それぞれのスキルで地域を盛り上げる!地域おこし協力隊活動報告会(前編)

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協力隊員と地域の人の交流の場にもなった

南三陸町で活躍する「地域おこし協力隊」は現在9名、これまで培ってきたスキルを活かしそれぞれの職場で奮闘しています。8月に行われた報告会にて、各自の現状と今後への意気込みを取材しました。(全2回に分けた内の前編)

隊員の活動を町内の方々へ伝える場

8月4日(金)に南三陸町役場にて開かれた報告会には、地域おこし協力隊の皆さん以外にも、行政側の地域おこし協力隊担当である役場企画課、今年度から地域おこし協力隊の活動フォローにあたる南三陸町移住・定住支援センターが参加しました。

まず進行を務める南三陸町移住・定住支援センターの上野さんが「今日の時間を通じて協力隊の活動に興味が出た、協力や応援がしたいといった気持ちになると僕らも嬉しいですし、協力隊の皆さんももっと頑張りたいという気持ちにもなります。みんなで今日のこの場を作っていきましょう」と、聴講で来た地域の方々に呼びかけ、活動の推進には地域との共同があってこそとのメッセージがありました。

協力隊員の報告は各プロジェクトのゴールと現状、今後の展開についてとなっており、本記事では9人中前半4人分となります。

報告①海藻の新しい魅力〜山口清緒さん〜

株式会社阿部伊組で地域おこし協力隊として活動する山口さんは、任期3年目。「海藻を、新たに」というビジョンのもと、これまでの活動として新商品である海藻バターの魅力向上と海藻を使った新商品の開発、海外への展示会に参加するなど町内外どころか国内外で勢力的に活躍してきました。

海藻の奥深さ、おもしろさについて語る山口さん

「海藻が未来を変える」と海藻が持つ可能性について話し、スーパーフードとして世界から注目されるようになった海藻ですが、所属するSEASONで主力の「まつも」はまだ知名度も低く、これからの展開に期待ということですが「まずは海藻をもっと楽しく食べてもらいたい」という山口さんの思いでお菓子に海藻を混ぜたチップスの開発などを進めています。

<今後の展望>
・事業の継続
・来年から歌津にカフェを展開予定とのこと

 

報告②木育を通じた学びの形とは〜佐藤豪さん〜

2人目はYES工房で地域おこし協力隊として活躍している佐藤豪さん。佐藤さんも任期3年目と隊員として最後の年になります。

数多くのワークショップを手掛けてきた佐藤さん。実際に現場で聞ける生の声が大事と話します

佐藤さんは「デジタルファブリケーションで南三陸杉の振興と交流を図るプロジェクト」を掲げ、木材振興を目的として木工教室の開催やモノづくり体験などのワークショップを町内外で数多く開催してきました。

開催する中で参加する子どもたちの木に対する気持ちの変化はありましたか?という会場からの質問には「そもそも木に触るのが初めてというお子様もいて喜んで触ってくれている、握っている、日常では体験できない触感がいい刺激になっているのでは」と、自身も直近で変化を見れることが楽しいと話しました。

<今後の展望>
・イベントには積極的に参加、他の仕事も手につけていきたい

YES工房に新規協力隊員着任!南三陸木材のさらなるブランド化推進へ/佐藤豪さん

報告③念願の農業と地域貢献〜太田和慶さん〜

協力隊1年目の太田さんは山形県の出身。農業がやりたい!と南三陸に繋がり移住し、現在は山藤運輸で液体肥料の散布の仕事をしつつ、自身の農業の他にも耕作放棄地の解消活動や子どもたちへの環境教育活動、定住や移住の推進活動に取り組まれています。

やりたかった農業ができて日々楽しさと難しさに直面しているという太田さん

地域資源を活用した肥料の実験(漁師さんからもらった牡蠣殻など)や、製造過程で温室効果ガスを出さない肥料である液肥の取り組み、南三陸ワイナリーとタッグを組んで耕作放棄地でのワイン用ぶどうの植樹等の活動も展開しており、町の農家さんからも「やっていることと町の課題がマッチしている。外の人にとって興味があることをやっているように見える」とコメントをもらっていました。

「地道な活動が南三陸を訪れるきっかけになってほしい」と自身が移住に至った経緯から、今後の移住者に向けた取り組みを行っていきたいと話しました。

<今後の展望>
・移住定住を推進する上で希望者が求める”南三陸ならでは”のプログラム(衣食住、職種などの紹介)が必要
・町の農地活用(果樹)

液肥を使った農作物のブランド化を目指す 地域おこし協力隊 太田和慶さん

報告④環境×観光による復興後の地域活性化〜小林翔吾さん〜

秋田県出身で協力隊2年目。前職ではアパレルの営業や介護福祉施設のコンサルなど様々で、地域おこし協力隊としてサスティナビリティセンターで活動しています。

過去の仕事の経験を活かしてバシバシ裏方もこなせる小林さん

里海里山ウィークス2022の企画・運営やいのちめぐるまち学会第1回大会の企画・運営などイベントの事務局として活躍し、学会への新規会員の入会や町内店舗への参加者の誘致などの結果に繋がりました。
また、環境教育研修や町内の小〜高校の環境教育学習講座への同行、企業研修の受け入れや志津川湾の調査活動にも参加するなど、南三陸の環境をテーマにした事業へ積極的に参加しその魅力を町内外に伝えています。

<今後の展望>
・里海里山ウィークスや学会の規模を拡大しての開催
里海里山ウィークス2023開催予定!
・サスティナビリティーセンターの事業を通じて環境についてより学び、よりわかりやすく伝えられるようになりたい

新たなまちづくりの担い手「地域おこし協力隊」に4名が着任 今後の活躍に期待

以上が前半4名の報告となります。次回は後半5名の報告のレポートとなります!

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