志津川湾って、すごい!シリーズvol.2「磯には生きものがいっぱい!!」

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2018年10月のラムサール条約登録を目指す、志津川湾。そんな豊かな志津川湾の魅力に迫る連載企画第2弾。今回は南三陸町の磯にいるたくさんの生きものについてみなさんにお伝えしたいと思います!

志津川湾には生きものがたくさん!

さて、志津川湾の「磯」の生きものって何がいるかご存知ですか。

志津川湾って、すごいんですよ!たくさんの生きものたちがいるんだから。今回の記事では志津川湾にいったいどんな生きものがいるのか紹介していきたいと思います!いくつ知っているかな?

「イワフジツボ」「チシマフジツボ」「イソガニ」「ヒライソガニ」「ホンヤドカリ」「ヨモギホンヤドカリ」「ケアシホンヤドカリ」「ホシゾラホンヤドカリ」「テナガホンヤドカリ」「フナムシ」は、みんな仲間だ!固い殻があるから甲殻類と呼ばれている。

それからヒトデは「イトマキヒトデ」「マヒトデ」がいるし、このヒトデと合わせて「キタムラサキウニ」「マナマコ」は棘皮(きょくひ)動物だ。

イトマキヒトデ

「マボヤ」「イタボヤ」「マンジュウボヤ」は脊索(せきさく)動物。普段人々が食べているのはマボヤだ。

「アゴハゼ」「アカオビシマハゼ」「ミミズハゼ」は形を見てわかる通り、魚類。

 

「ムラサキインコ」「ムラサキイガイ」「アメフラシ」「ウミウシ」「イシダタミ」「クボガイ」「アラレタマキビ」「タマキビ」「ベッコウガサ」「ヒザラガイ」は軟体動物。なんと貝類、それからイカやタコも軟体動物だ。体に骨格がなくて伸縮自在なんだ。

アメフラシの卵

「カミクラゲ」「ミドリイソギンチャク」「カギノテクラゲ」「ヨロイイソギンチャク」は刺胞動物。毒液が出る針を持っている。毒のないクラゲもいるが、ほぼ毒を持っている。

ミドリイソギンチャク

「ダイダイイソカイメン」「ナミイソカイメン」は海綿動物。筋肉や心臓はない。なんとこの海綿動物、英語で「sponge(スポンジ)」と言うが、台所で使うスポンジは、この海綿動物を参考につくられたんだ、すごい!

海藻は、「ボウアオノリ」「ミル」「アナアオサ」「ワカメ」「マツモ」「マコンブ」「アラメ」「ヒジキ」「ウルシグサ」「ウミトラノオ」「アカモク」「イボツノマタ」「マクサ」「ピリヒバ」「ユナ」「フクロフノリ」「スサビノリ」「スガモ」とたくさんある。

鳥や木々を含めたらもっともっと磯には生きものがたくさんいる。

こんなにもたくさん生きものがいるから興味深くて惹きつけられてしまう。もちろん私もいってしまう。すごいところだ。

生きものの生き方がおもしろい!

前回のvol1でも触れたけど、志津川湾は暖流と寒流が混ざるところで、暖流にいたい生きものも寒流にいたい生きものも混ざるところ。だから生物多様性が高い磯になっているということで、たくさんの生きものがいてすごいんだ!!

生物多様性が高くなるのは、磯には複雑な環境があるからでもある。

ひと口に磯と言ってもさまざまな場所があって、生きものの暮らし方も人間と比べたらだいぶ変わっている。

常に波に浸かっているような岩場にいる生きもの、波で見え隠れするような岩場にいる生きもの、海藻の中や石の下にいる生きもの、石の窪みにできた小さなプールにいる生きもの、石や岩に穴を掘る生きもの、岩にじっとくっついている生きもの。みんな違って、みんなよい。

ひとつ見てみる。

磯に転がる石の中に、丸く穴が空いている石がある。なんだこれ。

人が穴を空けたにしてはとても自然な形をしている。これは「カモメガイ」という貝が住むために穴を空けているのだ。貝には貝殻がついているのに石の中に入ってしまうとは。。なんたることだ!すごい。石の中に入ったら一生、石の中で暮らすことになるのだが、いろんな人生。。ならぬ貝生があるなあ。

それから人々は磯の生きものをみて楽しんだり調べたりするだけではなくて、ありがたく食べることもする。

「磯の開口」というものがあり、春は「ヒジキ」「マツモ」「フノリ」、夏は「ウニ」、冬は「アワビ」などを漁業権を持った人が決まった日に採ることができるという仕組みだ。採り方は浜ごとに違う場合もある。

いつでも採れるのではなく、制限することによって生態系サービスを受け続けられるようにという仕組みになっている。

磯焼けなどの問題も…磯を観察することで発見がたくさん!

しかし、そういった制限だけでは収まらなくなっている問題もある。

海水温の上昇や生きものの生息バランスが崩れることなどでおこる「磯焼け」である。

海藻が磯からいなくなってしまって岩が白くなってしまう現象。諸説あるが、海水の温度上昇などで海藻がなくなって岩だけになると、海藻を餌にしているアワビなどが減少してしまい水産業に影響を及ぼしてしまう。

志津川湾は、豊かな海の幸が溢れていることは確かだが、そういった問題もあることを意識しておこう。

南三陸にとっては身近な磯だが、磯にどんな生きものがいてそれがどんな暮らしをしているかなんて、なかなか知ることができない。だけど磯にいってよく見てみれば、石や岩とかに何か生きものの痕跡が残されている。

まだ解明できていないこともたくさんあるというところが、なんだかわくわくするなあ。

次回は、そんなわくわくな志津川湾でできるたのしいマリンアクティビティの紹介だ!!

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