三陸はフキの名産地でした。

高齢化により生産者の方が激減してしまいましたが、いまでも栽培されています。

栽培されているフキは4月の終わり頃から、そしてその後はそこら辺から出てくる野ブキを楽しむことができます!

フキとふきのとうは同じ植物で、地下で繋がっています。花の部分が「ふきのとう」、葉の部分が「フキ」。

春先のとれたてのフキはえぐみが少なく、薄くスライスして水にさらして、サラダとして食べられます!とってもシャキシャキでおいしい!

 

たけのこ

たけのこのシーズンになると、家の前にドサっとたけのこが置かれています。近所の方々が山からとってきて届けてくれます!

5月頭ごろ、竹林を除くとタケノコの頭が出てきてます。そこを鍬でガッと根元から掘り取ります。

掘ったあとは皮を剥いて、米糠であくとりをして、あとは毎日たけのこパーティーです!

我が家の定番メニューは「たけのこの肉巻き」

タケノコの食感を楽しみながらたくさん食べられる人気メニューです!

いちご

南三陸町内には4件のいちご農家さんがいらっしゃいます。

作られている品種は様々で、とちおとめ、もういっこ、紅ほっぺ、にこにこベリー。

特に南三陸は朝晩の寒暖差が激しく、いちごにたくさん栄養が流れるので、おいしさがぎゅーっとつまったいちごです。

そんなに生産量は多くないので、ぜひ見かけた際は食べてみてください!

自然と共に生きる南三陸の人々

春になったら山菜とって、じゃがいも植えて、たけのこ掘って、そして5月中頃に田植えをする。

この町に住む人たちには、季節の流れが当たり前のように体に染み込んでます。

自然と季節と共に過ごしています。

最近はスーパーに年中同じような野菜が並び、なかなか季節を感じられないのではないでしょうか。

昔からの慣わし。季節のものをいただく、その季節にあった暮らしをする。

とっても豊かで、体も元気になる気がします!

いいね!して
南三陸を応援

フォローする