新たなまちづくりの担い手「地域おこし協力隊」に4名が着任 今後の活躍に期待

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新たに着任した4名の地域おこし協力隊のみなさん

南三陸町の地域おこし協力隊の委嘱状交付式が7月1日、町役場で行われました。今回は新たに県内外から20~40代の男女4名が着任。佐藤仁町長がひとりひとりに委嘱状を手渡し、激励の言葉をかけると、隊員からは、それぞれの与えられたミッションに対する決意表明がされました。

新たに着任した4名の隊員をインタビューを交えながら4回に分けてご紹介します。トップバッターは一般社団法人サスティナビリティ―センターの地域おこし協力隊、小林翔吾さんです。

サスティナビリティセンターの地域おこし協力隊 小林翔吾さん

持続可能なまちづくりの仕掛け人に

秋田県出身の小林翔吾さん(40)。これまで、仙台など東北を拠点にアパレル業や介護のコンサルタントなどの仕事を経て、今回、南三陸町の地域おこし協力隊になりました。

佐藤仁町長から委嘱状を受け取る小林さん

今後は一般社団法人サスティナビリティセンターに所属し、持続可能なまちづくりに向けて、10月に行われる学会や環境に配慮した新たな観光イベントを中心に活動します。

ミッションは「観光」×「環境」で地域活性化

小林さんが担うのは「観光」×「環境」によるポスト震災復興の地域活性化事業。具体的には昨年秋に第1回目を終えた、町内をめぐりながら「味わい」「学び」「楽しむ」ことができる環境を意識した観光イベント「里海里山ウィークス」や、持続可能なまちづくりに向けて今年10月に開催を予定している「南三陸いのちめぐるまち学会大会」の企画、運営、プロモーションなどに従事します。

企画運営に加えて、イベントに協賛してくれる地域の人々を増やしたり、南三陸を研究のフィールドとする研究者を誘致するなど、これまで培った知識、経験を活かした活躍が期待されています。

活動の拠点となるサスティナビリティセンターのデスクにはまだ、パソコが1台あるのみ。これから秋のイベントや学会に向けて忙しくなるそう。

そんな小林さんに移住のきっかけや、意気込みなどを伺いました。

小林翔吾さんにインタビュー

―地域おこし協力隊員になろうと思ったきっかけは?

「はじめから地域おこし協力隊になろうと思ったわけではありませんでした。たまたま仕事で南三陸に立ち寄り、入った飲食店で、『食べ物がおいしい』『人が温かい』という印象を受けました。それをきっかけに当時住んでいた仙台から月に1~2回ほど趣味の釣りで訪れるようになりました。たいてい漁港で釣りをしていると、漁師さんに煙たがれたりしますが、ここでは漁師さんが地形の特徴や、あっちのほうが釣れるぞ!と、釣れる場所を教えてくれたりするんです。町に通いながら人の温かさに触れたり、旬のおいしいものを食べたりしているうちに、『この町に住んでみたい!』と思うように。南三陸町移住定住支援センターに相談したところ、地域おこし協力隊の制度を知り、サスティナビリティセンターの取り組みに自分の経験を活かせるのではないかと応募しました。」

―力を入れて取り組みたいことは?

「仕事だけに限らず、町のことを知ることから始めたいです。いい部分だけではなく、町が抱える問題点も全部知った上で、自分に何ができるかを考え、町の魅力を広めたり、問題点を改善したりというのを地域の人たちと一緒に取り組んでいきたいと思っています。南三陸に通っている時、地域の人が魅力的で、おいしい食べ物もたくさんあるのに、訪れる観光客のほとんどは、さんさん商店街でお金を使って終わり、という印象がありました。地域おこし協力隊という道を選んだ理由の一つに、自分がこの町のことをもっと知って、その魅力をほかの地域の人にも伝えて共感してもらいたい、それを仕事にしたいという思いがあったので、与えられたミッションの達成はもちろん、プライベートでも積極的に町に関わっていきたいです。」

―南三陸町で叶えたいことは?

「思い立ったときにすぐに釣りができる環境なので大好きな釣りを思いっきり楽しみたいです。そして、海のことだけでなく、山のことも知りたいと思っています。知る過程でいろんな人との出会いも期待しています。あとは、毎朝6時に防災無線で音楽が流れるので、早起きをして時間を有効に使いたいですね。」

目標は1年で友達100人!?

着任初日にすでに多くの地域の人と出会ったと話す小林さん。今後の意気込みを聞くと「1年で友達100人作りたいです。人とのつながりを大切に、新たな場所で、楽しみながら仕事もプライベートも充実させたいです。」と笑顔で話してくれました。地域の人とどんどんつながって、イベントや学会を成功に導いてほしいですね。

 

※地域おこし協力隊

地方自治体から委嘱を受け、地域の魅力発信や特産品の開発、住民の生活支援など、さまざまな方向から地域を活性化させる活動に取り組む都市部からの移住者。南三陸町では隊員が地域の生活になじむことができるよう、また起業・事業継承に向けたノウハウを学びながら活動に取り組めるよう、町内で活動している事業者・団体が隊員を雇用する形をとっています。

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