町の女性は働き者。女性ばかりで事業を立ち上げる例も増えてきました。今日はそんな中から、入谷地区「ぬくもり工房」をご紹介します。
南三陸町生活研究グループ ぬくもり工房は2013年3月24日、主婦の皆さんが中心となってスタートしました。皆で出し合った出資金と公的な補助金を使って工房を新設しお味噌やお漬物を手作りしています。
素材となるお豆や野菜、お米など、そのほとんどが町内産。中には工房スタッフの方が育てたお野菜も。地元の素材を使うことにより、地域への経済効果はもちろん食べ物の素性が見えるという安心感も生まれます。
こう聞くと「ふーん、昔ながらのおふくろの味なんだね。」と思ってしまいそうですが、ところが。近海で採れる海藻「アカモク」を使ったこんにゃくや自家製造の麹(人気商品!)など、商品開発の数々はまさに「科学」。
「塩分は3パーセントがいいかねえ。」、「それぐらいないといい味でないねえ。」、「麹は60度で置いとくと一番あめぐ(甘く)なんのよ。」研究と分析、主婦の経験、その両方を持っていることが工房の強みです。
商品は町のお祭りなどへ出品しています。先日からは登米市のスーパーでも取り扱いが始まったそうです。
「工房スタッフのほかにも看板を作ってくださった方、パッケージデザインをしてくださった方、食品加工の知識を持つ先輩方などたくさんの支えをいただいてここまで来ました。」と語るのは、代表の西條晶子さんです。
「この地域は海も山も幸に溢れています。恵みへの感謝を大切に、仲間と一緒に楽しみながら取り組んでいます。」
春の山菜・葉わさびの漬物に続き、梅干しやしそ巻の季節ももうすぐです。スタートから1年、女性たちの知恵と意欲が花開こうとしています。