〈10月19日放送〉みなさんぽ

「オープニングコール」は、そば処すがわらの菅原良成さんから始まり、「まちのひと」は牡蠣部会会長 後藤清広さんでASCのカキ特集です!

そして、今週のイチオシのコーナーは南三陸のギフトです!

オープニングコール

そば処すがわらの菅原良成さん

まちのひと

牡蠣部会会長 後藤清広さんでASCのカキ特集!

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今週のイチオシ

プレゼントにぴったりの新商品「南三陸町のギフト」です。

「南三陸町のギフト」は、南三陸のとっておきの産品が、生産者の写真とコメント付きで紹介されているカタログギフトです。1枚1枚がポストカードになっていて、ギフトを受け取った方が、その中からお好きな商品を選んで、同封のハガキでお申込みいただくと、旬の時期に生産者から直接商品が届けられます。

カードに書かれたコメントも、商品に関わる二人の会話形式になっており、おもわずじっくり読みたくなってしまいます。こんなギフトを贈られたら、生産者を身近に感じて、届くのが楽しみになりますね。

「南三陸町のギフト」は、1つ3838円(税込み)。ご購入の際は、南三陸町観光協会へ、電話またはお問い合わせフォームにてお申込みください。また、「地元カンパニー」のWebサイトからも申込可能です。

お問い合わせ TEL 0226-47-2550 お問い合わせフォーム
地元カンパニー

こども園って知ってますか?名足こども園/入谷ひがし幼児園 日常レポート

今年度より南三陸町立名足保育園は南三陸町立名足こども園に名前が変わり、入谷ひがし幼児園とともに認定こども園としてスタートしました。

認定こども園とは?

認定こども園とは、都道府県知事が条例に基づき認定します。幼稚園と保育所の良いところを活かし、こども達の『教育』・『保育』・『子育て』を統合的にサポートし、保育者の就労の有無に関わらず利用可能になります。

保育体制も1~3号認定の3段階で保育内容が変わります。1号認定は『教育』保育時間(9:00~13:00)2,3号認定は『保育』がメインです。

2号認定と3号認定の違いは保育時間が短時間(8:30~16:30)か標準(7:30~18:30)の違いです。

また南三陸町では、保育料の軽減や職員の増員、お弁当持参から給食の導入などの変化がありました。そして、こども園になったことにより、就労の有無に関係なく利用できるようになりました。地域子育て支援事業で子育て家庭の支援も可能になるなど受け入れの間口が広がり待機児童の解消に期待ができます。

南三陸町立名足こども園では!!

こども園って知ってますか?名足こども園/入谷ひがし幼児園 日常レポート

いきなり、難しい言葉で始まりましたが、実際に行ってみました!突撃レポート!

名足こども園では、現在34名の園児たちが通い、昨年より5名増えたそうです。

取材に伺った日も子ども達が元気に遊んでいました!

名足こども園では『地域に開かれた名足こども園』を目指し、地域子育て支援として施設を利用する方だけではなく、イベントに利用者以外の子どもや保護者も参加できるようにしているので、保育施設を利用してないお子さんや保護者の方も喜ばれています。

今年度から始まった給食は、南三陸町立伊里前保育所で作られた給食を栄養士さんや職員さんが運んできてくれます。子ども達は、給食にはじめは慣れず、戸惑いもあったそうですが、今は慣れておかわりする子も増えてきたそうです。こども園では、給食の前に栄養調べを行ったり食育にも力を入れたり、園児や保護者の方と会話も増えました。

こども園って知ってますか?名足こども園/入谷ひがし幼児園 日常レポート

入谷ひがし幼児園では!!

こども園って知ってますか?名足こども園/入谷ひがし幼児園 日常レポート

現在36名の園児が通う入谷ひがし幼児園取材に行った日は運動会に向け練習をしていました!!

こども園って知ってますか?名足こども園/入谷ひがし幼児園 日常レポート

入谷ひがし幼児園でも保育士が増員され、今まであった年長、年中、年少のクラスではなく、年齢でクラスが分けられていました。気を付けていることは、「普段の生活の安全と、送迎にバスを利用するので、バス事故がないように安全運転を心がけています」とのこと。

そして、施設には新たに給食を作る調理室が整備され、美味しい給食が提供されていました。こちらも最初の頃は給食に慣れるまで時間がかかりましたが、今はよく食べるようになりました。

こども園って知ってますか?名足こども園/入谷ひがし幼児園 日常レポート

入谷ひがし幼児園では、4つの教室に力を入れているそうです。

空手の基礎を学ぶ教室『元気教室』、リズムにあわせて体を動かす『リトミック教室』、礼儀作法の教室『ニコニコ教室』、外国人の先生から英語を学ぶ『英語であそぼう』教室の4つ。

入谷ひがし幼児園でも認定こども園になり園児の人数が増えたそうです。

子ども達、保護者の様子は??

両施設給食になり、子ども達も楽しみが増えたようです。保育時間なども変更し、最初は不安も感じられましたが、今は毎日元気に過ごしているようでした。保護者の方も給食や保育時間に対しても、喜ばれています。

認定こども園になった事により給食の導入や保育料の軽減、保育受け入れの間口拡大など子育て家庭には本当にありがたいという声が多く、子育て環境も整ってきたと感じられました。

あさひ幼稚園 本設園舎を心待ちに!町内唯一の私立幼稚園

町内唯一の私立幼稚園である「あさひ幼稚園」は、現在仮設園舎にて教育活動をおこなっています。間もなく沼田地区に完成を迎える本設園舎を心待ちに、子どもたちがどんなくらしを送っているのか覗いてきました。

町内唯一の私立幼稚園として

保育所と幼稚園の違いって知っていますか?

町内には現在7ヵ所の保育施設があり、町立の認可保育所が3ヵ所・認定こども園が町立1民間1の2ヵ所・事業所内保育所が1ヵ所・私立の幼稚園が1ヵ所です。

保育所が厚生労働省管轄の「児童福祉施設」であるのに対して、幼稚園は文部科学省が管轄の「学校教育施設」。先生の呼び名も「保育士」「教諭」と異なります。小学校に入る前の“教育を受ける場”と位置づけられているんですね。

そんな町内唯一の幼稚園である「あさひ幼稚園」にお邪魔し、子どもたちがどんなくらしをしているのか伺ってきました。お話を聞かせてくださったのは山内祐子先生です。

あさひ幼稚園について教えてください

―今は園児の数は何人ですか?

現在は34人の子たちが登園しています。定員120人に対し、少子化や震災の煽りも受けて、大分少なくなりました。

―今も仮設園舎となっていますが、震災以後ご苦労されましたよね?

震災以前は志津川駅裏の低地部にありました。園舎が流出してしまったので、その後、小学校の教室を間借りしたり、転々としながら現在に至っています。計5回引越しをしていますね。

―アスファルトの園庭が、子どもたちにも可哀そうですよね。

最初はケガなどを心配しましたが、逆に子どもたちはどんなところでも上手に遊ぶんだと、その順応性に驚かされました。

遊具やおもちゃが少なくても子どもたちは楽しく遊びますし、かえって少ない遊具を譲り合って使う気持ちが育まれています。

―加えて、現在の園舎は海や荒島が臨める最高の景色ですね。

保護者の方々の理解も得られ、今では景色も良いのびのびとした空間で過ごせていると感じています。

あさひ幼稚園 本設園舎を心待ちに町内唯一の私立幼稚園
園庭から志津川湾を眺めることが出来ます

仮設園舎から本設園舎へ

―あさひ幼稚園といえば、サッカー日本代表の長谷部選手でおなじみですね。

震災で園舎を失いましたが、ユニセフの支援で再建に至りました。被災してしまった大雄寺の塩害杉が使われた、木のぬくもりのある園舎です。

―どのようないきさつで?

元々、ユニセフの活動をしていた長谷部選手の名前を出すことで、町にも活気が出ればという配慮だったと思います。

年に1回は園を訪れ、子どもたちとサッカーをしたり、紙芝居の読み聞かせや工作、人形劇を演じたりなど楽しい時間を一緒に過ごしています。

先生たちやママからもとても人気ですよ。

―現在はその園舎も使えないんですよね。

復興住宅地の造成と、園舎の増築のため、現在はこの仮設園舎で過ごしています。10/20には新園舎も完成予定で、11月からはそちらで活動します。

―新しい園舎、楽しみですね!

ぜひ遊びに来てください!新しい園舎も木造で、ようやく子どもたちも本設の園舎で健やかに過ごせると思います。

子どもたちとどう遊ぶか、どんな園をつくっていくか、わくわくしています。

―沼田の東団地、という復興住宅地に位置していますよね。

新しい町に入っていくので、地域の皆さんと仲良くしていきたいと思っています。園の周辺の住宅地がどうなるのかがまだ見えてこないので、その点は不安もありますね。

住宅地の中ですが、大きな木も植えられ、子どもたちに子どもたちらしい遊び方をしてもらいたいと思っています。

あさひ幼稚園 本設園舎を心待ちに町内唯一の私立幼稚園
長谷部選手との思い出の品

仏教ようちえんとして

―仏教に基づいた幼稚園なんですよね?

志津川地区田尻畑にある大雄寺の住職、小島孝尋が園長を務めています。

保育目標として、

  1. 尊い生命を拝みあい
  2. 明るい心と丈夫な体をつくり
  3. 此の世に於けるくらし方のルールをわきまえ
  4. 世のため人のためにつくし
  5. 恵みに感謝できる人間像にする

を掲げています。

―すてきな保育目標ですね。

毎朝にはお経を読みます。結構長いフレーズなんですが、子どもたちはしっかり覚えて暗唱しています。年間の活動にも座禅会があり、園長の奥様が教えるお茶会や生け花もあります。

―間もなく運動会ですよね。

10月の運動会に向けてがんばって練習しています。年少さんはカラーガード隊、年中長さんで鼓笛隊をやるのが伝統なんですよ。

あさひ幼稚園 本設園舎を心待ちに町内唯一の私立幼稚園

どんな園を目指していますか?

―この町で子どもたちが育つ魅力はなんでしょう?

季節ごとの自然やそこにくらす生きものなど、“ホンモノ”に触れられる地域というところだと思います。ダンゴムシやカマキリなど、生きものたちは子どもたちにも大人気なんですよ。

―自然豊かな環境での子育て、いいですよね。

自然の中での経験は、ゲームや室内遊びでは得られない体験をすることができますからね。こうした体験や経験を大切に、新しい園舎も自然豊かなつくりになっています。

―どんな園を目指していますか?

子どもたちが心身ともに豊かに過ごせるよう、過ごしやすい環境を提供する園にしていきたいと思っています。

あさひ幼稚園 本設園舎を心待ちに町内唯一の私立幼稚園

新しい園舎と子どもたちの未来が楽しみ!

アスファルトの上の仮設園舎という限られた環境の中で、子どもたちはすくすくと元気に育ち、過ごしていました。

また、先生のみなさんは、地域の魅力に子どもたちを触れさせたいという素敵な想いのもと、子どもたちをあたたかく見守っていらっしゃいました。

着々と復興していく町の中に、子どもたちの声あふれる新しい園舎が、間もなく完成します。

新しい未来の町の中で、ここで育った子どもたちがどのように活躍していくのか、期待が膨らみますね。

〈10月12日放送〉みなさんぽ

「オープニングコール」は、YES工房さんから始まり、「まちのひと」は宮城県漁協志津川支所戸倉出張所阿部冨士夫さんで二週に渡り「FSCのカキ特集」についてです!

そして、今週のイチオシのコーナーは椎彩杜「しいたけかりんとう」です!

オープニングコール

YES工房で夢多幸鎮オクトパス君のお話

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まちのひと

宮城県漁協志津川支所戸倉出張所阿部冨士夫さんで二週に渡りFSCのカキ特集!

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今週のイチオシ

株式会社椎彩杜(しいさいど)のイチオシ商品「しいたけかりんとう」です。シーサイドなのにしいたけ?と首を傾げられた方もいるでしょう。実はシーサイドは、しいたけの「椎(シイ)」いろどりの「彩(サイ)」もりの「杜(ド)」という3つの漢字でできており、「椎茸で彩られた杜(もり)をつくろう」という代表の思いを表した社名。南三陸町で菌床しいたけの栽培を震災前から続けている会社なのです。

しいたけ嫌いの人を驚かせたい!という思いで開発したかりんとうは、国内産小麦粉や丸大豆おからをふんだんに使った優しいお味。ほのかに香るしいたけが、おやつ時間を贅沢にしてくれることでしょう。

このしいたけかりんとう、130gお手軽サイズは、税込み370円!ご購入いただけるのは、南三陸さんさん商店街「わたや」、歌津の産直「みなさん館」他町内各所です。また、オンラインショップでも好評発売中!是非お試しください!

オンラインショップ
お問い合わせ:0226-46-2237 (株式会社椎彩杜)

しいたけかりんとう
しいたけかりんとう

〈10月5日放送〉みなさんぽ

今回は、ウタッコブルメ特集!

ウタッコブルメとは?

「うたっこぶるめ」地元の言葉で“歌を振る舞う晴れ舞台”のこと。

2016年、宮城県南三陸町で音楽フェスが始動します。森里海の実りと、魅力あふれるひとたちと、 心地よい音楽に満たされる1日。南三陸からの、極上の“お振る舞い”をお楽しみください。

UTAKKO BURUME 〜南三陸 ミナサンフェス〜公式ウェブサイト

会場で公開録音を実施

今回の「みなさんぽ」は2016年9月24日に行われた南三陸町音楽フェスUTAKKO BURUME会場での
公開録音の模様をお届けします。実行委員長の井尻一典さんに加えて、急遽かりゆし58の前川真悟さんがステージに登場してくださいました!

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地域の想いを伝え、人を育てる土壌 / 志津川高校山内松吾校長

これまで南三陸町を担う人材を多数育ててきた宮城県志津川高校(愛称「志高」)は、大災害を経て町の様子も変わった今、何を目指して進んでいるのでしょうか?その舵取りをする山内松吾校長にお話を伺ってきました。

少子化でも光が見える場に

山内校長は、南三陸町入谷出身の志高卒業生です。福島の大学を卒業した後、気仙沼市を中心に宮城県内の高校や支援学校を歴任し、昨年より志津川高校に校長として赴任しています。「学校に来るのが楽しくてしょうがない」と顔をほころばせながら話す山内校長は、社会の中での“学校”の役割を自らに問いかけ、実践しつつその謎解きを楽しんでいるようにも見えました。

「南三陸町は、もともと少子化が進んでいた中、東日本大震災が起こり、震災復興と地方創生の大きな波の中でどういう道を歩んでいくのか、という課題を課せられています」と山内先生。

「(生徒には)自分のために勉強することはもちろん大切だけれども、そういった努力をすることで町に何かを寄与できることを身をもって学んで欲しい。そのために、多様な人に学校に入って来てほしい。先生の話を聞くだけでは学べないことを学んでほしいと思います」

その一環として、昨年から授業に取り入れられたのが、“ふるさと南三陸を学ぶ講話”です。講師には、若者から年長者、町内外の会社の経営者、専門家、職業人、教育者が登壇し、様々な生き方、考え方、役割などを学ぶプログラムになっています。

志高には多様な目標をもった生徒が集ってきます。進学希望者もいれば、就職希望者も、漁業を継ぐ生徒もいれば、公務員、会社員として働きたい生徒、未来を手探りしている生徒もいます。少子化の波は否応無く押し寄せてきますが、「少子化であっても光が見えるような方向に進みたい。そのためには町や地域の人のサポートが必要です」と山内先生は言います。

今年から、震災前からやっていた就職のための心構えを学ぶ授業も再開されました。民間企業からだけでなく、銀行や役場、郵便局、消防署などからも協力があり、協力団体は以前より増えているそうです。震災の経験は人材育成の重要さを町全体に再認識させたのかもしれません。

地域の想いを伝え、人を育てる土壌 / 志津川高校山内松吾校長

人づくりの土壌を肥やした震災経験

震災が破壊したものは大きかったけれど、その経験がもたらしたものも少なくありません。町の中心部が破壊され、危機的な人材不足にみまわれた経験は、人づくりに対しての大人たちの意識を変えてきたようですが、子供たちや若者はどうなのでしょう?志津川高校生徒会長の大坂日菜さんにお話をうかがいました。

日菜さんに投げた「震災前と後で何か変わりましたか?」という質問には、迷い無く「変わりました」と答えが返って来ました。震災時に小学6年生だった日菜さんは、避難した先の鳴子中学校の入学式で、慣れ親しんだ同級生が誰もいないことに気付き、「(自分から)伝えなきゃ」と強く思ったそうです。そして、高校生になった日菜さんは、生徒会長に手を上げました。「震災を経験して、子どもたちが期待されているのを実感しました。どこへ行っても『頑張ってね』と応援されるんです」と。

日菜さんの夢は、南三陸町で幼稚園の先生になることだそうです。現在、隣町の登米市から通っている日菜さんも、卒業後は進学のために町を離れることになるかもしれませんが、いつかは南三陸町へ帰って来たいと思っているそうです。

地域の想いを伝え、人を育てる土壌 / 志津川高校山内松吾校長

5年間で育まれた信頼関係

志高の文化祭。ダンボールで作った大きなお面を着けて歩く生徒、全身白塗りの異様な様相、ジブリのアニメから出て来たちょっとおかしなキャラクターたち。毎年の文化祭には高校から商店街まで、仮装行列で町内を練り歩くのが恒例になっています。志高から出て来た手づくりの仮装パレードを待ち構えていたのは楽しそうに手を振る仮設住宅の住民の皆さんです。

「“めんこい”っていうか、“かわいい”っていうか……」仮設住宅の敷地から手を振って応援していた女性たちに声かけすると、暖かみのこもった口調で高校生のエピソードを聞かせてくださいました。仮設住宅の敷地が高校の校庭なので、野球部やサッカー部、陸上部の練習場面に出会うことも日常で、「孫も『おにいちゃん、がんばって!』と応援するんです」

「保育所に行っている子どもが、『ひかりありぃ、ひかりありぃ』といつの間にか、志津川高校の校歌を覚えてねぇ」「仮設自治会から栄養ドリンクを野球部に送ったこともあって、その時は、生徒が一戸一戸訪問して、そのお礼を言いに来たんです」まるで身内のことのように語る様子からは、単なるお隣さんというだけでなく、確かな信頼関係が見えて来ました。

校庭に住宅があるという普通ではない状況は、決して喜ばしい状況ではないだろうけれど、結果的に学校と住民の距離を縮めることに寄与したのかもしれません。気が塞いでいる時も、『こんにちは!』と元気よく挨拶されると、『落ち込んでなんていられない』と励まされたそうです。そんな関係ができていた仮設住宅の住民の方々も10月が引っ越しのピークだそうです。「さみしいけど、高校生に(運動場を)返さないとね」と話されていましたが、信頼関係の蓄積は、仮設住宅が解体されても、関わりのあった生徒や住民の皆さんの心の中に何かを残したのではないでしょうか。

地域の想いを伝え、人を育てる土壌 / 志津川高校山内松吾校長

志高からの発信

志津川高校では、校外の人が訪れる機会も設けていますが、生徒自らが外で活動する機会も積極的に設けています。

今では南三陸町の観光物産としてしばしば登場するモアイですが、チリ地震津波(昭和38年)をきっかけにチリから送られたモアイ像を地域起こしに活用しようと“モアイ化運動”を始めたのは志津川高校の情報ビジネス課だったそうです。福興市で高校生がモアイ焼を販売している場面に出会ったことはありませんか?町内の小学生がモアイのカルタをしたと話していませんでしたか?それらは、モアイ化運動の一環で行われた活動です。

また、志高では、積極的に校外への情報発信もしています。インターネットを通してホームページ、facebookで発信する他、「志津川高校通信」を広報に折り込んで全戸に配布しています。全国的に少子化が進む今、文部科学省や地方公共団体の教育委員会が実施するモデル事業に指定された“拠点校”に人が集まる傾向にありますが、拠点校でなくとも志津川高校は独自の取組みをしていることを、町民の皆さんに知って欲しいという思いが形になったものでしょう。

地域の想いを伝え、人を育てる土壌 / 志津川高校山内松吾校長

伝えたい想いが土壌を肥やす

「外に出て帰って来ない人もいるだろうけれど、町のために何かしてほしい。鮭のように、大海で経験を積んでコミュニケーション能力を高めて、また戻って来て欲しい」という山内校長先生の希望は、町の大人たちの声を代弁しているとも言えます。その校長先生を喜ばせたのは、昨年度の卒業生(110人程)ひとりひとりに面接した際、半数以上から町のために地元に残りたい、あるいは、町を出てもいつか帰って来たいという意思表明があったということでした。

形になって現れてくるのはこれからなのかもしれませんが、大人が正面を向いて人づくりをしている姿は確かに伝わっているようです。「町に残っている生徒も中途半端な生き方はしていない。大学を卒業しても、南三陸町へ帰って来てNPOに入って頑張っている卒業生もいます。町と何かしらの関わりを持ちたいという生徒が増えています」と山内校長先生は確かな手応えを感じているようでした。

志高は、人を育む土壌であり、町の人々の想いを継ぐ場でもありました。大災害を切り抜けて来たしなやかさ、強さで、押し寄せる厳しい時代を迎えても、光を見つけて人を育んでいく場でありつづけることでしょう。

地域の想いを伝え、人を育てる土壌 / 志津川高校山内松吾校長

話題の缶詰!魚市場キッチンへ潜入 おすばでジャーニー#3

目の前には、きらきら輝く志津川湾。今日も元気な魚市場キッチン♪南三陸町のみなみな屋、そして東京 高島屋の物産展と全国的にも大人気のあの缶詰工場へ潜入してきました!

魚市場キッチンってなに!?

今大注目を浴びている、あの有名な缶詰!こちらを作っているのは、あの笑顔が素敵な女性たち!

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南三陸町には、新鮮な海の幸が豊富にあります。みずみずしい美味しさを、志津川漁港から全国へ発信するというプロジェクトが立ち上がりました。それがおふくろの味研究会!そして、話題の缶詰を製造しているのが魚市場キッチンです。

2016年3月には、南三陸さんさん商店街の各店舗にて販売開始。そして、夏には関東への出店も!全国の皆さんにこの新鮮な海の幸をお届けできる日も近いようです。

魚市場キッチンはどこにあるの?

魚市場キッチンの目の前には志津川湾。そして、前回取材に行かせて頂いた「南三陸町卸売市場」の建物のすぐ隣という立地。

話題の缶詰!魚市場キッチンへ潜入 おすばでジャーニー#3

写真を撮っている場所からくるっと振り向くと。

話題の缶詰!魚市場キッチンへ潜入 おすばでジャーニー#3

すぐ目の前が南三陸町地方卸売市場(通称魚市場)!

魚市場キッチンに潜入!

南三陸町卸売市場には、こんなに大きなぷりっぷりのタコ、そしてホヤ・・・!

話題の缶詰!魚市場キッチンへ潜入 おすばでジャーニー#3

これが・・・こうなってああなって・・・!!!

話題の缶詰!魚市場キッチンへ潜入 おすばでジャーニー#3

そしてついに、工場の中へ!

話題の缶詰!魚市場キッチンへ潜入 おすばでジャーニー#3

「最初は機械なんて詳しくないし、慣れない作業ばかりだったけど・・・」と魚市場キッチンのスタッフで南三陸町地域おこし協力隊の中村悦子さん。

今では最初の戸惑いが嘘のように、手際よく缶詰を製造しているそうです。

それもそのはず。

ここでは、新鮮な海の幸をまるごと缶詰へ…すべて手作業で、おこなっているのです!

その過程とは・・・?

まずは、カキを剥いたり、タコを切ったり、下準備。そしてフライパンで加工していきます。

このコンロ二つでの手作業!手際が良いベテラン女性にしか出来ない技です。

話題の缶詰!魚市場キッチンへ潜入 おすばでジャーニー#3

そして、こちらで煮詰めていきます。

話題の缶詰!魚市場キッチンへ潜入 おすばでジャーニー#3

そして、缶詰で圧縮!実はこの機械も一台のみの手動です。

話題の缶詰!魚市場キッチンへ潜入 おすばでジャーニー#3

今の時代、こんなに手間暇かけてつくられるものがどれだけあるのでしょうか。愛情たっぷり☆海の美味しさそのままに・・・これは間違いなくおすすめの逸品です。

話題の缶詰!魚市場キッチンへ潜入 おすばでジャーニー#3

この身の大きさ!食べごたえ充分です。

話題の缶詰!魚市場キッチンへ潜入 おすばでジャーニー#3

一口でいけるかな・・・?

缶詰博士として有名な黒川勇人さんは、ありのままの素材を生かしていることで「なぜか今までの人生を反省してしまう、不思議な缶詰でありました」と絶賛されておりました。

地元ならではの温かい味を全国で堪能できるなんて・・・ますます日本酒が美味しく飲めそうです。

話題の缶詰!魚市場キッチンへ潜入 おすばでジャーニー#3

「お試しください!」とタコのアヒージョを頂きましたので、中村さんオススメのペペロンチーノでアレンジさせて頂きました。スーパーで簡単に手に入るもので作ったので、皆様も是非お試し下さい。

取材協力頂きました中村さん、お忙しい中、貴重なお時間を頂きましてありがとうございました。

豆知識!タコって身体にどんな効果があるの?

私の調べた限りでは、タコには、ビタミンB2が含まれている為、抗酸化作用があり老化防止や血液循環を良くする働きがあるとのこと。さらに肥満を予防したり、糖質や脂質の代謝を高める効果もあるのです。

西ヨーロッパでは「悪魔の魚」と名前が付くほど、食用としてはあまり意識されていないタコ。しかし、意外と女性にはおすすめの美容力up食材なのです。ただ、消化はあまりよくないので、胃が弱い方は食べ過ぎに注意してくださいね♪

そして、今回はバターやオリーブオイルを使った料理だったので+ズッキーニの食べ合わせも行いました!カロテンの吸収率がupするので、免疫力が高まり風邪の予防が出来ます。是非作ってみてくださいね。

本日の料理「タコのアヒージョパスタ」

作り方

~材料(2人分)~
・タコのアヒージョ・・・・・・1缶
・ズッキーニ・・・・・1/2本
・マッシュルーム・・・4個
・パスタ・・・・・・・200グラム
・ゆで汁・・・・・・・お玉半分くらい
・オリーブオイル(お好みで)・・大さじ1
・バター・・・・・・・10グラム
・醤油・・・・・・・・少々
・日本酒・・・・・・・少々
・クレイジーソルト(or塩)・・・少々
・ブラックペッパー・・・・・・少々
※お好みで調節してください。

1.鍋でパスタを茹でる。(後からあえるので、表記時間より1分短め)
ポイント:パスタの茹で汁を残しておくこと!

2.その間にタコを一口サイズに、ズッキーニ・マッシュルームをスライスしておく。

3.缶詰のアヒージョオイルを入れ、タコ、ズッキーニ、マッシュルームを炒める。

4.ここへパスタの茹で汁を入れ、バター、醤油、日本酒を入れる。
ポイント:もしここでオイル感が少なかったら、お好みで足してください。

5.パスタを入れ、からめたらクレイジーソルト、ブラックペッパーで味を整えれば完成。

本日のおすばでとオススメ日本酒

タコのアヒージョパスタ

オリーブオイルを使ったタコのアヒージョ缶詰とズッキーニのパスタ。食べ合わせもバッチリ!カロテンの吸収率がupするので、免疫力が高まり風邪の予防が出来ます。

乾坤一 純米吟醸原酒 雄町

「オマチスト」という名称がある程、熱烈なファンを持つ酒造好適米「雄町米」を50%まで磨いて醸した純米吟醸。雄町、それも原酒となると重厚さや芳醇な味わいを連想しますが、こちらは雄町を使用しながらもやはり大沼酒造店さんらしいコクは保ちながらも透明感溢れる仕上がりになっています。

蛸やズッキーニなどの具材との相性は勿論の事、蛸から溢れ出た旨みをしっかりと吸い込んだオリーブオイルを絡めたパスタをつまみに杯が進みます。

蔵元:有限会社大沼酒造店乾坤一 純米吟醸原酒 雄町

〈9月28日放送〉みなさんぽ

「オープニングコール」は、歌津小太郎の千葉孝浩さんから始まり、「まちのひと」は産業振興課水産業振興係及川係長で秋鮭についてのお話です!

そして、今週のイチオシのコーナーは歌津小太郎「さんまの昆布巻」です!

オープニングコール

歌津小太郎の千葉孝浩さん

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まちのひと

産業振興課水産業振興係及川係長で秋鮭についてのお話!

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今週のイチオシ

三陸では、夏が終わる8月下旬から徐々にさんまの水揚げが始まります。その旬のさんまの中から、更に身の肥えたものを厳選し、昆布巻に仕上げたのがこの商品。昆布も、肉厚で弾力のある地元産の真昆布を使用しています。口の中で“トロっ”と昆布がとろけ、後からさんまがとろける二重奏の味わいは格別です。

地元でも「歌津小太郎」と言えば「さんま昆布巻」と言われるほど絶大な人気を誇る自信作です。
お値段は1本税抜き800円です。お買い求めは、南三陸町内の「歌津小太郎本店」、仙台藤崎百貨店 本館地下二階の専用売り場の他、ネットショップでも販売中です。
ぜひ、旬の味をお楽しみください!

ネットショップ

〈9月21日放送〉みなさんぽ

「オープニングコール」は、NOMELONNOLEMON佐藤ゆうやさん始まり、「まちのひと」は上山八幡宮禰宜工藤真弓さんできりこについてのお話です!

そして、今週のイチオシのコーナーは魚市場キッチン「ホヤのアヒージョ・ホヤの醤油麹煮」です!

オープニングコール

NOMELONNOLEMON佐藤ゆうやさん

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まちのひと

上山八幡宮禰宜工藤真弓さんできりこについてのお話!

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今週のイチオシ

南三陸おふくろの味研究会の皆さんによる缶詰の新商品、「ホヤのアヒージョ」と「ホヤの醤油麹煮」です。「おふくろの味研究会」は、キリンビールマーケティングの「復興応援キリン絆プロジェクト」の支援により、南三陸町の漁師や農家のパワー溢れるお母さん達を中心に結成されました!(長くなっているのでここ消してもいいです)南三陸の旬の素材を使った缶詰は今話題沸騰中で大人気です!

現在、南三陸町地域おこし協力隊として魚市場キッチンをサポートしている「中村悦子」さんに、ホヤの缶詰のアピールポイントをお聞きした所「その日水揚げしたホヤを缶詰にしています。ホヤの独特な臭みを和らげて、一つ一つ手作りで調理を行っていますので、ホヤが苦手な方も食べやすいかと思います。パスタにそのままかけて食べるのがオススメです!ちなみに、白ワインが合うと思います♥」

新商品「ホヤのアヒージョ・醤油麹煮」は、さんさん商店街各店舗、みなみな屋、新たに東京池袋の宮城ふるさとプラザで販売中です。皆さん、是非お買い求めください!

串と音楽でアゲアゲの町に!/串カツいじり 井尻一典さん

南三陸に生きる⼈を巡り、⼀巡りしていく連載企画「南三陸ひとめぐり」。第五弾は、歌津地区で串カツ店を営む井尻一典さん。音楽フェスの実行委員長も務める井尻さんの素顔に迫ります。

南三陸に突如現れた「ルイーダの酒場」

ある人は、その店を「まるでルイーダの酒場だ」と言う。

ゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズに登場する「ルイーダの酒場」は、仲間たちが出会い、そして別れの場所となる酒場だ。

2014年12月25日、突如として南三陸町歌津にできた一軒のお店。それが「串カツいじり」。わずか2年足らずで、まるでドラゴンクエストのそれのように地元の若者、漁師、工事現場の作業員、移住者と多くの人々が集う場になっている。

店主を務めるのは大阪出身・井尻一典さん、29歳。井尻さんと南三陸町の出会いは2014年2月のこと。当時、東京でSEとして働いていた。しかし、「いつかは飲食店をやってみたい。自分の店を持ちたい」と漠然と思っていたという。そのチャンスは突如として訪れた。

「経営者が集う飲み会で、南三陸で店を出さないかって言われました。そして2014年2月に初めて町に連れてきてもらったんです」

ボランティアで南三陸に来ていた仲間に連れられ、志津川、歌津、そして気仙沼へと足を伸ばした。東日本大震災での被害、人口流出、高齢化…。地元客を頼みにする飲食店を経営するには、いささか条件の悪すぎるような町。

しかし、かさ上げ工事の真っ只中、変わりゆく町を眺めながら

「ここでやったら絶対におもしろい。そう直感で思ったんです」

串と音楽でアゲアゲの町に!/串カツいじり 井尻一典さん

悲願の開店も、大きな挫折を味わう

それからわずか2ヶ月。会社を退職。本格的に南三陸出店への準備を始めた。さまざまな困難にぶつかりながら、紆余曲折も経て、2014年12月25日に「串カツいじり」がオープンした。

移動販売車にテント、そして中にはコタツ、電気は発電機で、という斬新な店構えは町内でも話題に。しかしオープン後の盛況は長くは続かなかった。

「最初の半年間は本当にお客さんがいなくて。東北の長い冬もあって、『もう無理だ』って何回思ったことか」と話す井尻さん。それでも「とりあえず1年間はやってみないとわからない」と奮起。町内のさまざまなイベントに顔を出したり、営業や仕込み以外の時間を使って漁業や農業のボランティアに参加した。

「お金にならないことはわかっていました。それでも今は人とつながる時間だって。ただ店があれば人が来ると思っていたけれど、そうではなく、付き合いのなかで店に来てくれるんだって気づいたんです」

串と音楽でアゲアゲの町に!/串カツいじり 井尻一典さん

「この店があってよかった」の声がやりがい

怒涛の日々を駆け抜けるなか、気づいたら一人また一人と常連さんが増えていった。サクッとジューシーな串カツのおいしさはもちろん、お客さんの要望に応える形で増えていくサブメニューも好評。そして何よりも明るく気さくな店長、そして日々進化していく店の空間、居心地のよさが地元の若者の心をつかんだ。

「自分の誕生日に、地元の若い子らに誕生日プレゼントをサプライズでもらった。『ここにこの店があってよかった』って言ってくれて。大変なこともたくさんあったけど、そういう声聞くとやってきてよかったなって」

串と音楽でアゲアゲの町に!/串カツいじり 井尻一典さん

地元の若者とともに音楽フェスを主催!

「店をやっていくなかで、知り合いも増え、なにか町にできることはないだろうかと思うようになって。今は”被災地”だから人が訪れている。けど復興がすすんだときどうなるのか。年に一度でいいから、外から人が集まるような場があって南三陸を好きになってもらうきっかけになったらなって」

それが9/24(土)に開催される音楽フェス「UTAKKO BURUME」。実行委員長を務める井尻さんは忙しい店の合間をぬって企画準備に奔走する。

そして、イベントに対する想いは、店に集う多くの若者へと向けられる。

「20代など地元の若い人がいないって声をよく耳にするんですけど、店にはいつも集まってくれている。そんな子たちでも『町を自分たちで盛り上げたい』っていうくすぶってる想いはあるんです。けど何をしたらいいかわからないだけで。だから当日の運営ボランティアは地元の若手が中心メンバーとなってやっていこうって。いっしょにイベントをつくっていくことで町を好きになって、いっしょに盛り上げていきたいなって思っています」

NHKスペシャルステージには、夏木マリさん、Kiroroさん、MONKEY MAJIKさん、踊ろうマチルダさん、山寺宏一さん、佐々木李子さんと豪華出演者が決定。屋外エリアでも南三陸の旬を満喫できる飲食店やワークショップ、地元住民を中心としたパフォーマンスなど盛りだくさんの内容。

「今までのイベントとはひと味違ったものになるのではないかと。この町の新しい姿を見せたいなと思います」

串と音楽でアゲアゲの町に!/串カツいじり 井尻一典さん

小さな灯が地元の若者の拠り所に

国道45線沿いに、突如現れた一軒の小さな灯。それが地域の若者の拠り所となり、その灯はだんだんと大きくなっていく。テントから少し進化した店内は、今日も店主の威勢のいい声と、希望に満ちた笑い声であふれている。

インフォメーション

串カツいじり
場所:宮城県本吉郡南三陸町歌津字枡沢16
営業時間:17時~23時
定休日:月曜日
連絡先:080-3503-7497(予約も可能)

南三陸音楽フェスティバル「UTAKKO BURUME」

参加者も募集中です!入場無料! 詳しくは下記のHPをご覧ください。ボランティアも募集しております!

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