「走らない」ことを一番のルールにした運動会が今年も開催されました。消毒や三密を考慮したユニークな種目の中で、住民の方々のたくさんの笑顔に出会えました。
走らないミニ運動会、2020開幕!
走らない運動会は社会福祉協議会主催のもと、南三陸町民を対象に開催されてきました。
今年は新型コロナウイルスの影響もあり、例年よりも時間を縮小し開催することに。
会場には参加者150名とあさひ幼稚園の園児たちの他に、ボランティアで志津川高校のモアイサークル所属の3年生7名が集まりました。秋晴れの空の下、開会式が始まりました。
開幕の聖火点灯!
開会式では毎年お馴染みの聖火への点灯。
今年はどんなパフォーマンスがあるのかワクワクしながら固唾を飲んで見守る中、園児たちによる聖火が聖火台に到着すると…大きな火が!
今年はより一層気合の入った炎のコスチュームと踊りに園児たちもおじいちゃんたちも大盛り上がりで、いよいよ運動会の開幕です!
今年はどんな「走らない」種目があるのでしょうか。
走らないコロナ対策の運動会種目
今回コロナ禍での開催ということで、どのような種目になるのか気になっていましたが、当日会場に掲示されていたプログラムを見て思わずクスッと笑ってしまいました。
こういう状況でも、ちょっとした笑いに変えていくのがこの運動会の良さだよなぁと思いました。
「除キーンリレー」はまず初めにアルコール消毒で手指をしっかり除菌し、チームごとに割り当てられたポリ袋を着てもらい奥にあるパイプ椅子に座って風船を割り、モデルウォークで折り返してポーズを決めたら次の人に交代するという「アルコール除菌」をうまく運動会種目チックにアレンジしていました。
他にもいつも以上に間隔をあけた玉渡し「ソーシャルディスタンスボールリレー」や、直接人の手を引かない借り物競走など、しっかりと対策をした種目で楽しむことが出来ました。
久しぶりのイベントだから
運動会の最中に参加者の方々からお話を聞きましたが、誰に聞いても「楽しいねぇ」の一言。
あるおばあちゃんは「もう今日が楽しみで楽しみで、昨日は寝られながったよ〜」とニコニコしていました。「コロナが流行ってから、ずっと家に閉じこもってたがらね、良いリフレッシュにもなってるよ」
いつもの南三陸町は毎月至る所でイベントがあり活気に溢れていましたが、今年は中止や延期が続いてしまい、住民の方も外に出る機会が少なかったため、今回の運動会は本当に久しぶりの集まりでした。
「体力を維持して来年も参加したいねー!」と意気込むおじいちゃんもいらっしゃいました。こうして「また来年も!」と言える集まりがあるから、みんなで協力して健康に気を遣って乗り越えてきたものがあるのかなとも思いました。
みんなのストレス発散になれば
今回運動会を開催するにあたり特に考えたことなどを、実行委員の小山さんにお話を伺いました。
「コロナが流行して、住民の方々も思うように動けない時期が続いていました。いつも集まっている催事もなかったので、ストレスが発散出来れば、息抜きになればと思っていました」
「色んな人と会話とお茶が日常だったので、これを機にそれに繋がるようになれればいいなと思います」
こうした温かい想いを持った方々のおかげで「いつも通り」の風景を見ることが出来ました。また来年も、同じような笑顔に出会えますように。