木製品を身近に。その可能性を追求する。

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屋号は「Iria」。「入谷の阿部」からもじったものだ。10月6日に開催される「ひころマルシェ」にも出店予定だ。

木製のスプーンやヘラなど、手作りのカトラリーを手がけるのは阿部伸さん。入谷出身の阿部さんは自衛隊員として職務を全うしていたとき、旅行先で目にした木製のターナーを見て「自分にもできるのではないか」と思い、仕事の合間を縫って制作を始めたという。「でも難しくてさ、試行錯誤の連続。1年くらいヘラだけ作っていたけどまともに作れなかった。スプーンも作ってみるかと思いやり始めたけどまともに商品になるのに3年はかかったね」

制作を始めてから5年ほどたったとき、自分の作品を販売する機会が訪れた阿部さん。「思いの外、たくさんの作品を手にしてくれて、購入して喜んでいる姿があって、それがうれしくて」と目を細める。

自衛官を退官後、3年ほど前から地元入谷でも拠点を持って活動。この地では、“木組み工法”と呼ばれる伝統工法に出会い、木の可能性をさらに感じているという。「ITを活用した最新技術と、鎌倉時代から続く伝統工法の力。アイディア次第でいろんなことができる可能性がある。考えることから始まって、動いて、削って、組み立ててできるって過程すべてが面白い」

そうイキイキと語る阿部さんの手からどんなものが生み出されるのか。今後に期待したい。

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