ツアーガイドは大学生。南三陸の魅力満載!オンラインツアー

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コロナ禍でなかなか南三陸に行けない…。ではオンラインで訪れよう!と、2020年9月27日に、南三陸オンラインツアーが行われました。案内したのは大正大学地域創生学部の学生たち。どんなツアーだったのでしょうか?

大正大生の学びと南三陸愛から生まれたオンラインツアー。

「南三陸にハマった大学生が案内する森里海!オンラインツアー」を実施したのは、日本中の素敵な人に会いに行く旅を企画提案している「あうたび」です。南三陸と関係の深い大正大学とあうたびがコラボし、「南三陸まなびの里いりやど」を運営する南三陸研修センターの協力により、ツアーが実現しました。

大正大学地域創生学部では、これまで南三陸で実習を行ってきましたが、今年は新型コロナウイルスの影響で訪れることができなくなってしまいました。そんななかでも何かできないかと模索し、8月末に南三陸の魅力を紹介するオンラインツアーを学内研修として実施。オンラインでも、地域の魅力を伝えたり地元の人たちと交流を深めたりできるということを実感しました。そこで、8月に実施したオンラインツアーでの学びを深化させ、発表する機会として、一般の人々にも南三陸の人や土地の魅力を伝える「あうたびオンラインツアー」を開催することにしたのです。

※「あうたび」サイトより https://autabi.com/event/producer/14294/

オンラインツアーの案内人は、実習で南三陸に滞在してすっかりハマった大正大学地域創生学部3年生の3人。菅原汐里さん(左)、會田菜月さん(中)、鈴木里奈さん(右)

あうたびオンラインツアーの特徴のひとつは、ほかでは買えないオリジナルの特産品セットが届くこと。それらの特産品を楽しむことで、より旅行気分が味わえますし、その地域の生産者さんを応援することができます。今回のオンラインツアーでも、「南三陸応援セット」として、南三陸の海の幸・山の幸、スイーツ、グッズなど、素敵な品々が事前に届きました。ツアーへの期待がますます高まります…!

ワイン、むきホヤ、塩蔵わかめ、鯖の冷燻、南三陸産ひとめぼれ、りんご、マドレーヌなど、南三陸の美味が詰まった特産品セット。箱を開けた瞬間、旅に出るときのようなワクワク感でいっぱいに

多彩なガイドが南三陸の森里海を案内!

ツアー当日。特産品セットと一緒に送られてきた資料を準備して、パソコンに向かいます。ツアーの集合場所は南三陸町震災復興記念公園。スクリーン上に日本各地から次々と参加者が集まってきて、約40人の参加者がそろったところでツアー開始!

自宅でくつろぎながら、気軽に参加できるのがオンラインツアーのメリット

今回のツアーでは、各スポットにつき、まずスペシャルガイドの大正大学生による説明があり、それから南三陸の現地ガイドが案内してくれます。震災復興祈念公園を案内してくれたのは、「震災語り部」である南三陸研修センターの三浦貴裕さん。今秋に全体開園を予定している震災復興祈念公園ですが、すでにオープンしている「祈りの丘」からスタートし、防災対策庁舎も案内してくれました。

震災復興祈念公園「祈りの丘」頂上からレポートする三浦さん。「名簿安置の碑」の前で、ツアー参加者も一緒に黙とうを捧げた
「祈りの丘」を下って、津波被害を受けた防災対策庁舎へ

次は打って変わって「南三陸化石探訪」です。現地の案内人は漁師の高橋直哉さん。「南三陸応援セット」で届いた塩蔵わかめの生産者ですが、実は大の化石好き。南三陸でしかできない体験をと、化石発掘プログラムを行っています。ちなみに、同じく応援セット(Bコース)に入っていた「南三陸化石エコバッグ」に描かれているのは、南三陸町歌津地区で発見された「ティラコ」という新種の化石。南三陸が実は化石の宝庫だと知って、驚く参加者もたくさんいました。

化石掘りの現場を案内する高橋直哉さん。化石掘りを実演しながら、化石探しのコツも伝授してくれた
いま見つかったばかり?の立派なアンモナイトの化石

化石掘りを楽しんだ後は、「たみこの海パック」阿部民子さんのところへ。漁師の妻である民子さんは、震災後に「たみこの海パック」を立ち上げ、南三陸のさまざまな海産物を販売しています。

応援セットの中には民子さんの「むきホヤ」が。ホヤは、日本酒はもちろんのこと、ワインにも合うそうです。南三陸の特産品であるホヤの魅力を、民子さんが大いに語ってくれました。

「これから牡蠣のシーズンで、忙しくなります」と話す阿部民子さん

5分ほどトイレ休憩を挟み、海水浴場「サンオーレそではま」へ。その後、車で「南三陸さんさん商店街」へ移動します。移動中の車窓風景を眺めていると、まるでドライブしているような気分に。

さんさん商店街に到着すると、「南三陸まちづくり未来」の佐藤潤也さんがお出迎え。「お山のマドレーヌ」が人気の「オーイング菓子工房Ryo」、応援セットに自慢の「鯖の冷燻」を提供した「山内鮮魚店」など、さんさん商店街を案内してくれました。鮭やイクラがのった「キラキラ秋旨丼」の食レポも…! とってもおいしそうでした。(画面越しに眺めているだけなのがツライところでしたが…笑)

さんさん商店街のおすすめグルメをたっぷり紹介してくれた佐藤潤也さん

続いて、オクトパス君グッズを手がける入谷地区の「YES工房」へ。大森丈広さんが工房内を案内し、レーザーカッターによる南三陸杉コースター製作の様子も見せてくれました。さらに、近くの八幡神社にも参拝。階段の上り下りは臨場感たっぷりで、見ているほうも思わず「ふぅっ」と息をつきそうになりました(笑)。

廃校となった中学校の特別教室を改装したYES工房を紹介する大森丈広さん
疫病を払うと言われている妖怪「アマビエ」バージョンのオクトパス君
YES工房の近くにある八幡神社には、大きなオクトパス君の像が奉納されている

出会い、交流、学び…。充実の4時間で南三陸を満喫する。

YES工房を後にし、入谷地区の美しい里山風景を楽しみつつ、少し休憩。海のイメージが強い南三陸ですが、実は町面積の8割は山なのです。応援セットに入っていた「ひとめぼれ」は、生ごみからつくられた液肥を使って育てられた「めぐりん米」という特別なお米。入谷地区の農家さんが生産したものです。

黄金の稲穂が美しい入谷の田園風景

その入谷地区にある宿泊施設「いりやど」に到着すると、阿部忠義さんが迎えてくれました。館内や部屋を案内してもらい、まさに宿にチェックインした気分です。次はほんとうに泊まりに行きたい…!

いりやどを運営する南三陸研修センターの阿部忠義さん。オクトパス君の生みの親でもある

そして、ついに最後の訪問スポット「南三陸ワイナリー」へ。オープン直前のワイナリーを、代表の佐々木道彦さんが案内してくれました。醸造タンクを見せてくれたり、ワインづくりの工程を説明してくれたりと、充実のワイナリー見学。これは飲まずにはいられない!とばかりに、応援セット(Bコース)に入っていた南三陸ワインで、画面越しに乾杯をしました。

応援セットにも入っていた「南三陸ワイン DELAWARE 2019」について、「海産物と合うようにあえて酸味を残しました」と説明する佐々木さん
海中で熟成して引き上げたワインも見せてくれた。「今年度は海中熟成ワインの数を増やしたい」と佐々木さんは話す
南三陸ワインで乾杯! 待ちきれずに飲み始める参加者も

ひと通り行程を終え、最後に大正大生より、南三陸での学びについて発表が行われました。會田菜月さん、鈴木里奈さん、菅原汐里さんの3人が、南三陸や東京での実習で学んだこと、そして南三陸の魅力について話をしました。南三陸の景色やグルメはもちろんのことですが、何よりも人々との出会いや交流が心に残っているとのこと。今回のオンラインツアーでも、南三陸の人々との出会いや交流という要素がたっぷりありました。

14時から始まったツアーもいよいよ終盤。18時からは懇親会が行われました。南三陸ワインやりんごジュースで、あらためて乾杯!

懇親会には参加者・スタッフ30人ほどが参加し、ツアーの感想を述べ合ったりして交流を深めました。参加者からは、「今回のオンラインツアーは学ぶことがとても多かったです。コロナが落ち着いたら南三陸に行きます!」「学生さんたちの一生懸命な取り組みに刺激を受けました」といった声が。充実した4時間のツアーに、みなさん大満足の様子でした。

19時になりツアーは終了。引き続き2次会があり、応援セットの鯖やホヤをおつまみに、さらに盛り上がったようです。

南三陸の見どころが凝縮していた今回のオンラインツアー。ただスポットをめぐるだけでなく、たくさんの「人」が前面に出ていたのが「あうたび」ならではのよさでした。特産品セットでその地域の美味を味わいながら、オンラインで現地の人たちや参加者と交流する。

新しい形の“旅”を満喫しました。バーチャルで南三陸を訪れ、ますます南三陸に行きたくなったので、次はリアルで…!

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