五十鈴神社

6303
朝の曇天から、少しずつ日差しが見えはじめた南三陸。
午後は晴れの予報です。
さて、ここは戸倉地区折立。
小島のような森の中から赤い鳥居が覗いています。
この地の鎮守神 五十鈴(いすず)神社です。

「ずっとあったの。謂れとか、特にわがんねの。」
五十鈴神社について、地元の方はそう話します。
天照皇大神が祀られている、とされるほかは詳しい記録も残されていませんが
長く折立の地を見守り続けてきました。

神社の標高は20数メートル。

先の震災時、この地を襲った津波の高さは20メートル超です。
神社には近隣の住民や小学校・保育所の子どもたちが避難し、津波を逃れました。
小さな境内で190人が一夜を過ごしたそうです。
遡ることわずか数年前の話です。


鳥居の隣にはその出来事を伝える石碑が建てられています。
“未来の人々へ
 「地震があったら、この地よりも高いところへ逃げること」“
石碑には教えの言葉と折立の被害の大きさが刻まれていました。

(日比谷)

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