5月7日、さんさん商店街にて、志津川中学校吹奏楽部がミニコンサートをおこないました。4月に発生した熊本地震へのチャリティーコンサートとして開催され、たくさんの方が集まりました。
熊本地震へ想いを寄せて
平成28年4月14日以降、熊本県を中心に発生している一連の地震により被災された皆様に、深くお見舞い申し上げます。
南三陸町は同じく大震災の被災地として、東日本大震災の際に全国の皆様に助けられた想いを忘れず、今回の震災について支援活動に取り組んでおります。
さんさん商店街や町内公共施設等での募金活動、保健師や町職員の派遣をはじめとし、今回の志津川中学校吹奏楽部のコンサートも、チャリティー活動の一環として開催されました。
ゴールデンウィークを過ぎたさんさん商店街
ミニコンサートが開催された5月7日。よく晴れたさんさん商店街には、こどもの日を過ぎてなおたくさんの鯉のぼりが舞います。志津川高校美術部が制作し、町内の保育所・保育施設の園児らが手形を押したり色を塗ったりしたものだそう。
ゴールデンウィークには毎年、町へたくさんの観光客の方々が訪れ、今年も多分に漏れず、さんさん商店街は大忙し。東日本大震災の年を数えると6回目のゴールデンウィークとなりますが、依然としてこうして多くの方に訪れていただけることも、復興へ向けた大きな励みとなります。
この日も土曜日とあって、連休の名残のごとく、たくさんの方が商店街を訪れていました。
志津川中学校吹奏楽部チャリティーコンサート
そんなさんさん商店街で、地元志津川中学校の吹奏楽部が、熊本地震へ向けたチャリティーコンサートを開催しました。
集まったのは入学したての1年生から3年生まで、およそ30名。
「熊本へあの時の恩返しを。そのために精一杯演奏します」とあたたかいメッセージで始まり、誰もが知っている曲たちが次々と演奏されていきます。
新年度が始まりまだ1か月ほどですが、曲数も多く素晴らしい演奏です。
合唱曲『BELIEVE』
1年生が歌唱を担当し演奏した合唱曲『BELIEVE』は、会場にいた多くの人の心を打ったでしょう。筆者個人的にも小学校の合唱で歌った思い出深い曲で、思わず共に口ずさみました。
「たとえば君が傷ついて くじけそうになった時は かならず僕がそばにいて ささえてあげるよその肩を」
「悲しみや苦しみが いつの日か喜びに変わるだろう」
「世界中のやさしさで この地球をつつみたい」
(『BELIEVE』作詞・作曲:杉本竜一)
吹奏楽部の皆さんの想いがこもった選曲と演奏、さらに春のうららかな陽気で、とてもあたたかい気持ちになりました。
「南三陸から特大の愛を」
客席では、1年生の女子生徒2人が手づくりの募金箱を手に、募金活動に励みます。
商店街に集まったたくさんのお客さんから、あたたかい募金が集まっていました。募金箱に貼られたチラシには「南三陸から特大の愛を」の言葉。
吹奏楽部のみなさんの愛とともに、5年前この町が感じた感謝の恩返しとして、熊本のみなさんへ届けられたことでしょう。
東日本大震災から5年
東日本大震災から5年が経過し、当時小学校低中学年だった子どもたちが立派な中学生になりました。
多感な時期に被災し過ごした5年間は、彼ら彼女らにとってどんな5年間だったでしょうか。彼ら彼女らの心にも、その時多くの方に助けていただいた恩が確かに残っていて、今こうして熊本に向けて立ち上がっています。町の未来を担う、若く力強い中学生のみなさんに期待が膨らみます。
「いま未来の扉を開けるとき I believe in future 信じてる」(BELIEVE』作詞・作曲:杉本竜一)