石巻地域若者サポートステーション

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震災からもうすぐ4年。
整備の進む町内では津波の痕跡も消えつつあります。
が、心の傷はこれから表面化していくのではと言われています。

今回は石巻地域若者サポートステーション南三陸出張所
常駐カウンセラーの石川清守さんにお話を伺いました。

「石巻地域若者サポートステーション(以下サポステ)は
主に15~39歳の若年者を対象とする支援機関です。
2014年1月の設立以来、自立に悩む若者をサポートしてきました。」

この場合の“自立”とは“無就業状態からの脱出”のこと。
就職のほか、専門学校へ進学する方もいるそうです。

「引きこもりや学校中退・心身のハンディキャップなど、自立へのハードルは様々です。
サポステでは“インテーク”と呼ぶ相談会で悩み事を聴き出し、
コミュニケーションの練習や心の相談、就業のための訓練など
 相談者に合わせたプログラムを組んでいます。」

南三陸に出張所ができたのは去年の7月のことです。
石川さんはここで数名の利用者さんを担当されています。

「どの方も最近1~2年間に引きこもり状態となっています。
 震災直後、災害廃棄物処理場など短期の仕事に就いたけれど
 その雇用が終わった後は目標を見つけられないまま、というケースが見られます。」

そのため、気持ちが前向きになるようなプログラムを用意しているとのこと。
地域の企業等と連携したジョブトレーニングは
働く楽しさを感じられる、と好評だそうです。


(写真提供:石川清守さん)

「訓練が有意義なのはもちろんなんですが、まず“外に用事を作る”ことが大事です。
 ここに顔を出すだけでも
 早起きし、それなりに身なりを整え、家族以外の人と話すという工程が要ります。
 生活の乱れを直すことが“社会で役に立てる自分”につながるんです。」

設立から1年、全体で数十名の若者を卒業させた石巻サポステですが
石川さんは「見えるところに手が届いただけ」と言います。

サポステの利用には利用者側からの接触が必要です。
これまではご家族などの勧めで来る方が多かったのですが
差し伸べる手がない方も大勢いると考えられています。
特に成人の場合、一人一人の生活状態を把握する手段は少なく
引きこもりの実数は「まず分からない」ものなのだそうです。

「自らSOSを出せる方はほとんどいません。
 あなたの周りに支援が必要な方がいらしたらぜひご一報ください。」

■石巻地域若者サポートステーション 南三陸出張所
開所時間 10:00~17:00
開所日 月曜~金曜(祝祭日除く)
住所 〒986-0726 南三陸町志津川字磯の沢32
 NPO法人ワーカーズコープ南三陸事業所内
電話 0226-25-8551
メールアドレス minami-sanriku@roukyou.gr.jp
石巻地域若者サポートステーション サイト http://ishisapo.roukyou.gr.jp/

(日比谷)

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