南三陸では今、わかめが旬を迎えています。大きくて歯ごたえの良い三陸わかめは国産物の中でもブランド扱い。3月上旬、その収穫の様子を見せてもらうことができました。
時間は朝6時、気温は3度。この時期としては暖かい陽気です。戸倉地区長清水(ながしず)漁港から「第七黄金丸(だいななこがねまる)」が出港し、わかめの収穫ポイントに向かいます。
こちらがわかめの養殖場。
わかめの植わったロープをウインチで引き上げ手作業で刈り取ります。前年の11月頃に種付けが行われ、約3ヶ月かけて成長しました。
簡単そうに作業する漁師さんたちですが、わかめは水袋のような重さ。引っ張るだけでも大変な作業です。
20分ほど刈り取ったのちに次のポイントへ移動します。この日は約2時間半かけてポイントを廻り、1.4トンものわかめを収穫しました。
この日「第七黄金丸(だいななこがねまる)」に乗り合わせた漁師さんは4人。皆さんもともとご自分の漁船を持っていたそうですが、津波によりその多くが失われてしまいました。
現在は長清水漁港で協力し合い、被害を逃れた船に乗り合わせて海へ出ています。その後の加工まで共同で行っているのだとのこと。
「大勢での仕事は楽しい。でも漁師の仕事は自分のペースでするものだったんだ。やっぱり自分の船がほしいねえ。」そのように話す漁師さんもいらっしゃいました。
朝一番で収穫されたわかめは陸に上げられ、午前中のうちに出荷のために加工されます。
明日は、陸での加工作業をご紹介しますね。