初のオンライン開催!復興・創生インターン2020年“夏”

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毎年、春と夏の2回にわたって岩手、宮城、福島の地域で実施されている「復興・創生インターン」。今年は、新型コロナウイルスの影響により初めてのオンライン開催になりました。10月10日(土)に行われた活動報告会の様子をお届けします。

7度目の受け入れにして、初めてのオンライン開催

例年、春と夏の年2回、岩手、宮城、福島の地域を舞台に実施している「復興・創生インターン」。南三陸町でも2017年から受け入れが始まり、現地コーディネート機関として㈱ESCCAと一社)サスティナビリティセンターがコンソーシアムを組み受け入れてきました。多くの学生が南三陸町に訪れ、約1ヵ月間、地域企業と共に活動していました。

しかし、今年は新型コロナウイルスの影響もあり、初めてとなるオンラインでのインターン開催となりました。活動期間は、通常のインターンから2カ月間に延長。南三陸ブロックでは、4つの企業が受け入れ全国から集まった10名が約2ヵ月間、企業と共に活動してきました。

初めてのことばかりで企業・学生共に戸惑いの声も

南三陸ブロックでは、8月10日(月)からインターンがスタート。初めの1週間は活動していく上で土台となる、南三陸町について理解するため講座を受講しました。コーディネーターを務めたサスティナビリティセンターの太齋さんは「現地インターンではないため自然と地域を知る機会がなく、地域で活動するための土台ができるか心配だった。そのため1週間の講座で補った」と話していました。

講座が終わると、各インターン先に分かれて本格的に活動がスタート。与えられたミッションを遂行すべく、受け入れ企業と共にリモートで活動していきました。10月10日(土)にオンラインミーティングアプリ「Zoom」を使って行われた活動報告会では、オンラインヒアリングや新製品の開発、PR動画の作成等、現地インターンさながらの活動と成果について報告がありました。

▶一社)南三陸YES工房

「デジタルファブリケーションで子どもがワクワクする木製プロダクトを開発せよ! 〜遠隔チームでの最先端モノづくり×森林資源が持つ価値の発信〜」

プロダクト制作にあたり、使用する木材はもちろん南三陸で獲れる木材を使用することでした。インターン生が実施したアンケート結果から、コンセプトを「リビングに秘密基地」に決め、現地では試作を重ねていきました。
コンセプトからインターン生が考案した木製プロダクト。その他、広報用の記事作成や南三陸町役場マチドマで木製品の展示会を実施しました。

▶たみこの海パック

「持続可能な地域漁業を支える共感マーケティング戦略を確立せよ!」

現状の把握と実施したアンケートから、ターゲットを設定。認知度を上げるためSNSを活用した広報を実施。HPへの来訪者数や売上に影響があったのかなど、分析まで行いました。
Instagram(SNS)を活用して商品を使った簡単レシピなども投稿。約1ヵ月の運用で400人程フォロワーを増やした。

Instagram「たみこの海パック<おぐちゃんレシピ集>」

https://www.instagram.com/tamikonoumi/

 

▶三陸フィッシュペースト㈱

「三陸から世界に誇る常温蒲鉾を多くの人に知らしめたい!ビジネス拡大のためにその良さが伝わる動画コンテンツの作成とマーケティング戦略を立案せよ!」

10月に発売する新商品「BBタコB」のPR動画と資料作成がミッションだった三陸フィッシュペースト。ニーズや新商品の強みなど、考えながらターゲットを絞っていきました。
新商品「BBタコB」のプロモーションターゲットは30~40代の主婦層に定め、インパクト重視のキャッチーなPR動画を4本製作。何度も構成を考え直すなど苦労もあったと言います。

作成した動画は、三陸フィッシュペーストHP内で視聴することが出来ます。

三陸フィッシュペースト HP:https://sfp-ok.com

 

▶㈱はなぶさ

「映像の力で地域企業の多文化共生を支援せよ!〜言語・文化の壁を越えるツール提供で、心の交流が生まれる職場づくりのお手伝い〜」

2019年度春のインターンで、掘り起こした外国人技能実習生が抱える課題解決がミッションだったはなぶさ㈱。実習生や企業へのヒアリングを重ね、新たな課題の発見と解決法を模索していきました。
㈱はなぶさが得意とする映像を活用した「防災パッケージプラン」を提案。企業単体では限界もあることから、町の協力も貰うため町への提案も実施しました。

リモートでも大きな成果!感じた手応え

初めてのリモートでの受け入れに企業やインターン生はもちろんのこと、現地コーディネート機関もどうなるか不安だったと言います。現地コーディネート機関の㈱ESCCAの山内亮太さんは「オンラインでもインターンはできるという手応えを感じた」とオンラインでのインターンを振り返ります。

参加したインターン生からは「オンラインだからこそのやりづらさや、苦労を感じる場面もあったが2ヵ月間振返って楽しかった」と話します。中には「今回のインターンを機に進路を絞るきっかけになった」という学生や「熱い想いを持って働いている大人を見て、自分も今しかできない挑戦をしていきたい」などなど初めてのオンラインでしたが、成長を実感しているようでした。

受け入れ企業からも「初めは本当にできるのか不安だった。後半にはチームになった感じがしてインターン生を頼っていた」と振り返っていました。またインターン生を受け入れたことで、自身のマインドにも変化があったと話す企業もあり、インターン生だけでなく企業側も新たな気づき、変化に繋がったようでした。

現地コーディネート機関 サスティナビリティセンターの太齋 彰浩さん。「初めての試みだったが、やってみて良かった」と話します。

新しい時代、社会を作っていくインターン生達

現地インターンと変わらない成果につながったと各企業、コーディネート機関が感じている今回の復興・創生インターン。コロナの影響により、生活様式が変化している現在。これからの時代を切りひらいていくインターン生にとっては良い体験となったことでしょう。今回の南三陸での学びをどのように活かし活躍していくのか、今後の展開が楽しみです。

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