毎年、夏に南三陸町で演劇の公演をしていた「ごきげん一家」がオンライン公演を開催しました。また同時期に地域で楽しめることはないかと始まった、歌動画を作る企画「『えんとつ町のプペル』ごきげんに歌おうプロジェクト(以下、ごきげんプペル)」。そのプロジェクトを立ち上げた東京にある全學寺副住職である大島さんとごきげん一家の目谷さんと浅川さんに話を伺いました。
南三陸が繋いだ縁。全學寺×ごきげん一家
今回、地域で歌動画を作る企画「ごきげんプぺル」を立ち上げたのは、東京都足立区にある全學寺副住職である大島俊映さんとごきげん一家の浅川芳恵さんです。2人の出会いは2019年から毎年2月に全學寺で開催している「すきだっちゃ南三陸」。2019年に開催した第1回目の時に、縁あってイベント内で演劇を披露したことが大島さんとごきげん一家の出会いでした。今年は新型コロナウイルスの感染が拡大する前の2月上旬に開催され、ごきげん一家も2年連続で出演し演劇を披露しました。
第2回目となった今年のイベント終了後、インベントに関わった人を中心に新たなコミュニティが出来上がっていったと話す大島さん。その新たなコミュニティがさらに地域で面白いことができないかと思っていた矢先、新型コロナウイルスの感染が拡大しました。それでも「自粛生活の中でも地域で何かできないか」と大島さんから、ごきげん一家 浅川さんに相談を持ち掛けたのが今回のプロジェクトの始まりでした。
歌動画いいよね!から形になって行ったプロジェクト
企画のコンテンツも大島さんから「動画で歌を歌ったらいいよね」と提案したことで、ごきげんプぺルが動き始めました。
プロジェクトの話が進む中でせっかくやるなら「すきだっちゃ南三陸」やごきげん一家が繋がりのある、南三陸と絡めた企画にしたいという想いと共に進んでいきました。また題材は以前話題にもなった「えんとつ町のプぺル」を採用。作者である西野亮廣さんのファンである大島さんと浅川さんが、西野亮廣さんのオンラインサロンに参加していたこともあり「えんとつ町のプぺル」に決まったと話します。プロジェクトが形になっていく過程で、自然とごきげん一家が企画やコンテンツを作る役割、大島さんがコミュニティ全体のまとめる役割になっていったと振り返ります。
再生回数×20円を南三陸での活動資金に
ごきげんプぺルに合わせて「えんとつ町のプぺル」をオンライン朗読劇として5月と7月の2回開催した、ごきげん一家。「ごきげんプぺル」で完成した歌動画は、7月19日に行ったオンライン公演のエンディングで初のお披露目となりました。また公演終了後、オンライン公演の様子をYouTubeで配信。期間内に1再生される度、ごきげん一家に南三陸での活動資金として20円が寄付されるチャリティ企画も合わせて実施されました。
プロジェクトを通して、いつか南三陸を訪れるきっかけに
今回、ごきげんプぺルに協力してもらった人には南三陸産の乾物をプレゼント。大島さんは「これまでも南三陸と地域(東京都足立区)を繋ぐ想いで活動をしてきた。このプロジェクトやプレゼントが縁となり、南三陸を訪れるきっかけになったら嬉しい」と話していました。ごきげん一家代表である目谷哲朗さんは「何もしないより、現状でできることは何だろうと考えた。オンラインならたくさんの人に届けられるとポジティブに考えるようになり、オンラインでの企画を考えた」と一連のオンライン企画を振り返ります。
収束後の南三陸での活動に期待が膨らむ
新型コロナウイルスの影響により、今年の夏に予定していた南三陸公演は中止にしたごきげん一家。目谷さん、浅川さんは今回オンラインで披露した「えんとつ町のプぺル」を南三陸で実演してみたいと話します。「絵本の主人公の町も漁師町で似ている部分もあるため、南三陸でやったらどんな反応になるのか楽しみ」と浅川さんは話していました。自身でメディアサイトの運営もしている大島さんは「今後も継続して南三陸の発信をしていきたい。自分が南三陸を楽しみつつ、いろんな人繋がる入口を作っていきたい」と意気込みます。また以前訪れた際、仲間たちと南三陸で釣りをしようと話しており、次回の楽しみにしていると話していました。
新型コロナウイルスの感染拡大により、変化しつつある社会。南三陸と東京で距離は離れていますが、南三陸への想いは距離など関係ないと取材を通して感じました。南三陸がきっかけとなり、広がった応援の輪。今回のプロジェクトで、さらにその輪も広がったことでしょう。今後もそれぞれの活動に注目です。
▶【映画】『えんとつ町のプペル』主題歌 ごきげんに歌おうプロジェクト ~届けよう、南三陸へ~
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