森づくりで地域の暮らしを守りたい、ANAこころの森活動紹介(寄稿)

282

この記事は、南三陸町復興応援大使の方より寄稿いただいた記事です。

南三陸町復興応援大使の望月と申します。今回は、ANAが南三陸町で行っているこころの森プロジェクトの紹介をさせていただきます。

ANAは震災後、避難所にお風呂の給湯のボランティア活動を行ってきた南三陸町との絆を大切にしていこうと、持続可能な地域・社会に新たな価値を提供できる活動を模索した結果、豊かな森づくりが始まりました。

こころの森とは?

まずはこちらの写真をご覧ください。

入谷地区の里山風景
入谷地区の里山風景

こころの森がある南三陸町入谷地区の風景を皆さんに見ていただきたいと思います。

入谷地区は南三陸町の一番奥まった山側に位置していて、森あり川あり、晴れた日には太平洋が一望できる本当に素晴らしい里山です。

私たちは2012年7月に持続可能な活動を模索し、入谷生産森林組合、南三陸森林組合の皆様のご理解をいただき、ここ入谷の地に10ヘクタールの森林をお借りすることができました。この森で年に2回社員ボランティアが参加して森林の整備活動を行っています。その際にでる間伐材を使って地元の方々の雇用創出につながるお手伝いをしたり、参加してくれた社員たちにも震災の教訓を忘れないよう地元の語り部さんに当時の状況を伝えてもらうような活動を継続してきました。

その甲斐あって、当初はうっそうとした未間伐の森林が、森林組合や南三陸町の皆様のご協力を経て遊歩道のある素晴らしい森に変貌しました。

入口は南三陸町入谷、看板が目じるし

沢山の方々にこころの森に遊びに行ってとお声掛けをしてきたのですが、どこにあるの、どうやって行くのと言った問い合わせが多かったのが実態でした。そんな中、南三陸森林組合さんのアイデアで入口に看板を作ろうと言うことになり写真のようなでっかい看板を作成しました。(正直、恥ずかしいくらい目立ちます!)

国道398号線、通称本吉街道を志津川から上っていくと右側に写真のようなでかい看板がありますので、そこを右折してください。入ったところがこころの森の入口です。登米の方から来てもトンネルを越えてすぐ左側にこの看板が見えますので間違えようがありません。

入口から入って200メートルくらい進むと正面にこころの森の案内板があります。しかし、こころの森は10ヘクタールもありますので案内板を通り越してひたすら上ってください。さらにつづら折りの道を上がっていくとログハウスが見えてきますので、そこに車を止めてください。

ここから山の散策スタートです。

こころの森の入り口(本吉街道からそのまま入れます)
こころの森の入り口(本吉街道からそのまま入れます)

4年間の取り組みでこんなに変わったよ!

2012年7月に入谷生産森林組合と協定を締結したときの森は、杉とヒノキ、赤松がうっそうと生えている、いわゆる未間伐の森でした。

間伐が行われる前の森の状態(樹間が狭い)
間伐が行われる前の森の状態(樹間が狭い)

上の写真の通り、樹間が狭く薄暗いイメージがありました。現在は下の写真のように杉とヒノキはきっちり間伐され、赤松は松くい虫により枯れ始めた木を伐採して理想的な森に近づいています。

間伐で明るい森に変わりました
間伐で明るい森に変わりました

2015年4月から環境省が認定しているカーボン・オフセットクレジット制度であるJ-クレジットを森林吸収型で初めて認証取得しました。また、今年度はWWFが推進している、森林の環境保全に配慮し、地域社会の利益にかない、経済的にも継続可能な形で生産された木材に与えられるFSC(Forest Stewardship Council)を取得できる見込みです。

関連記事

 

僅か4年の間で皆の努力が実を結び大きな変化となりました。

森の役目ってすごいよ!

南三陸町の森は分水嶺になっていて、山に降った雨は一旦森に蓄えられます。蓄えられた水は森の豊かな養分を含んで川に流れます。その川の水は田んぼや畑の作物を育て、さらに川を伝って南三陸の志津川湾に流れ込みます。豊饒な海は南三陸の大切な水産資源であるタコ、ウニ、牡蠣、ホヤ、アワビ、ホタテを育て、ワカメやアマモなどの海草の成長にも影響していると聞いています。

下記の写真を見ていただければ、南三陸でよく言われている“森里海”の連携がお分かりになると思います。ぜひ一度南三陸町にお越しいただきご自身で体験してください。

森から流れる水が豊かな海を作ります
森から流れる水が豊かな海を作ります

私たちの目指すもの

南三陸のこころの森で私たちが目指しているのは、

「豊かな森は二酸化炭素を吸収するだけではなく雨を堰き止め、人々の暮らしを守ります。そして豊かな森に育まれた水は志津川湾に流れ込み豊かな海を作ります。古来より続く自然と人の営みを皆で守り、こころの森を次の世代へつないで行くことが私たちのできること」だと考えています。

つまり、FSC認証とも重なってきますが、持続可能な自然を守っていくこと、そして南三陸町のシンボルであるイヌワシがいつの日かこころの森に来てくれることを目指しているのです。

南三陸の森は林業関係者の皆様の熱い思いでFSC認証を取得され、大きく変貌しようとしています。こころの森も同じように整備が進み、野生の動植物と共存できる場所になって欲しいと思っています。

豊かな森のために
共存できる森に

こころの森に遊びに来て!

ここまで読んでいただければ、南三陸の森がどれだけ素晴らしいかお分かりになられたと思います。

森の中にはゆっくり歩いても30分ほどで回ることのできる遊歩道を作ってありますので、興味がある方でしたらぜひ一度歩いてみてください。稜線からは遠く美しい志津川湾を眺めることができますし、南三陸の森を俯瞰することも可能です。

また、森ではいろいろなアクティビティーも体験することが可能です。シーズンによってできることは変わってきますが、植樹の体験から企業や学校単位での森林体験を行うことができます。

私たちのこころの森は皆さんに森の魅力を体験していただけるよう、いつも皆さんがお越しになることをお待ちしております。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

(団体での見学、植樹体験、森林体験については、南三陸森林組合(0226-46-3119)にお問い合わせください。)

※森に入る際には火気厳禁ですので、喫煙などは遠慮くださいますようご協力よろしくお願いいたします。

いいね!して
南三陸を応援

フォローする