自然を学び、活かす拠点!「海のビジターセンター」オープン

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「三陸復興国立公園」の一角を占める南三陸町。その豊かな自然環境の発信と、自然体験学習の拠点となるべく、「南三陸・海のビジターセンター」がオープンしました。その役割を、センター長の平井和也さんに伺いました。

「海のビジターセンター」が戸倉地区にオープン

2016年11月19日、南三陸町戸倉地区に「南三陸・海のビジターセンター」がオープンしました。当日の開所式には、町長をはじめ、関連自治体・団体の来賓、また地元戸倉に伝わる伝統芸能・行山流水戸辺鹿子躍(ししおどり)が舞い、地元漁協のかき汁の振る舞いがあり、新たな門出が祝されました。

同施設は、三陸の観光地としての魅力を高め、復興につなげようという思いで指定された「三陸復興国立公園」に、南三陸町や石巻市などにまたがる「南三陸金華山国定公園」が2015年に編入されたことがきっかけとなり設立されました。三陸復興国立公園や周辺の自然の情報を発信し、同公園とその近隣をフィールドミュージアムとして自然と触れ合う機会を提供する拠点となる役割を担っています。

2開所式のようす。多くの人にオープンが祝われた
2開所式のようす。多くの人にオープンが祝われた

世界が認めた南三陸の自然環境

南三陸町は2015年10月に、ドイツに本部を置くNGO「森林管理協議会」(FSC)から国際認証を取得。さらに2016年3月には町内のカキ養殖場が、オランダに本部を置くNGO「水産養殖管理協議会」(ASC)から国際認証を受けました。ともに環境に大きな負担をかけず、地域社会に配慮した活動を続けることを評価され、認証に至りました。同じ自治体内で「海」と「山」の国際認証のふたつを受けたことは世界でも例がないといいます。

2階ウッドテラスから眺める志津川湾。この海と里山をフィールドにさまざまなアクティビティを展開します
2階ウッドテラスから眺める志津川湾。この海と里山をフィールドにさまざまなアクティビティを展開します

町全体がフィールドとなる体験学習の拠点に

そんな世界に認められた豊かな自然をフィールドとしたエコツーリズムを「南三陸・海のビジターセンター」が拠点となり推進していきます。

「今後は、目の前の海をフィールドにカヤックやSUP(スタンドアップパドルボード)、シュノーケリングなどさまざまなアクティビティを展開していきます。さらに、講義や研修に利用できるレクチャールーム、実験や料理教室に利用できる実習室などさまざまなニーズに対応できる施設が整いました」と話すのは同センター・センター長を務める平井和也さん。

海の学習プログラムMAREや「石ころアート体験」、山に住む生き物を考えながら山を整備する「火防線トレイル」などの体験学習を実施。

「立派な施設が整ったので、定置網に引っかかる魚を使った料理教室など、自然に親しみ楽しみながら、大事さを感じられるプログラムを実現していきたいです。子どもたちを中心とする地域の人たちや観光客に自然のことを学ぶ場にしていきたいですね」

一般の市民の憩いの場に

ビジターセンターが建ったのは、震災前に南三陸町自然環境活用センター(通称:ネイチャーセンター)があった場所です。海の生態系を研究していた機関には、全国から多くの学生や研究者が集っていました。しかし東日本大震災で全壊。ビジターセンターでは、より一般の人にも親しみやすい施設を目指しています。

「町の漁師さんやお母さん方など一般の方の憩いの施設になってほしいという思いで設置したのが、カフェコーナーです。ビジターセンターでこうした場が設けられているのは珍しい取り組み」と目を細めます。

FSC認証を取得した南三陸杉を使ったソファーやスツールが置かれており、カジュアルに楽しめる場となっています。

「海や環境のことを知らない人がふらっと立ち寄って、一つでも志津川湾のことを知って帰ってもらえればうれしいです」

南三陸に誕生した新たな拠点。そこは、自然に生かされ、自然を学び、活かし続けてきた南三陸に根付く風土の象徴でもあります。雄大な自然と多様な人の、この施設によってより深くなる豊かなつながりが、これまで築き上げてきた文化をよりすばらしいものにしていくことでしょう。

南三陸杉を使った家具が特徴的のカフェコーナー。電源やWiFiも完備され、作業や打ち合わせでの使用も可能。
南三陸杉を使った家具が特徴的のカフェコーナー。電源やWiFiも完備され、作業や打ち合わせでの使用も可能。

インフォメーション

南三陸・海のビジターセンター

住所:宮城県本吉郡南三陸町戸倉字坂本21-1
TEL・FAX:0226-25-7622
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