田植えの季節

1819

汗ばむほどの陽気になりましたね。
町の農家さん方は4月末頃から田んぼ作業を始めており、
そこここで農機のエンジン音が響いています。


歌津地区の山側や入谷地区では階段状に拓かれた「棚田(たなだ)」がよく見られます。
今の時期、水が張られた田植え前の棚田は
大きな鏡を何枚も重ねたような不思議な眺めです。

起伏が多く、また一反ごとの形も様々な田んぼは
大きな機械での作業が難しいそうです。
コンバインで田植えしきれなかった部分を手植えで埋めていくなど、
どうしても手間がかかります。

それでもここでお米を作る理由は「おいしいから」。
田んぼには、山から流れてくる冷たい水が引かれています。

三陸の強い日差しと沢の水。
この温度差によってお米が引き締まり、
うまみと弾力に富んだ南三陸産米になるのだそうです。

「よその町の親戚も、ここの米が一番うまいっていうんだ。
 皆のために今年も多めに作んなきゃなあ。」

代掻き(しろかき)中のお父さんが自慢げに話してくれました。
今年のお米もよい実りとなりますように。

(日比谷)

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