愛知学院大生が提案!災害へ備えるため防災グッズ

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震災から9年を迎える南三陸町。近年、災害も絶えない日本で「災害への備え」が非常に大切になってきています。そんな中、愛知学院大学の学生達が、夏に防災タウンミーティングを町内で実施。それを基に学生達が防災グッズを考えました。

はじまりはゼミ活動!?

もともとゼミ活動の一環で、震災から2年後の2013年から南三陸町でのボランティア活動をはじめた愛知学院大学。それから継続的なボランティア活動を経て、3年後の2016年に大学の後援もあり、全学部対象の活動になりました。

「南三陸町と愛知学院大学を繋げる」を掲げ、「ACM(愛知学院大学 connect 南三陸町)」をボランティアチームの名前にしてこれまで活動してきました。昨年度はボランティア活動以外に、農業を体験。実際に体験して見えてきた現状と課題から、規格外ネギの活用を学生目線でアイディアを出し合いました。

今年度は「つながりの中で学ぶ」をテーマに、8月に学生19名が参加。近い将来発生すると言われている南海トラフ地震へ備えるため、防災タウンミーティングを企画。東日本大震災を経験した町民から、当時の状況やどのようにして乗り越えたか話を聞きました。

提供:愛知学院大学

様々な用途で活用できるモノを1つに

2月16日に行われた活動報告会には、夏のタウンミーティングに参加していた住民15名ほどが参加。学生は中心的に活動していた9名が、防災タウンミーティングの報告と学生達が提案する防災グッズについて説明をしました。

今回、学生達が考えた防災グッズは、普段から携帯することができるサイズを目指していました。防災ミーティング後、限られた時間の中で聞き取った情報を基に何が必要かを考え、議論を重ね、試行錯誤をしてきました。

話し合いの末、今回提案されたのが防災ポーチ。中には、風呂敷や大きな黒い袋、ライトホイッスル、個人情報カードが入っています。風呂敷や黒い袋は、骨折箇所の固定や寒さ対策など、工夫次第で様々な使い方ができることが説明されました。また個人情報カードはオリジナルデザインで、名前や持病、アレルギーの有無などが書き込めるようになっています。

防災ポーチ 中身「ふろしき2枚、大きな黒袋、ライト・ホイッスル、個人情報カード」

「実際に来て感じて、学び、成長して欲しい」

この活動の引率をしている愛知学院大学 城戸裕子先生は、「実際に足を運んで、感じて学んだことを、紹介することで成長して欲しい」と話していました。報告会の最後には学生一人ひとりから感想が話され、それぞれ活動を通して変わったことを話していました。

昨年夏に初めて南三陸町を訪れたという、4年生の服部星来さんは「災害が起きてもなんとかなると思っていた。活動を通して“備え”が大事だと感じた。備えがあることで守りたい人も守ることが出来る」と災害や防災への考え方が変わったことを話しました。春からは保育士になる服部星来さん、「これからもこの活動を継続・発展して欲しい。そして、この経験を子ども達にも伝えていきたい」と意気込んでいました。

愛知学院大学 服部星来さん

最後の挨拶で城戸先生は「まだ完成形でなく、活動を引き継いで完成を目指したい。完成したものは新入生への配布をして防災意識の向上を目指している」と挨拶しました。また「防災・減災の種をこれまでも蒔いてきたが、芽が出たところで新しい学生になっていたが、今回はその芽を少し育てることが出来た」と話しており、これまでの活動とは違う学生の成長を感じているようでした。今回提案した、防災ポーチが今後どのように完成されていくのか。また南三陸町での活動が今後どのように発展していくのか注目です。

愛知学院大学 城戸裕子先生

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