入谷地区で脈々と受け継がれてきた「入谷打囃子」今年も秋のお祭りに向けて入谷小学校で4年生から6年生を対象にした練習会が始まりました。地域の達人たちが講師で参加し、児童たちに伝統を受け継いでいきます。
伝統ある文化財
入谷打囃子は1764年(明和元年)から奉納が始まり250年以上の歴史があります。
宮城県指定無形民俗文化財にも指定されている伝承のひとつです。
度重なる震災やコロナ禍も乗り越え、途切れることなく入谷地区の伝統ある風景として愛されてきました。
伝統を担うひとりとしての心構え
6月8日(木)入谷小学校の体育館にて「打囃子学習会開講式」が行われました。この学習会は今年で46年目を迎えます。これから4年生〜6年生までの30人が計9回の練習と4回の発表の機会に挑みます。
開講式のなかで石田校長は
「発表会を通して入谷地区のこの素晴らしい伝統をしっかり引き継いでほしいと思います。それぞれに任された役についてはどれもが大切です。どれか一つでも欠けてしまったら、入谷打囃子ではありません。地域の方にも一生懸命やっている皆さんの姿を見せてほしいと思います」
と話し、児童ひとりひとりが学びと伝承を担う地域の一員であることを伝えていました。
若き担い手を支えるベテラン講師
開講式には児童の他に、講師となる地域の方も7名参列しました。それぞれ獅子・獅子あやし・大太鼓・小太鼓・笛を受け持ち、担当の児童たちを指導します。
大太鼓担当の菅原文雄さんは児童への挨拶の中で「6年生、5年生。4年生とこれまで練習してきた年数の違いはありますけども、最後にはみんな一緒に仕上がるようにそれぞれが教え合って前に進んでいきたいと思います。30名みんなでひとつのものを作り上げていきましょう」と児童たちにエールを送りました。
また、児童代表からは各パートリーダーの6年生がそれぞれ抱負を述べ、「4年生が初めてなので、リーダーを中心に今年一年頑張っていきたいと思います」「笛の音を聞いて大太鼓を叩きつつ、4年生に教えられるように頑張りたいです」など、今年が初回になる4年生をサポートする姿勢が見えました。
熱のこもった指導
開講式の後には講師による各パートの担当児童との練習が早速始まりました。
昨年経験した5年生と6年生も講師に混じり、初参加で少し戸惑いのある4年生に“先輩”としてコツなどを教えていました。
お披露目の日をお楽しみに
これから学習会で練習し、最初の発表は10月のひころの里秋まつり。閉講式は11月30日の予定となっています。入谷小の子どもたちの晴れ姿、ぜひともお楽しみに!