着々と建設が進行中の南三陸町役場新庁舎。住民の憩いの場である「マチドマ」と、カフェスペースの設置が予定されています。カフェの運営を行う事業者の募集について、地方創生・官民連携推進室に話を伺いました。
役場の敷居を低くする新庁舎は来年9月完成予定
東日本大震災で被災した南三陸町役場。震災から5年半たつ現在でも、職員は仮庁舎での勤務が続いています。本設の新しい役場庁舎は、平成29年9月の完成予定に向けて、現在、南三陸病院の隣の敷地にて着々と建設が進行中です。建材の多くに県内で初めて森林管理の国際認証「FSC」を取得した南三陸杉を活用するなど、地域資源の有効活用も推進。町の看板として他市町村にも誇れる建物となることでしょう。
住民票や戸籍謄本の取得などの用事がないと、なかなか気軽に足を踏み入れることの多くない役場庁舎。新しくできる庁舎は、住民と行政の間にある壁を少しでも低くすることを目指しています。
「住民の方が気軽に、ふらっと訪れてもらいたいなと思っています。役場に用事のある方、近隣住民の方など多くの方にとっての憩いのスペースにしていきたいですね」と役場の地方創生・官民連携推進室の担当者は話します。
町民の憩いの場「マチドマ」に併設されるカフェの運営者を募集
その象徴的なスペースが、役場の玄関を入ったロビーに設置が予定されている「マチドマ」。町民が展示や談話、休憩などに活用できる集いの空間です。この空間作りにあたって「マチドマづくりワークショップ」が開催されるなど、高校生を含む若い町民と設計者で行われた意見交換が生かされています。
さらにマチドマに併設される形でカフェスペースを用意。現在南三陸町では、このカフェスペースの運営を行っていただく事業者を募集しています。
カフェスペースの目的を尋ねると、
「やはり多くの住民に、気軽に役場庁舎に来ていただけるようにすることですね。近隣行政を例にとると、カフェテリアの入っている宮城県庁のイメージ。打ち合わせ場所にもなるし、近隣住民のお茶っこの場にもなる。ふらっと空いた時間に勉強や読書、仕事などができるスペースになることが理想です」と話します。
集いの空間「マチドマ」との連携も大事な要素。
「例えばマチドマで、夜にイベントやっているときには営業時間外でも協力していただけるのかなど、カフェとマチドマがどう連携していくのかも検討していただきたいと思います」
フランチャイズ出店で町民の夢の実現も!?
役場庁舎での出店のため、安定的な経営が欠かせません。そのためカフェ経営実績のある事業者の募集となっています。しかし、
「フランチャイズでの出店は認められています。そのため、『カフェをやりたいけど一から作ってやるには…』という町民の方が、チェーン店とフランチャイズ契約を結んで出店することも可能です。フランチャイズでブランドやノウハウを生かしながら役場庁舎で実績を積み、独立を目指すというのもよいかもしれませんね」
もちろん町民以外でも、これを機に南三陸でチャレンジしたい事業者も歓迎とのこと。いずれにしろ、役場新庁舎のカフェがどんなスペースとなるか期待が膨らみますね。
※下記のカフェスペース概要のほか、募集の詳しい条件等は、町公式ホームページ(以下リンク)をご覧ください。
南三陸町役場新庁舎(平成29年9月完成予定)カフェスペースの運営事業者公募
カフェスペース概要
◇事業場所
宮城県本吉郡南三陸町志津川字沼田地内
南三陸町役場新庁舎カフェスペース 貸付面積:44.5㎡
◇公募型プロポーザル方式参加資格
法人又は個人事業主で募集要項の参加資格要件をすべて満たす者。
フランチャインズチェーンの加盟店やチェーン本部を含む。
◇契約方法 行政財産の貸付け
◇参加表明書の提出期限 平成28年7月11日(月)午後5時まで
◇プロポーザル提出期限 平成28年7月27日(水)午後5時まで
◇営業開始 平成29年9月頃(新庁舎完成)