「バーチャルまちあるき語り部×オンラインショッピング」南三陸の新しい観光のかたち

203

8月22日、「南三陸町の”今と食“を体感して欲しい!」という熱い想いのもと、南三陸町観光協会主催のオンライン特別企画「バーチャルまちあるき語り部×オンラインショッピング」が実施されました。コロナ禍で、遠方から南三陸町に足を運ぶことが難しい現在。遠くにいても南三陸町を体感できるオンラインイベントをレポートします。

変わりゆく南三陸町の”今”をお届け バーチャルまちあるき語り部

コロナ禍でなかなか遠方から南三陸町に足を運ぶことは難しい。けれども、せっかくの夏の休日だから、旅行気分を味わえるようなイベントにオンラインで参加してみたい――。まさに、今回の特別企画「バーチャルまちあるき語り部×オンラインショッピング」は、そんな思いに応えるかのように開催されました。イベントは二部構成。第一部では震災語り部ガイドをお招きしたバーチャルツアー、第二部では南三陸さんさん商店街の人気商品が勢揃いしたオンラインショッピングが行われました。

南三陸町観光協会では、東日本大震災から復興事業が進み、日々変わり続けるまちの風景をガイドが案内するプログラム「まちあるき語り部」を実施しています。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、現在は一時休止中。代わりにオンラインツールを用いた震災学習プログラム「震災語り部講話・オンライン」「バーチャルまちあるき語り部」を実施しています。

今回の「バーチャルまちあるき語り部」では、南三陸町の後藤伸太郎さんガイドのもと、南三陸さんさん商店街と南三陸町震災復興祈念公園を巡りました。

まず最初に訪れたのは南三陸さんさん商店街。海のまち・南三陸ということで、旬の海の幸をふんだんに使った「キラキラ丼」をはじめとする、南三陸町の名物をたくさん味わうことのできる観光スポットとして欠かすことはできません。

また、南三陸さんさん商店街のすぐ近くには、東日本大震災伝承館「南三陸311メモリアル」を含む道の駅「さんさん南三陸」が来年の春にオープン予定です。これからの観光と交流の拠点として期待されています。

こちらは、最近「世界ふしぎ発見!」でも特集された、南三陸さんさん商店街のモアイ像。海を越えて、遥か遠くのイースター島と南三陸町の間に結ばれる友好の歴史についても、後藤さんに紹介していただきました。世界にたった二体しかない眼の入ったモアイ像の一つが、実はこの南三陸さんさん商店街にあるんです!「モアイ」とは、現地の言葉で「未来に生きる」という意味。パソコンの画面越しにも伝わる、眼光鋭いこのモアイ像を、ぜひ現地でお目にかかりたいところです。

続いて、南三陸さんさん商店街から八幡川に架かる「中橋」を渡った先にある震災復興祈念公園を案内していただきました。この公園は、2020年10月12日にオープンしたばかり。「追悼・継承・感謝 未来を創造する協働の場」をテーマとしており、このテーマを表現するさまざまな工夫が公園内に施されています。

中橋を越え、公園内へと歩みを進めながら、後藤さんご自身の震災体験談をうかがいます。

「この地で、何を語り継いでいくのか――。」

自分ごととして防災・減災を考えるために、この公園がどのような役割を果たすのか。後藤さんはご自身の考えを強く、強く語りかけてくださいました。

「記憶のみち」の先には「高さのみち」があり、震災当日に南三陸町を襲った津波の平均浸水高・海抜16.5メートルを身をもって体感することができます。そして、この先には「祈りの丘」が広がります。頂上にはモニュメントが真っ直ぐ海の方向を向いて設置されており、東日本大震災だけに限らず、さまざまな自然災害で亡くなられた方々に祈りをささげることのできる場所として設計されました。モニュメントには、亡くなられた方々に宛てたメッセージが刻まれています。

「いま、碧き海に祈る 愛するあなた 安らかなれと」

「実際にここに来ていただいて、見ていただいて、聞いていただいて、かいでいただいて、そして、味わっていただいて、さまざまなものに、触れていただきたいなという風に思います。私たち、このまちで、皆さんをお待ちしております」と、後藤さんはまちあるき語り部を締めくくりました。

南三陸さんさん商店街の名物品が勢揃い! オンラインショッピング

続いて行われたオンラインショッピングでは、南三陸さんさん商店街に中継をつなぎ、名物店の人気商品を一挙にご紹介いただきました。今回ご紹介いただいたのは、全部で15種類の商品!南三陸町ならではの商品ばかりです。

中には店舗の方に中継に登場していただき、直々にご紹介いただいた商品もあり、どの商品を買おうか迷ってしまいます。

また、地元の人々でにぎわう商店街の様子も、リアルタイムでリポートしていただきました。中継の背後に映り込んでいたモアイ像やオクトパス君もマスクをつけており、新型コロナウイルスの感染対策もばっちりです。ちなみに、このマスクは商店街のスタッフの方がタオルで手作りされたそうで、ユーモア溢れる啓発活動が行われています。最後には、今回商品を宣伝してくださった商店街の店舗の方々も集まって、南三陸町観光協会の方々と一緒に手を振ってお別れをしました。

イベント購入品が到着! リモートで楽しむ南三陸の”食”

イベント終了後には、事前に送っていただいた注文フォームをもとに、購入品を決めます。魅力的な商品ばかりで、注文期限ギリギリまで悩みながら購入したのがこちらの商品!

同居している家族全員で食べることができる商品をチョイス。お山のマドレーヌは以前南三陸町を訪れた際にも食べたことがあり、リピート購入しちゃいました。ひとくち食べて、当時の楽しかった南三陸町での思い出がよみがえり、早く現地にうかがいたいという思いが強くなりました。また、魚介のスモークと複数購入しているたつのこのり太郎は、お世話になっている大学の教授に「オンラインツアーのお土産」としてプレゼントしたいと思います。これも、新しい観光スタイルの一つなのかもしれません。

1時間半のオンライン企画でしたが、南三陸町の”今”と”食”を遠隔で楽しむことのできる、充実のイベントでした。新型コロナウイルスの影響もあり、なかなか遠方から南三陸町に足を運ぶことが難しい現在。このようなオンライン企画によって、遠くにいても南三陸町を体感できることはとても素敵なことだと改めて実感できました。今後も、南三陸町観光協会では自宅で南三陸町を味わうことのできるオンラインイベントやプログラムを実施する予定だということです。「本当は南三陸町の”今”と”食”を現地で楽しみたい!」という気持ちを少し我慢しながら、その日が来るのを心待ちに、今後も開催される予定のオンライン企画に参加したいと思います!

いいね!して
南三陸を応援

フォローする
前の記事地域住民の交流のきっかけに~出前モノづくりカフェ開店!
次の記事2021年9月30日/定点観測
ライター 高橋美沙生
ライター/大学院生。神奈川県在住。高校一年生だった2014年より東日本大震災の復興支援ボランティアに参加し、南三陸町で継続的に活動してきた。自然災害発生時とその後における人々の結びつきのあり方について、東日本大震災を題材に研究するべく、現在は早稲田大学大学院 環境・エネルギー研究科修士課程に在籍している。南三陸なうのライターとしての目標は、「インターネットを通じて南三陸町の地域性を拡大すること」