大人も夢中!南三陸の生き物を知る自然史ワークショップ!

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どこに行こうか悩んでしまう魅力的な空間

南三陸の自然や生き物について遊びながら深く学べる「南三陸子ども自然史ワークショップ2023」今回も多種多様なワークショップを通じて、自然の豊かさや生き物の生態について「そうなんだ!」と子どもも大人も目をキラキラさせながら夢中になっていました。

盛りだくさんなワークショップ

7月17日(月)の海の日に戸倉公民館2階を会場に14回目となる「南三陸子ども自然史ワークショップ」が開かれました。今年は、プログラムとおたのしみコーナー合わせて計8種類が全て現地で開催され、新型コロナウイルスの影響も少ない状態での開催となりました。

開場してすぐに駆けつけると、すでにたくさんの参加者でいっぱいに。

受付に並ぶ列は常に人がいる状態に

受付のすぐ隣にある「ぺたぺたバッグ」では、消しゴムハンコに精巧に掘られた南三陸の生き物や植物から好きなものを選び、オリジナルのリュックを作ることができます。

どのハンコにするか考え中・・・

岩手大学の自然史探偵団の皆さんは南三陸に住む生き物たちに関するカードを使った神経衰弱のゲーム「これで君も生きもの博士!」を使い、子どもたちと一緒に遊びながら大学で勉強している生き物についての知識を伝えていました。

神経衰弱なのでカードに書かれた言葉もいつの間にか覚えられる
なかなか作り込まれたカードたち

また、キッズコーナーには小さい子も遊べるブースを用意し、塗り絵や釣りゲームを南三陸高校の自然科学部の生徒さんたちが盛り上げていました。

小さい子たちは図鑑で見ていた生き物の剥製にびっくり

私たちは南三陸の「ハカセ」です!

この会場には「ハカセ」がいるらしく、そのハカセを探してお話をする「ハカセに突撃インタビュー!」もおたのしみコーナーの1つです。

ハカセたちはわかりやすいように名札を下げたり、ハカセのような格好をしているということですが・・・

みんな話しかけて!と意気込んでいた林業博士

いました。林業博士の佐藤太一さん。白衣ではなく森林作業の服を着て子どもたちにアピールしていました。南三陸の林業や南三陸杉について教えてくれます。

たくさん質問が来て嬉しい博士たち

また、こちらは化石と鳥の博士たち。「こういう役は柄じゃないけど楽しいね」と少し照れながらも、キッズコーナーで子どもたちから質問攻めにあっていました。見て感じて浮かんできた「なんで?」を直接聞けるのも貴重な機会。子どもたちにとって本当の「博士」とのお話は刺激になったことでしょう。

くじらの不思議

今回が初参加の「おしかホエールランド」の皆さんはプラ板で作る「クジラストラップ」と、鯨の骨を3Dプリンターでスキャンして出力した模型などを展示するブースを出展。

クジラも実は種類がたくさん!

クジラは知っていてもその生態や骨の大きさ、形までは知らないもの。水族館でも見れない生き物の不思議を職員さんから模型を使ってじっくり聞けるまたとない機会に子どものみならず大人もついつい夢中に。

3Dプリンターで作った模型と実際の骨

クジラストラップでは好きな色でクジラをデザインし、クジラの外見と骨格の2種類のストラップが作れました。

オリジナルだからどんなデザインにしても問題なし
イルカの骨も展示されていました

知っていても実は知らない「ヒトデ」

よく海で見かける「ヒトデ」は馴染みある海の生き物の一種ですが、よくよく考えると知らないことばかり。今回は「5角形の動物のふしぎ」と題して、折り紙でヒトデを作りながらその秘密を探るワークショップを~travelling museum~博物倶楽部さんが開催。

大人もつい「んん?」となってしまうクイズ

「この中でヒトデが食べるものはどれでしょう?」「え?ヒトデって貝も食べれるのかな?どれだろう」とクイズ形式でヒトデの生態について学習していました。

好きなことを好きなだけ語れる場所として

会場内はスタッフや参加者含め「生き物大好き!」「自然大好き!」なことが肌で感じられるような雰囲気に包まれていました。この南三陸自然史ワークショップの初開催から関わっている西澤真希子さんにお話を伺いました。

「初回の2012年は南三陸町のネイチャーセンターが復活することを町内の人に周知したい、ということで相談を受けて開催しました。その後はテーマを絞った回でウタツサウルスの研究の現状や町の化石について取り扱ったりしつつ継続して開催できるよう通い続けました。そしてイベントを続けていく中で関わってくれる人がそれぞれの得意なことを持ち寄って賑やかになっていく。その流れがおもしろかったのを覚えています」

オレンジ色の服を着ているのがハイジさん

また、今回の会場責任者である南三陸ネイチャーセンター友の会のハイジさんは、学生にとっても大事な場になっていると話をしてくれました。「今回手伝ってくれている大学生も元々繋がりがあった子もあればなかった子もいる。興味があったら手伝ってと声をかけて、また次の時も声をかけるようにしている。そうして手伝いにきた大学生と地元の高校生が関わることで”大学生”を知る機会になったり、大学生が研究者の大人と交流する場所にもなっている」

最後にこの会場の雰囲気がとっても心地良いと話したところ「ここに来れば自然の話をしていい、という安心安全が保たれている。どんな話でもわかってくれる人がいるっていうのは楽しいよね」と未来の研究者の卵たちを見つめながら微笑んでいました。

 

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