第5話 出産前後に夫にしてもらった4つのこと【後編】

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移住者夫婦である筆者が、南三陸町で妊娠、出産を経験し、子育てに奮闘する中で「え、これって〇〇だったの?!」と感じたことを綴っていく連載企画。今回のテーマは、いよいよ「出産」です!

出産前後の夫がやるべきこととは・・・?

さて、前回に続き、出産前後に夫にしてもらったサポートについて書いていきたいと思います。おさらいになりますが、出産前後、夫にしてもらったことは次の4つでした。

1、陣痛に備えて、いつでも車を出せる準備をしておく

2、いつ生まれてもいいようにあらかじめ仕事の調整をしておく

3、逐一、親族等へ連絡をする

4、とにかく、妻の側にいる

今回は、後半の3と4について書いていきたいと思います。

3、逐一、親族等へ連絡をする

出産間近になると、夫の家族、私の家族とそれぞれラインのグループを作って、出産の兆候があったらこれで知らせるからね、ということにしていました。

夫は逐一、「陣痛が来たっぽいので病院連れて行きます」「入院になりました」「陣痛強くなってきて、早ければ昼過ぎには生まれるそうです」といったことをラインで報告してくれていました。

正直、病院についてからはスマホを触る余裕なんて一切なかったので、夫が連絡関係の全てを担ってくれたのは助かりました。

さらに、生まれてから、夫の家族がお見舞いにくる時の対応や、出産後手伝いにくる母の送迎に関する連絡もそのままの流れで夫に一任。ついでに、SNSでの「無事赤ちゃん産まれました」の報告も。私をタグ付けして投稿してもらったので、私の友人たちにも一斉に報告できました。

ちなみにこのとき作ったライングループは、そのまま娘の写真をシェアするものへと用途を変え、いまも続いています。

4、とにかく、妻の側にいる

はい、これです。

むしろこれまでの3つは蛇足で、夫の役割なんて、これしかないと言えるくらい、これが大事でした。

病院に着くと、まず簡単な診察があって、これは本陣痛だね、となると入院になります。そこでLDRという、陣痛から産後数時間までを過ごす部屋に通されます。これが結構居心地よく作られていて、部屋のなかにトイレもついてるし、音楽が流せるようにコンポが置いてあったりします

陣痛に耐えてるときは普通のリクライニング機能付きのベッドのようなものが、いざ出産です、となると分娩台になるんですね。立会い出産でないとはいえ、夫もこのLDRに一緒に入れます。助産師さんやお医者さんが来て、診察します、とかいよいよ生まれるので準備しますね、というときだけ、旦那さまは外でお待ちください、と言われる感じでした。

その部屋でパジャマに着替えて、陣痛の強さや間隔を測るセンサーをお腹に巻かれて、はい、じゃあ1時間に1回くらい様子見にくるので、何かあったらナースコールしてくださいね。となるわけです。

え、1時間に1回??

そうなんです。入院したら安心と思いきや、「何か」ない限りはLDRという部屋に隔離されたまま基本放置。(もちろん、お腹のセンサーは助産師さんがいる部屋でも見れるようになっていて、常に確認されているので、放置ではないですが)襲い来る陣痛の波に耐えること、約6時間。とても一人じゃ耐えられません・・・。

とはいえ、この時私は陣痛の波に呼吸を合わせ、恥骨のあたりを押し広げて降りてこようとする赤ちゃんの気配に神経を集中させてるので、いま私に指一本触れないで!という状況。夫もそれを察していたので、余計なことはせず、私の指示で飲み物を渡したり、ベッドのリクライニングを微調整したり、BGMのCDを替えたり、ということをいそいそとやってくれていました。

出産って一度始まってしまうと待ったもかけられないし、この苦しみがいつまで続くのかわからないまま、ひたすら自分が戦うしかないんです。でも、それを見守ってくれている人がいるというだけで、気力を保ってられるんですよね。なので、これから奥さんが出産に臨むという世の旦那さんたちは、どうせ男なんて何もできることないんだから、いても無駄じゃない?なんて思っちゃダメです!声に出さなくてもいいので、できるだけそばにいて応援してあげてください。

苦しがる人間を目の前にして6時間なすすべもなくただ居るというのも、ある意味苦行だなと思いますが、寄り添い続けてくれた夫には感謝です。

陣痛中はそんな感じでしたが、もう一つ夫がいてくれてよかったなと思うのが、出産直後のひと時です。赤ちゃんが生まれると、赤ちゃんの体を綺麗にしたり、異常がないか診察したり、身長体重を測定したり、といった一連の作業が終わったあと、父親(そう、この瞬間から父親と呼ばれるんです)がLDRに呼ばれます。このとき私は、それまでの痛みがすうっと消えて、全身にみなぎっていた緊張もふわっと抜けて、やっと出会えた赤ちゃんを胸の上に乗せられていました。(カンガルーケアというそうです)

この、夫と赤ちゃんが初めて対面して、助産師さんも出て行って親子3人きりになったときの気持ちっていうのが、本当に人生で最も穏やかな心持ちというか、幸福なひと時だったんです。ただただゆったりとした静かな静かな時間で、いまこの時を過ごせていることが人生のギフトだなあと思えるような時間でした。いまだにこのときの貯金で今もがんばれているような気さえします。

さて、そんな感じで夫のサポートもあり、無事赤ちゃんを迎えることができました。

次回からはいよいよ、育児編。新米母ちゃんが南三陸で子育てをして感じたことを綴っていきたいと思います。

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