思い出写真館

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昨晩から雪が降り続けています。除雪が追い付いておらず、出勤時はまだ三陸道も真っ白でした。

さて、ここは町役場や診療所の並ぶ志津川地区沼田。ベイサイドアリーナ駐車場内では災害ボランティアセンターの白いテントが目を惹きます。

そのすぐ近くのコンテナが、本日ご紹介する「思い出写真館」です。

過去の津波災害の経験から、南三陸の人々はアルバム等の思い出の品を失う辛さを痛感していました。

3.11後、佐藤町長の発案により有志チーム「思い出探し隊」が結成されたのは同月28日のこと。泥に埋もれた町から写真、トロフィー、賞状などを拾い上げ、手作業で洗浄を行いました。連日、自衛隊や他ボランティアの方々とともに過酷な捜索が続けられたそうです。

この「思い出写真館」に収められているのはそんな写真たちです。保管写真15万枚が全てデータ化されており、館内のパソコンで閲覧することができます。(※被災した方とご家族の方のみ入館できます)

思い出を探す人々を迎え入れてきた写真館。管理を行う南三陸町災害ボランティアセンターによるとこれまで約3000人のご利用があり、1万2000枚の写真が持ち主の元に戻っていったそうです。これは保管数全体の1割弱にあたります。

猪又隆弘センター長にお話を伺いました。「開設当初は1日20~30人の利用がありました。約2年半が経ち、最近は1日数名です。が、今のところ写真類の破棄は考えていません。もうしばらく保管を続け、できる限り持ち主を待つつもりです。」

常駐スタッフの小山さんは「来館の方は写真を2~3時間閲覧されていく場合が多いです。1日では全部に目を通せず、何度もお越しになる方もおいでです。子どもの頃の写真やご故人の写真を見つけて喜んでもらえると、やはり嬉しいですね。」と微笑みます。

「1人でも多くの人に見に来てもらい、1枚でも多くの写真が必要な人の元に戻るよう願っています。」(猪又センター長)

■思い出写真館
場所:ベイサイドアリーナ駐車場特設コンテナ
受付時間: 9:30~15:30
受付日: 年末年始を除く毎日
問い合わせ:南三陸町災害ボランティアセンター
電話番号: 0226-46-4088(9:00~15:00)

 

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