普段は家事や育児、仕事に大忙しのお母さん。たまの休みにゆっくりできる場所になれたら、という思いから始まったブルーキャンバスマルシェ(略してブルキャンマルシェ)の様子をお届けします。
ボート屋さんの新しい取り組み
志津川地区の市場近くで1971年から船外機やボートの販売をしている株式会社佐藤鉄工所。敷地内に「BLUE CANVAS」という事務所を設け、2階はヨガのレッスンや休憩室、1階はプログラム前の安全講習やプログラム後のシャワーなどがあります。内装のデザインは奥様の佐藤由(ゆき)さんが手掛け、温かみのある屋内となっています。
初めてのマルシェ作り
そんなBLUE CANVASで10月8日(日)に開かれたのが「ブルキャンマルシェ」。
由さん発案のマルシェでテーマは「お母さんが楽しめるマルシェ」です。
「まず一番に、お母さんと子どもたちが楽しめるマルシェにしたい!と思いました。海遊びやいろんなことがしたいなと。でもイベントもやったことがなくて最初は不安でいっぱいでした」
どうしたらマルシェができるか考えている時、協力をしてくれたのが今回の出店者でもある「癒し空間 和」さん。以前、BLUE CANVASの体験プログラムである湾内周遊船に乗ったことがあり、それがきっかけで交友関係ができました。
「出店で参加してくれた皆さんはほとんど和さんが声をかけてくれました!町外からもこんなに出店してもらえて、イベントの基礎から一緒に作ってくれて本当に助かりましたね」
多くの人の協力もあり、初回から大盛況となったマルシェの当日の様子をご紹介します。
出店者紹介カフェ・WSゾーン
BLUE CANVAS1階は、カフェスペースとワークショップブースが開かれていました。カウンターキッチンでは由さんがコーヒーを振る舞い、ほっと一息つけるスペースとなっています。
テーブルではStrig Art 糸かけ師 笹ノ森さんの「糸刺し」と「ドラゴンアート」のワークショップが体験でき、自分の好みや自身の内面と向き合い、表現できる時間を過ごせます。
「糸刺しは」時間や家事に追われることなくお喋りしながら没頭できるワークショップで、手先に障害がある方や高齢者でもピンや糸を変えることで作品作りが出来るようになっています。複雑に見える模様も一定の動きを重ねることで表現でき、簡単であり奥深さもあるためつい黙々と手を動かしてしまいます。
出店者紹介2階リラックス体験
2階スペースではマッサージやハンドトリートメント、町内で採れたクロモジを使った蒸留水など「癒し」がテーマとなった出店が並びます。リラックスできる香りやお話を聞きながらの施術で、少しお昼寝でもしたくなるようなほぐれた表情になる方が何人も。
日々の疲れを癒しつつ、頑張るためのエネルギー充電のためにも、自分自身の身体のメンテナンスは必要ですね。お母さんにとっては「ひとりになれる時間」ということでも貴重な機会になっていました。
海でも遊べるマルシェ
さて、外の漁港では親子で遊べるミニクルーズとおかっぱり釣り体験がありました。
おかっぱり釣りは陸釣りともいい、今回は漁港の岸壁で開催されました。
受付を済ませ岸壁に行くと、釣りが得意なスタッフから釣り竿と餌をもらい、釣り方のレクチャーを受けていざ実践!
投げ入れてすぐにアジがかかりました!おもしろいようにポンポン釣れて、大人も子どもも釣りの楽しさを存分に味わえました。初心者や道具を持っていなくても楽しめるように、入念に準備してくれるスタッフさんは本当にさすがとしか言いようがありません。
いつの間にか、先に釣っていた方が様子を見に来た方を誘って道具の使い方まで教えるなど「楽しい」を伝播させる空気になっていて、生まれて初めて竿を握った子どもの初釣果にみんなで盛り上がるなど終始和やかな岸壁になっていました。
また、近くの船着場ではBLUE CANVASの体験プログラムで使用されているBLUE CANVAS号に乗って湾内を案内してもらうミニクルーズ体験もあり、普段なかなか乗る機会のない船に子どもも大人も興奮が隠せない様子。水面のようにキラキラした笑顔で出港していきました。
今回のマルシェを振り返り、今後の展望について由さんは「南三陸の自然を活かした、山と海でマルシェができたらいいなと考えています」と、すでに次回のアイディアが浮かぶほどわくわくした表情で語りました。お母さんや親子一緒に楽しめる機会が、これからも町内に広がっていくのが楽しみです。
▷BLUE CANVASのHPはこちらから