震災で大きな被害を受けた「サンオーレそではま海水浴場」が2017年7月15日に、7年ぶりに再開しました。海水浴場と隣接する荒島パークには、さっそく地域の子どもたちの笑い声が響き渡っています。
さまざまな尽力によって復活した南三陸の海水浴場
「サンオーレそではま」は、平成11年7月に人工海水浴場としてオープンしました。
「サンオーレ」は砂浜の全長の3(サン)0(オー)0(レ)、300mに由来します。おだやかな波と白い白浜、そして三陸ならではの山々と志津川湾のコントラストが美しい海水浴場として、震災前は年間5万人以上が訪れる、県内屈指の海水浴場でした。
しかし、そんな砂浜も東日本大震災では大きな被害を受けました。70㎝以上も地盤沈下したうえに、砂が流され、大量のがれきが流れ着いていました。
佐藤仁町長は「震災後、この砂浜に船が打ち上げられているのを見て、サンオーレそではまの復活は正直難しいのではないかと思った」とオープニングセレモニーの挨拶で振り返るほど、大きな被害を受けました。
およそ3万立方メートルもの砂が運び込まれたビーチは、さまざまな人の尽力によって復活を遂げたサンオーレそではま。2017年7月15日に7年ぶりとなる待望の再開となりました。
当日は海の安全を祈願する神事が執り行われたあと、海開きセレモニーとして、特別ゲストの森田智己さん(アテネオリンピック銅メダリスト)と地元の子どもたちが海開き宣言とともに海へと飛び込んでいきました。
「やっぱりこの町は『海と生き、海と親しむ町』。この地元の海で子どもから大人まで、たくさんの歓声や楽しみが生まれる場所になってほしい」と話すのは観光協会会長の及川吉則さん。きっとこの夏、この場所でたくさんの笑顔と笑い声が生まれることでしょう。
7年ぶりの「地元の海」を待ち望んでいた子どもたち
7年という月日がたち、待望の復活となった本日。地元の子どもたちを中心に待ち望んだ一日となりました。「海開き」の合図とともに、海へと一目散に飛び込んだのは、地元志津川小学校の6年生の同級生たち。
「震災前、まだ小学校入学前だったころに、サンオーレそではまで遊んでいたことがあるんだ」と話してくれました。小学生になる前の小さな子どもが、今では小学6年生に。7年間、待ちに待った地元の海。水をかけあい、泳いで、楽しい笑い声に満ちた空間となっていました。
隣接する荒島パークには、南三陸らしい遊具も
また「サンオーレそではま」に隣接する「荒島パーク」も一部がオープン。真新しい遊具も設置されました。この遊具は、赤い羽根「被災地の子どもたちへの遊具を贈ろう!プロジェクト」様から素敵な遊具が寄贈されたもの。南三陸のオクトパス君をモチーフにした遊具は一台でさまざまな遊び方ができます。さっそく子どもたちは思い思いに楽しんでいるようでした!
「このかわいい遊具で友だちとたくさん遊びたい。ずっと大切にしていきたいです。ありがとうございました」と子どもたちがお礼の言葉を述べていました。
「海と生きる町 南三陸」にまたひとつシンボルとなる場所が生まれました。この夏はぜひ南三陸のサンオーレそではまに遊びに来てください。
インフォーメーション
サンオーレそではま海水浴場
宮城県本吉郡南三陸町志津川字袖浜地内
海水浴場に隣接および周辺に無料駐車場有
●仙台から約2時間/約120km
●三陸自動車道南三陸海岸ICから約5分/約3km
遊泳期間は7月15日~8月20日
午前9時30分~午後4時まで
詳細は観光協会HPから。