払川地区で藍染体験。藍の可能性、藍染のおもしろさに感動!

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町内の休耕地で藍を栽培し、南三陸ならではの素材や手仕事をつなげる活動している「藍監査室」。南三陸で育てた藍と地元の素材を使って藍染製品を作るほか、藍染体験も実施しています。体験の様子をレポートします!

手ぬぐいの藍染に挑戦。色の変化、模様の出方にビックリ!

みなさん、こんにちは!「南三陸なう」ライターの小島まき子です。町内で栽培された藍で藍染体験ができると聞いて、山間の払川地区にやって来ました。藍染を体験するのは初めてなので、うまく染められるのかちょっと心配…。

払川地区の古民家に到着すると、「藍監査室」の代表である中村未來さんが出迎えてくれました。藍染体験では手ぬぐいを絞り染めにします。まずは見本を見せてもらい、色々な模様の作り方を教えてもらいました。「液体が入らなかったところが白く残ります。手ぬぐいの一部をつまんで輪ゴムで縛るほか、中にビー玉を入れたり、洗濯バサミで挟んだり…」。さまざま方法があってビックリしました。「予想外の模様ができるのが、絞り染めのおもしろいところですね」と中村さん。私はビー玉と洗濯バサミを多用してみました!

中村未來さん(左)に模様の作り方を教わる筆者(右)
こんな感じになりました! どんな模様ができるのか楽しみ…。

次は手ぬぐいを染料に浸す工程です。エプロンとビニール手袋を装着して外に移動。藍の葉を煮出して作った染料液が用意されていました。

染料液はまさに藍色! 手ぬぐいは先に水に浸しておく
染料液の温度をチェック。40~45度が適温だとのこと
これが藍の葉。水に入れて沸騰させるのを4回繰り返して染料液を作る

いよいよ手ぬぐいを染料液に投入! 手ぬぐいの水を軽く絞って、静かに染料液の中へ…。5分間浸します。

染料液が全体に行き渡るよう、手ぬぐいをできるだけ広げながら入れていく
5分経ったら引き上げ、軽く絞り、なるべく広げて空気にさらす。藍の成分が空気に触れると化学変化を起こし青色になる

染料液に5分間浸し、引き上げて空気にさらすという作業を、3回繰り返します。次第に青色が濃くなっていくのを実感…。そして、手ぬぐいから輪ゴムや洗濯バサミを外し、竿に広げます。

どんな風に染まったのかドキドキしながら洗濯バサミを外していく筆者

仕上げに水洗いをします。長靴を履いて、近くを流れる小川へ。水がひんやり気持ちいい♪

ごしごし洗って染料を落としていく
きれいな藍色に大満足! 模様もまずます?

水洗いが終わったら、水気を絞って乾かします。世界で1枚、自分だけのオリジナル藍染手ぬぐいが完成しました!

右側が筆者の手ぬぐい。創作意欲が刺激され、色々な模様や藍色を試したくなった

さまざまな可能性を秘めた藍で、地域をつなげたい…!

中村さんが南三陸町で藍の栽培を始めたのは2015年春のこと。でも、なぜ藍だったのでしょう…? 「藍はいろいろな素材を染めることができます。たとえば、震災後に牧場ができて羊毛が取れるので、そういった南三陸らしい素材を南三陸産の藍で染めれば、手作り品の差別化にもなります。そして町内には手仕事が得意な作り手さんもたくさんいるので、藍によって、素材や手仕事、そして人をつなげたいと思ったのです」と中村さんは話します。

2012年に南三陸町に移住し、藍の栽培と商品開発に取り組む中村さん

おもに本やインターネットで一から藍について研究し、試行錯誤を繰り返しながら藍染製品を作っていきました。「2017年秋に、ようやく町内のショップで藍染の手ぬぐいを販売することができました」と中村さん。2018年に入り、藍染体験も始めました。

藍で染めた毛糸はやさしい色合いが魅力
町内にある牧場「さとうみファーム」の羊毛を藍で染めて作ったブローチやヘアピン

「今後は、藍染を継続しつつ、食にも展開していきたいと思っています。藍には解毒作用があり、漢方にも使われます。まずは藍のお茶を商品化できたら…。ゆくゆくは藍料理を提供したいですね。藍は天ぷらやサラダにするとおいしいんですよ!」と中村さんは笑顔に。藍が食べられるとは驚きです…! 試しに藍のお茶を飲ませてもらいましたが、すっきりした味わいで飲みやすく、おいしかったです。

「これまで南三陸になかった藍を育てることで、地域のみなさんが興味を持ってくれるなど、少しずつ手ごたえも感じています。『藍を通して地域をつなぐ』という目標を実現させるため、藍と地域の可能性をさらに探っていきます!」と中村さんは意気込みを語りました。

おもしろいだけでなく、さまざまな要素が詰まった南三陸での藍染体験。みなさんもやってみませんか?

藍の栽培~収穫は、ボランティア(おでって)さんにもサポートしてもらっている

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