1月10日(日)、南三陸町総合体育館にて「令和2年度 成人式」が行われました。今回、新たに成人を迎えたのは109名。新型コロナウイルス感染予防策を講じての開催となった成人式の様子をお届けします。
新成人を迎えた109名
令和2年度の成人式が1月10日、南三陸町総合体育館で行われました。今年、新たなに成人を迎えたのは、2000年から2021年に生まれた109名。東日本大震災時は、小学4年生だった新成人たち。町の復興も進み間もなく震災10年を迎える今年、新成人たちは人生の一つの節目を迎えました。
新型コロナウイルスの影響により、自治体によっては成人式を取りやめる所もある中、検温やマスクの着用など徹底した感染予防策を講じての開催となった成人式。例年、式場には新成人の家族や多くの来賓が参列していました。しかし今年は、感染予防のため新成人以外の入場は規制され例年とは違った形での開催となりました。
「震災で感じた日常の幸せ。繋がりを大切に町の復興へ携わっていきたい」
新成人を代表して誓いの言葉を述べたのは阿部夏実さん。冒頭、新型コロナウイルスの影響もありながらも、開催することが出来たことへの感謝の気持ちが読み上げられました。続けて「震災によって日常がとても幸せで、大切だということを身をもって感じた」と阿部さん。
「制限がある今の状況下でも繋がりを絶やさず、大切にして支え合いながら町の復興に携わっていけたらと思います」と誓いの言葉が述べられました。
新成人2人の抱負「町への恩返し」
新成人の抱負では、2人の新成人から抱負が述べられました。南三陸消防署に勤務している木皿和輝さんは、「社会人について多くのことを学んだ」とこの一年を振り返りました。防災にも興味があり、人の役に立つ仕事を目指していたことで消防士となった木皿さん。
「支えられる側でなく、今度は支える側として恩返しをしたい」と抱負を述べました。
続いて、抱負を述べたのは菅原真生さん。現在、南三陸町を離れ営業の仕事に就いている菅原さんは、「社会人になってから仕事の重みを感じている毎日」だと社会人生活を話しました。そして「一緒に新成人を迎えた仲間と共に、様々な形でお世話になった方たちと、この町に恩返しをしていく所存です」と抱負を述べました。
コロナ対策で迎えた成人式
記念講演では、ジャーナリストの伊藤詩織さんが「自分を信じる力」と題して、自身の体験を踏まえた講演を実施。「ちょっとコミュニティを変えるだけで世界が広まります。どんな失敗も恐れずに生活をして欲しい」と新成人にメッセージが送られました。
新型コロナウイルスの影響により、例年よりも縮小した形での開催となった今回の成人式。それでも参列した新成人からは「一時はどうなるかと思ったが、みんなとこうして会うことが出来て何より嬉しい」と久しぶりの旧友との再会を喜んでいました。
まだまだ猛威を振るっている新型コロナウイルス。一日も早い終息と新成人のこれからの未来、社会が明るくなることを祈るばかりです。109名の新成人の皆さん、おめでとうございます。