結の里・みんな食堂、開店。40名以上が集い、カレーづくりで交流。

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地域住民はもちろん、たくさんの町民が集う「結の里」で、ミニ食堂グループが企画した初の「交流カレーづくり」が開催され、地域の人々の交流の場が生まれていました。

たかがカレー!されどカレー!!

子どもから大人まで年代を問わずに参加者を募り、住民らによってあらかじめ決められたメニューを参加者同士で調理し、ともに夕食を囲む機会を生み出す「みんな食堂」。7月13日の金曜日、午後4時半スタート!と呼びかけたのですが、30分前にはたくさんの住民が集まっていました。「みんな食堂」と書かれた、手作りのれんが雰囲気を醸し出しています。

阿部東夫南三陸町社会福祉協議会会長から「初めての開催だが、こんなに集まってくれてうれしい。このような機会をこれからもつくるので交流を深めてほしい」とあいさつの後、管理栄養士から夏の食中毒予防を含めた注意点などの助言をいただき、いよいよ4つのグループに分けてスタートです。

初回のメニューは、どんなに日中暑くても汗を拭きながらでも食べたい!と老若男女ファンの多い「カレーライス」です。それぞれのご家庭で味のこだわりや作り方に違いはあるのでしょうか?

本日のメニューは「夏野菜カレー」です。

43名の参加者は、ほぼ主婦の皆さん。食材となる野菜(なす・ピーマン・じゃがいもなど)のカットなど下ごしらえはお手のものです。ただ、数少ない男性参加者の包丁さばきには、容赦ない的確な指示が飛び交いました。爆笑しながら……

快晴ながら風が強くなってきたので、デッキから屋内(えんがわカフェ)に移動しての煮込み作業に移りましたが、すでにグループごとに違いが見えてきました。

「ほやチーム」と「いかチーム」は、野菜と肉を同時に鍋に投入、じっくりコトコト煮込むようです。「わかめチーム」は肉だけを最初軽く炒めた後、取り出して冷ましています。後半投入なのでしょうか。「たこチーム」は、肉はほったらかしの状態、野菜だけグツグツ煮込み始めました。肉を投入するタイミングが気になります。

およそ15分程度の煮込み時間、手持ち無沙汰になった頃から会場内は世間話の会話が弾んできました。今回の「カレーづくり」は、単なる料理教室ではなく、このような住民同士の交流が最大の狙いだったと主催者のスタッフは目を細めて眺めていました。

工夫と隠し味は・・・

肉を一緒に煮込まないのは、アクをすくう手間を少なくするためだとか、野菜の味を際立たせるためだとか、こっそり教えてもらいましたが、あるベテランさんからはこんな言葉も。

「材料もルーも同じなら肉をどのタイミングで入れたってそんなに変わんないよ!」

では、隠し味が決め手になるのではないか?!各グループの仕上げ工程をチェックしてみました。

「お母さん、それ何入れたんですか?」

「あ、これ?コーヒー!!」

インスタントコーヒーをお湯で溶いて、味を調えるんだとか。でも、この方法は他のグループでもやっていましたが、隠し味のひとつなのでしょうね。。

今回は市販の甘口カレールーを使ったので、辛さを増すスパイスをどのくらい入れるのかは好みにもよりますが、夏野菜たっぷりの甘~いカレーづくりイベントは大盛況、お楽しみの試食会へと進みます。

大勢で 食べるからこその おいしさかな

「普段どおりに出来ましたか~?」

「はーい」

「皆で食べるとおいしいですよね~!」

「はーい」

「隠し味はなんですか~?」

「愛情!!」

半ば強制的に言わせた感もありますが、笑顔が溢れ和気あいあいと会食する光景は新しい地域のコミュニティ作りの一端も垣間見られました。

「料理は好きなんだけど一人だとつまらない。このように大勢だと楽しいしおいしいよね」と、隣に座った女性が笑顔で話してくれました。

うちらのカレーも食べてみて!!と自信作の披露の場にもなりました。

ミニ食堂グループ(実行委員長=大山たつ子さん)では、「みんな食堂」と称し、住民交流のため様々な仕掛けを考えたいと語っていました。

今回のカレーづくりでは「ほっとばんく入谷」のメンバーも駆けつけてお手伝いされたように、企画の段階から住民や様々な活動団体の方々を交え話し合う大切さを強調しています。

次回は、どんなメニューに挑戦するのか今から楽しみですね。

結の里 とは

子どもから高齢者まで町民の皆様が誰でも気軽に集い、ふれあう福祉と交流の拠点となるよう平成30年4月27日にオープンしました。今後は、地域住民や各種団体(NPO法人)等が協議会を組織し、さらに楽しく活用できるよう考えていく予定です。

この拠点の愛称については、たくさんの方々から応募があり、施設一帯を「結の里(ゆいのさと)」、屋内のコミュニティラウンジを「えんがわカフェ」、災害公営住宅の集会所とをフラットにつなげるデッキを「リアスふれあい広場」と決まりました。

今後も季節にあわせたさまざまな行事が開催されていく予定です。機会があればぜひ覗いてみてはいかがでしょうか?

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