南三陸町に再び本屋さんが! NEWS STAND SATAKE

1863

震災前は文房具店、現在は河北新報の販売店を営む佐武商店が、「NEWS STAND SATAKE」として南三陸さんさん商店街に新規出店します。店長となる佐藤知里さんに、お店にかける想いと意気込みを伺いました。

文房具店から新聞販売店へ、そして本のある場所を!

「ここに本棚を設置して書籍を並べ、こちらが古本コーナー、隣に文具類を置きます。ほかのお店とかぶらないようなラインアップで、南三陸や近隣地域の商品も扱う予定です。そして、河北新報をはじめとする新聞と、新聞グッズも販売します」。南三陸さんさん商店街に新しくオープンするNEWS STAND SATAKEの概要について、店長となる佐藤知里さんが、店舗レイアウトの図面を見せながら説明してくれました。

佐藤さんの家は、震災前は文房具店を営んでいましたが、お店は津波で流されてしまいました。その後、震災により廃業してしまった河北新報の販売店を引き継ぐことに。入谷の住宅街にある仮設店舗を町中に移したいと考え、さんさん商店街への出店を決めました。

「本を置くというお店のイメージは、もともと父親が考えていたのです。当時 私は仙台にいたのですが、『新しいお店をやってみないか?』と父親から声をかけられ、2014年秋に、出店準備のため南三陸に戻ってきました」と知里さん。大学で建築の勉強をしていたこともあり、店舗のレイアウト図は自分で描きました。

「NEWS STAND SATAKE」の店舗レイアウト図を広げながら説明する佐藤知里さん

さまざまな本と出合い、ゆっくりお茶もできるお店に

仙台の書店で働いていたこともある知里さんは、本屋さんが大好き。津波で流されてしまい、町に本屋さんがなくなってしまったことを残念に思っていました。「本屋さんを自ら手がけることができてうれしいのですが、期待をかけられてプレッシャーも感じています(笑)。あまりターゲットを絞らずに、子どもからお年寄りまで多くの人に喜んでもらえるラインアップを考えています。山、海、化石など、地元に関する本も置く予定。お店に来てくださる方に、本を選ぶ楽しさを味わってもらいたいですね」と知里さんは話します。

夜中に新聞の仕分け作業をするスペースは、昼間はカフェに。お茶を飲みながらゆっくりしてもらえるようにと、コーヒーやジュースなどの飲み物を提供します。ゆくゆくは軽食を出すことも検討中だとか。カフェのほうは、スタッフである長井龍太郎さんが担当します。長井さんは店舗の内装も手がけており、毎日二人で内装の相談やチェックを行っています。

内装工事を担当する長井さん(左)と、進捗を確認する知里さん(右)

だれもが楽しめる、集いと憩いの場をめざして

「お店をやるのは初めてなので、準備はほんとうに大変です。商品発注や内装のチェックなど、やることが山積みで…。でも、本や文具など、自分の思い入れのあるものを置けるので、セレクトするのは楽しいですね。お店がオープンして落ち着いたら、映画鑑賞会やライブイベントなどもやっていきたいと思っています。みんなが集まって好きなことができるような場所になったらいいなぁと。場所があれば色々なことができますし、可能性が広がります。少しずつ作っていきたいですね」と知里さん。

「ふらっと立ち寄ってもらえる憩いの場所」「顔の見える新聞販売店」――そんなお店をめざして、オープンに向けて奮闘中です。

「二人で力を合わせてがんばります!」と意気込む知里さんと長井さん

インフォメーション

NEWS STAND SATAKE

住所:宮城県本吉郡南三陸町志津川字五日町51番地B-2
電話:0226-28-9465
営業時間:9時~18時(予定)
定休日:毎週火曜日、新聞休刊日(予定)

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Twitter で
前の記事2017年02月20日/定点観測
次の記事「恩返し」の一心で奮闘する派遣職員/佐藤守謹さん
ライター 小島 まき子
ライター、編集者/通訳案内士。ひと・まち・食・旅をテーマにした取材・執筆および書籍編集を行う。東日本大震災をきっかけに東北沿岸部を訪れるようになり、なかでも南三陸町に魅了され、つながりを深めている。ソーシャル&エコ・マガジン『ソトコト』で東北の“いま”を発信する連載記事「ソトボラ新聞」を執筆中。通訳案内士として、訪日外国人に南三陸の魅力を伝えるツアーづくりが目標。