南三陸町に関わる人々と町民を結ぶ交流プログラム「南三陸応縁団」。特徴のひとつが、南三陸町での農作業や水産加工、各地で行われる物産展などでの「おでって」(お手伝い)です。おでって体験をレポートします!
南三陸応縁団に入って「おでって」になろう!
「南三陸応縁団」に入ると、団員向けの交流イベントや限定ツアーなどに参加できるほか、全国各地で開催される物産展や、南三陸町の農業や水産加工の現場での「おでって」(お手伝い)活動に参加することができます。おでっては、これまでの災害支援ボランティアに代わるもの。しかし、単にマンパワーを求めるのではなく、南三陸町を知り、町民との交流を深め、継続して町に足を運んでもらうためのきっかけとなることを目指したしくみです。
おでって募集の情報は南三陸応縁団のウェブサイトに掲載。通年のものと季節に応じたもの、単発のイベントなど、さまざまなおでってがあります。ウェブサイトをチェックして、興味のあるおでってを見つけたら申し込んでみましょう。
おでっての申し込み~参加の流れは以下の通り。
- 希望するおでっての実施2日前までに、南三陸応縁団のウェブサイトから申し込む。
- 南三陸応援団事務局より受入可否の連絡が来る。
- おでって当日、9時10分~9時25分の間に南三陸町観光協会ポータルセンター(南三陸町志津川字御前下51-1)で受付を行う。
- 活動先が決まり、オリエンテーションを受けたら、自分で活動先まで移動する。
参加するおでってによって格好や必要なものは違いますが、基本的に動きやすい服装で、長靴、軍手、昼食、飲み物を持っていきましょう。なお、おでって参加にあたっては、自分が住む地域の社会福祉協議会で事前にボランティア保険へ加入しておくことが義務付けられています。
南三陸農工房での農作業おでって
では、おでって活動の様子を覗いてみましょう。通年でおでってさんを受け入れている「南三陸農工房」におじゃましました。南三陸農工房は、ネギをはじめとするさまざまな農作物を手がける農業生産法人。毎日のようにおでってさんを受け入れ、「農を通じた交流」を行っています。農工房でのおでって活動は、基本的に農作業。取材時、おでってさんたちはトマトの剪定を行っていました。
この日のおでってさんは3名。静岡からやって来た男性と女性、そして青森の男性。青森の男性はリピーターで、頻繁に農工房に通っているそうです。
お楽しみは畑でいただくお昼ごはん
農工房でのおでって活動のお楽しみはランチタイム。体を動かした後に畑のそばでいただくお昼ごはんは、ほんとうにおいしい! おでってさんはお弁当を持参しますが、農工房のスタッフが採れたて野菜で一品作ってくれることも。この日はかぼちゃの煮物とお漬物、みずみずしいスイカを出してくれました。「このまかないが楽しみで。すっかり胃袋をつかまれましたね」と青森の男性は笑います。
おでっての魅力は町の人との交流・つながり
静岡の男性に、おでって活動の魅力を聞いてみました。「ひとことで言うと人とのつながりですね。おでって活動には、単なる観光では味わえない町の人と交流があります。人とのつながりができるからこそ、また来ようと思いますね」。いろいろなおでって活動の中から、自分が興味のあるものを選ぶ楽しみもあるそうです。
一方、青森の男性は「何といっても新鮮でおいしい野菜が食べられること!」と強調。そして「自分が世話をした野菜たちの成長を見るのも楽しみですね」と、農工房でのおでってならではの醍醐味を話してくれました。
マンパワーを提供するだけでなく、町の人とつながり、町と関わりを深めることができるのが、南三陸応縁団のおでって活動の魅力。(そして、おいしいものが食べられる!かも) おでっての受け入れ先は増えてきており、おでってと組み合わせた独自のツアーも行われています。
観光とはまた違った、より深い交流・つながりができる南三陸応縁団のおでって活動。あなたも参加してみませんか?