「模型を通し、ふるさとの姿を思い出してもらおう」
そんな試みが学生たちの手で続けられています。
『「失われた街」模型復元プロジェクト』。
先日、そのワークショップへお邪魔してきました。
南方仮設住宅、戸数300超。
集会所に入ると精密な白い模型が広がっていました。
縮尺500分の一、
震災前の志津川市街地3ヘクタールが再現されています。
この日は開催初日でしたが
既に色とりどりの「記憶の旗」が立てられていました。
『○○さんち』 『よくお花見した場所』 『自分で建てた家』・・・
「今日の早い時間に15人ほどが来てくださいました。
元のご自宅に色を塗っていった方もいます。」
そう話すのは今回のリーダー、神戸大学大学院工学研究科 阪本昌則さんです。
「このプロジェクトは震災後すぐ、
建築を学ぶ学生が中心となって起ちあがりました。
学生の作った模型に街の人々の手で思い出を加えてもらうことで
記憶の風化を防ぎ、街の姿を保存していこうというものです。
2011年夏の気仙沼を皮切りに
岩手・宮城・福島の各地でワークショップを展開しています。」
基礎となる模型は震災前の地図や航空写真を参考に制作。
今回の志津川市街地模型の制作期間は1か月。
およそ30人がかりの作業となったそうです。
「私たちも、作っているうちにその場所に共感を覚えてしまい
町をもっと知りたくなるんです。
皆さんにも模型を通じてふるさとへの思いを深めてほしい、
そして町の再生への希望の糧にしてほしい、そう願っています。」(阪本さん)
南方でのワークショップは21日まで。
22日からは南三陸ポータルセンターへ移動するそうです。
数日後によみがえる町はどんな色なのでしょうか。
皆さんもぜひ確かめに来てください。
■記憶の街ワークショップ in 志津川
日時:5月22日(木)~25日(日) 午前9時~午後18時
場所:南三陸ポータルセンター
「失われた街」模型復元プロジェクト サイト
http://losthomes.jp/
(日比谷)
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