先日4月20日、大安。
町内各地でお祭りごとが開かれたこの日、
戸倉神社にも朝から装束姿の人々が集まっていました。
戸倉地区波伝谷の悪魔祓いの行事『波伝谷春祈祷』(はでんやはるきとう)。
元々はお釈迦様入滅の日、
旧暦2月15日(現代の暦では3月半ば)に行われるものだそうです。
今年はいつもより暖かい時期の開催となりました。
神社から降りたオスッサマ(お獅子様)が波伝谷の家々を回ります。
と言っても震災後、(波伝谷を含む)戸倉地区の方の多くが
地区内に点在する仮設住宅へ住まいを移しています。
一行はその1箇所1箇所で舞を披露し、1年分の厄を祓います。
中にはこの年ついに自宅を再建された方も。
悪い気をお豆腐に封じ込め、オスッサマに食べてもらいます。
舞や笛・太鼓はワゲスタツ(若い衆)の仕事です。
波伝谷およそ80軒。祭りは夕方まで続きます。
先々でお酒もふるまわれるため、昼すぎには皆フラフラになっていました。
すべての家を回り終えたオスッサマは夕刻、海岸へ向かいます。
集めた災厄をそこで焼き払ってくださるのだそうです。
厄と共に寒さも払われ、町に芽吹きの季節がやってきました。